評価 (3点/5点満点)
成熟国の先輩であるイギリスから学ぶ生き方・働き方という本は、これまであまりなかったかもしれません。
そのポイントは、「割り切って考える」ことです。「100%を目指す」のではなく、「70%でも、目的を達成できているなら、それでいい」そんな割り切りが、イギリス人に成熟した態度を取らせているということができるのです。
この本では、イギリスを「働き方-割り切る」「コミュニケーション-メリハリ」「考え方-逆算する」「生き方-振り回されない」「創造性-ラフに考える」の5つの切り口から紹介します。
著者の山嵜一也さんは建築家で、ロンドン五輪会場の現場監理を担いましたが、「ロンドン五輪を目的ではなくプロモーションのための手段」「五輪で見せるべきは選手と街並みであり、競技場は必要最低限の造りでいい」といったイギリスの考え方や働き方を学んだそうです。
シンプルなことは、ビジネスや生活に取り入れやすいと思いますが、まずは根本の考えを改めないといけないですよね。その際、世界にはこんな考えがあることをまず知る必要があります。
【my pick-up】
◎なぜ部長レベルは「朝早く出社する」のか-朝、「自分と向き合う」時間をつくる
早朝の閑散としたフロアには、社内で「キーマン」と呼ばれるような社員たちがいるのです。多くの役員や部長レベルの人たちは、朝早く仕事を始めていました。また、面白いプロジェクトに関わっているチームリーダーたちも、総じて朝が早かったように思います。私自身もフロアに誰もいない朝の時間に、自分と向き合うことに努めました。朝の時間に、仕事の計画や、問題点の洗い出しができれば、その日の日中はアクションに集中することができます。
柿原伸隆様
拙著『イギリス人の、割り切ってシンプルな働き方』を取り上げて頂き誠に有難うございました。
ビジネス書を既に1500冊以上読まれている方からコメントを頂戴できるなんて光栄です。
柿原様の最初の文章が全てです。
『成熟国の先輩であるイギリスから学ぶ生き方・働き方という本は、これまであまりなかったかもしれません。』
この本は私の初めての本です。私のイギリスでの経験をどのように日本の皆さんに伝えるべきか編集者さんの甚大な協力の元で本著を作ってきました。私たちの思いが届くかどうか不安でしたが、たくさんビジネス書を読まれている方からのこのコメントを頂戴したということは自信になります。
改めまして、ご興味頂きありがとうございました。
山嵜一也