菜花亭日乗

菜花亭笑山の暇つぶし的日常のつれづれ。
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2016/03/20  山田みづえ 句集 (その2)

2016-03-20 23:15:27 | (5)俳句

重い句もあり、一息に読むことはできない。

また、そうすべきでもない。
毎日、少しずつ味読が良い。

・寒の水ありありと身体髪膚かな
・歳月や微笑のごとき春水輪
・辰雄忌の林に羽摶つもの多し
・山川に星配りたる御祓かな
・春禽にふくれふくれし山一つ
・枯蘆の遠きものより夕焼す
・人よりも野分親しや吹かれゆく
・麻布団あをあしはらの夢見たり
・母の死は一老婆の死花冷す
・逝く年のくらがりにあるわが言葉
・町はづれ秋遠山の色なつかし
・夜学少女髪赫かりき長かりき
・鉄砧雲ぐるりと廻し東京都
・東京の空歪みをり花くぬぎ
・葦かびの日に日に青し犬の声
・母は亡し雛の夜の雲迅し
・倒れ来る北斗に春の声あげぬ
・叉銃のごと青き粽を樹てて置く
・昧爽の青ねこじやらし露じやらし
・電波の日こよなき晴となりにけり
・夏帽子くしやくしやにして挨拶す
・鞄より五ドル出て来し四月馬鹿
・兄逝きて二月たちまち了りけり
・はるばるといふやうに鳥渡り来る
・年の瀬の深川めしを食うべけり
・霜の夜や死に方の書を一、二冊
・あるほどのまるめろならべ父の忌よ
・日の先へ先へ発止と独楽を打つ
・秋立つやおどろかれぬるわが齢
・ひよつぐみ淡雪の中鳴き過ぐる
・はつふゆの墓なつかしき頃ほひぞ
・吾に捕はるみんみん蝉を叱りけり
・枯山吹みどりの鞭となりにけり
・西湖の春煙霞の癖をたのしめる
・いくたびも仔狐の来る星月夜
・大き卯浪赤壁濡れて遠ざかる
・自由が丘の夕ベは氷る雪兎
・そぞろ神と仲良く迎ふ年の暮
・凧合戦中止となりし凧巨き
・揚子江濁滔々と梅雨に入る
・微苦笑の山のあたまを春の鳶
・あさあさと土乾きをり冬牡丹
・古九谷のむらさきは冬の言葉かな
・鶯のこゑをはじめの国栖の奏
・昏みては春の驟雨の蘆溝橋
・蟲ほほづき哀しみ軽くなりゐたる
・瓜人先生帽子ひよろりと冬はじめ
・母逝けば遠くが見ゆる花の山
・雨冷のいもどのさんに詣でけり
・沢音やみどりの紐の花胡桃
・よろこびのひとつひとつの青酸橘
・母逝けり薄氷に陽はとどまらず
・狂はねば火蛾に非ずと墜ちにけり
・黍畑のざわわざわわといくさ唄
・本土人としてくぐる炎暑の守礼の門
・薄暑長城見えざる山へ続きをり
・鵲のカスタネットや明易し
・北京の大緑蔭に歩み入る
・長き夜の雅歌と聞くべし海鳴りを
・冬空の溢れて黒き河口かな
・二人子に母われ加ふ麦湯かな
・蝸牛をつまむ微かに抗ふを
・祝祭の雪夜にぎやかとりけもの
・足元がやさしくなりぬ秋の風
・しぐれては市振駅の柿紅葉
・ゆきずりの祈りなれども切子かな
・夜食して良書に似たる友多し
・父の忌や掴み挿したる冬小菊
・自桃や弱音を吐かば寧からむ
・いくさ遠し遠しと思へ単衣縫ふ
・梅酒ふふめば捨てし妻の座翳るなり
・息ひそかに凍てゆく終の父呼べず
・鵙一閃行方よぎりぬ就職す
・春日のパン与へむ子なく柔かし
・老い二人双六におどけ冬籠
・鴬のこゑをはじめの国栖の奏 草譜
・仏の名いただく町や梅雨深む 草譜以後
・一茶嫌ひを少し訂正青槐 草譜以後
・春禽のこゑ華となる林かな 草譜以後
・仏手柑に擬(なぞ)らふわが掌胼もなし 草譜以後
・春の雷聴けり暫く兄と会はず 草譜以後
・あたふたと降る初雪を蔑(ないがし)ろ 草譜以後
・立春のチヤイコフスキーの夕べかな 草譜以後
・石榴割つて蟻のこぼるる机上かな 草譜以後
・文楽の嘆きのさまも雁の頃 草譜以後
・愚かなる汗して迎ふ面かむり 草譜以後
・琉球の壺と睦める良夜かな 草譜以後
・噴煙や地に熟れ朱欒青朱欒 草譜以後
・夜の机ふしぐろせんをうの花一つ 草譜以後
・鬼灯市師を喪ひしより行かず 草譜以後
・杉の花はるばる飛べり杉のため 草譜以後
・たましひは人に預けて菊人形 草譜以後
・咳しつつ出島新地の橋赤し 草譜以後
・白玉をつくりすぎたるをかしさよ 草譜以後
・葛は花を吾は帽子を風の坂 草譜以後
・蜻蛉の国真菰の風のやや熱し 草譜以後
・七夕のことちちははのこと怠りぬ 草譜以後
・あたたかく人と別るる年の夜 草譜以後
・燠の上に重ねてかろき牡丹榾 草譜以後
・光りしは蘭亭めぐるつばくらめ 草譜以後

 

 

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