評価 (3点/5点満点)
現代の課長が勝ち残り、負けても生き残る術をお伝えする1冊。
「働き方改革」や「ダイバーシティマネジメント」という新たな潮流の中、部下の残業削減分の仕事を、時間外手当がつかない課長が吸収する羽目になっていないでしょうか。
この本では、課長に今すぐ実践してほしいマネジメントの基礎を説くとともに、働き方改革等に対応できるようアップグレードを図るために必要な仕事術がまとめられています。
働き方改革時代に課長が部下に対して常に意識しておきたいのは、成長を感じられる仕事の与え方と、働くことの楽しさ、喜び、働き甲斐をどう伝えるかです。
これができると、課長のマネジメントは確実に楽になります。
【my pick-up】
◎実力のKPIはヘッドハンターから声がかかること
現代は、バブル期を超える空前の人手不足です。これまで定説といわれていた「35歳転職限界説」を主張する評論家はいなくなりました。専門性があれば50歳でも、60歳超でも好待遇で転職できる時代になりました。それは特殊な専門性だけではありません。マネジメントができる人も転職市場では求められています。
先日、超大手企業の管理職研修の一コマで社長がこういう講話をされました。「管理職の皆さんには、他社からヘッドハントされるような人材になってもらいたい。そういう話が来ても転職になびかないような会社にするのが私の仕事だ」。この社長がおっしゃるように、他社やヘッドハンターから声がかかるというのは、「できる管理職」のKPI(主要業績評価指標)といえるのです。
それに、外部から声がかかるということは、業績悪化などで会社がリストラモードに突入した際に、泥船かもしれない会社で出世を目指すか、割増の退職金をもらって新天地で力を発揮するかという有利な選択肢を持つことができます。