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2017/10/27  加賀千代女(千代尼)句集 その5


501     
ものの音水に入る夜やほととぎす
502     
ゆふがほは朝々もどるさかりかな
503     
いざよひや今あそこにて見ゆる雁
504     
ゆふかぜに蜘も影かる牡丹かな
505     
あすの夜は寝させてくれよ蜀魂
506     
花にとは願はず雪のみそさざゐ
507     
海士の子に習らはせて置く汐干かな
508     
まだ顔の空へはおもし初霞
509     
ゆふだちの道よりもなし日和山夕立
510     
雨ぐもにはらのふくるる蛙かな
511     
近道によき事ふたつ清水かな
512     
よし野から鳥も戻るや桃の華桃の花
513     
影坊も出てば隠るる后(のち)の月
514     
荻の葉のもの言ひがほやけさの秋
515     
まだ神のむすばぬも出て田植かな
516     
いなづまも鴉の声にわかれけり
517     
いざよひの闇や恥かく人もあり
518     
影坊の森ではぐるる涼かな
519     
何着てもうつくしうなる月見かな
520     
まつかぜも小声になるやふぢのはな
521     
花と針の心問ひたき茨かな
522     
仰向いて見る人もなきしぐれかな
523     
菊の香や茶に押し合ふもこの日より
524     
よき事の目にもあまるや花の春
525     
蚊屋の浪かほにぬるるや今朝の秋
526     
をしなべて声なき蝶も法(のり)の場(には)
527     
菊咲て余の香は草に戻りけり

528     
いろいろを石に仕あげてかれのかな
529     
花の香にうしろ見せてや更衣
530     
菊畑や夢に彳(たたず)むむ八日の夜
531     
花となり雫となるや今朝の雪
532     
乙鳥(つばめ)来てあゆみそめるや舟の脚
533     
結ぼうと解かうと風のやなぎかな
534     
近道を来て日の足らぬ清水かな
535     
花もりや人の嵐は昼ばかり
536     
九重の人も見え透くしぐれかな
537     
月の夜や石に出て啼くきりぎりす
538     
芦の葉にすはらぬ尻となりにけり
539     
下闇に居りわすれてや飛ぶ蛍
540     
よしあしの穂に顕はれて二見かな
541     
垣間より隣あやかる牡丹かな
542     
わたぬきやはじめて夜着のおそろしき
543     
ほし逢ひや月入までは何の蔭
544     
駈け出でる駒も足嗅ぐすみれかな
545     
もえしさる草何々ぞ春の雨
546     
むすばれて蝶も昼寝や糸ざくら
547     
むめが香や石もかほ出す雪間より
548     
わが風で我吹おとす胡蝶かな
549     
花は桜まことの雲は消にけり
550     
仰むけばきれいにあつしくもの峰
551     
何にすれて端々(はしばし)青し山ざくら
552     
塩竈のほそう立つ日は暑さかな
553     
下冷を咲きあたためよ道の草
554     
もどかしや香はとどけどもんめの花
555     
ある折はうそにも落ちて雲雀かな
556     
あそびたい心のなりや藤の花
557     
卯の花や垣の結目も降りかくし
558     
むさし野に声はこもらず行々子
559     
雲のゆかりそれかとばかり杜若
560     
夏の夜のちぎりおそろし橋の霜
561     
隠れ家も色に出にけり桃の花
562     
九十九を他所に持たる瓢(ひさご)かな
563     
隠すべき事もあれなり雉の声
564     
閏月のそのめも見えず年のくれ年の暮
565     
蓋とりてつめたきかざや氷餅
566     
菊咲てけふまでの世話わすれけり
567     
温泉の山や秋の夕べは余所の事
568     
ふたつみつ夜に入りそうな雲雀かな
569     
(しづ)かさは何の心や春のそら
570     
荻の声のこるあつさを隙で居る残暑
571     
穴の明く松風もなし朧月
572     
あがりては下を見て鳴くひばりかな
573     
下萌えや水仙ひとり立ちしざり
574     
いざよひやいざよいと言果てぬうち
575     
起あがる鳥もあるべし子規
576     
花や葉に恥ずかしいほど長瓢
577     
稲妻や何にしるしをつけて行く
578     
琴の音の我にかよふや今朝のあき
579     
鶏頭やならべてものの干して有り



加賀千代女 Wiki

『加賀千代女(かが の ちよじょ、1703年(元禄16年)- 1775102日(安永498日))は、俳人。号は草風、法名は素園。千代、千代尼などとも呼ばれる。

朝顔を多く歌っていることから、出身地の旧松任市では市のシンボル、合併後の現・白山市では市の花に選ばれた。白山市では市民の栽培も盛んで、同市が毎年開く千代女あさがおまつりで花の出来映えが競われている。白山市中町の聖興寺に、遺品などを納めた遺芳館がある。

生涯
加賀国松任(今の白山市)で、表具師福増屋六兵衛の娘として生まれた。一般庶民にもかかわらず、幼い頃から俳諧をたしなんでいたという。

12
歳の頃、奉公した本吉の北潟屋主人の岸弥左衛門(俳号・半睡、後に大睡)から俳諧を学ぶための弟子となる。16歳の頃には女流俳人として頭角をあらわした。[1]

17
歳の頃、諸国行脚をしていた各務支考が地元に来ていると聞き、宿に赴き弟子にさせてくださいと頼むと、「さらば一句せよ」と、ホトトギスを題にした俳句を詠むよう求められる。千代女は俳句を夜通し言い続け、「ほととぎす郭公(ほととぎす)とて明にけり」という句で遂に支考に才能を認められ、指導を受けた。その事から名を一気に全国に広めることになった。

結婚したか否かについては説がわかれている[2]。結婚説では1720年(享保5年)、18歳のとき金沢の福岡某(一説に金沢大衆免大組足軽福岡弥八)に嫁ぐが、20歳の時、夫に死別し松任の実家に帰ったとする。結婚に際して、「しぶかろかしらねど柿の初ちぎり」という句を残したという伝もあるが、しかし「しぶかろか」の句は千代女の句集になく、結婚経験があるかどうかも確証はない[3]

30
歳の時、京都で中川乙由にあう。画を五十嵐浚明に学んだ。52歳には剃髪し、素園と号した。72歳の時、与謝蕪村の『玉藻集』の序文を書く。1775年(安永4年)、73歳で没。辞世の句は、「月も見て我はこの世をかしく哉」。1,700余の句を残したといわれている。

誤説
   
「起きてみつ寝てみつ蚊帳の広さかな」が千代女の句として広く流布しているが、実は千代女の作ではなく、彼女以前に元禄時代の浮橋という遊女が詠んだ句である。
   
一茶が引用した「蜻蛉釣り今日は何処まで行ったやら」の句も、生涯1,700余りの句の中になく伝説と見られる。

句集
 
「四季帖」
 
「千代尼句集」
 
「松の声」
...』(Wikipedia



【データ】

加賀千代女 日本俳句研究会
https://jphaiku.jp/haizinn/tiyojo.html


白山市 加賀の千代女
http://www.city.hakusan.ishikawa.jp/kankoubunkabu/bunkasinkou/senzin/cuiyojyo.html


千代女の里俳句館

http://haikukan.city.hakusan.ishikawa.jp/index.html




コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
千代尼の句をありがとうございました。 (午睡)
2018-08-05 12:54:42
菜花亭笑山様

はじめまして。
午睡(ごすい)と申します。ささやかながら、先達の俳句を詠んで楽しんでいる者でございます。
かねてから、千代尼の句を好んでおりましたが、彼女の句集は少なくて高価でした。この度、菜花亭様ブログにて579もの句を知ることができて幸いでございます。誠にありがとうございました。これらの句を、四季に編さんしなおし、ノートにまとめるのが楽しみです。

では、酷暑のなかお大事にお過ごしください。

午睡
 
 
 
コメントありがとうございます。 (笑山)
2018-08-06 21:40:18

午睡 様

こんばんは。
嬉しいコメントをありがとうございました。

千代尼の句集成を楽しんでいただけたそうで良かったです。
 時間をかけてまとめて、記事にした甲斐があります。
嬉しいとか楽しいとかコメントを頂くと、こちらも嬉しくなります。

千代尼の句は、いいですね。
気障な言葉を使わず、優しい普段着の言葉で、美しい有りの儘の世界(彼女だから見ることができる)を隅々まで切り取って見せてくれます。
 句を詠むならお手本にしたい人です。

言葉は結局は人間の格の問題ですから、簡単にはならない訳ですが、一歩でもと思う気持ちが大切だと自分に言い聞かせています。


今日も東海地方は、猛暑でした。
岐阜の下呂では40℃になりました。
もう少しの辛抱で、秋風もやってきます。
健やかにお過ごしくささい。

ありがとうございました。
 
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