脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

組織のエゴに負けるな。

2018年03月11日 16時53分51秒 | 社会時評
国有地格安売却の森友問題の、渦中のひとの一人、佐川国税庁長官(前
・財務省理財局長)が辞任・辞職した。官庁も退職して民間人になった
訳だが、この筋書は織り込み済みだったかに見える。前日に近畿財務局
50代担当職員が自殺したことで、シナリオが動いたのではなかろうか。

それにしても、総理大臣の忖度事案なんかで、命を絶つヒトが出るのは
気の毒というか、こんなくだらない事で死ぬなと言ってやりたい。この
自殺はどこかイジメ自殺や過労自殺とも似通っている。追い詰められた
者の、楽になりたいという自己救済、逃避自殺のようなものだ。

権力者への追従、迎合、忖度、そんなことは官職にある立場上仕方ない
こともあろう。たとえ政権や組織が窮しようが、個人が命まで捧げる義
務も必要もないのである。万一彼が公文書偽造の実行役だったとしても、
である。イヤ気が差したなら、体裁など気にせず公務員を辞めればいい。

このような自殺者を出すのは、個人と組織(会社)を混然一体に同化させ
過ぎる日本社会の体質も一因だと思う。会社組織なんて生計のために利
用しているだけなのに、どうして命掛けを強いるのか。過労自殺も同じ
土壌にある。大きな責任を一個人に負わせるような、「組織人」の圧力
が小さな個人を窒息死・圧死させてしまうのである。

アメリカ人だったら、或いはヨーロッパのヒトだったら、こういうケー
スで自殺するのだろうか。私は欧米気質を理解している専門家でもない
が、自分に責任を感じたとしても、あまり自殺までしない気がする。
公文書書き換え等には、組織的な意思と関与があったのだろうし、末端
の一個人が命を絶つ程の責めを負う、圧力の掛かり方は全く間違ってる。

安倍一強政権は、行政に過度の忖度を蔓延させることで、公正な行政を
歪めている側面があるということである。様々なしがらみがはびこる前
に、長期政権にはそろそろ退陣して貰いたい。



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