評価 (3点/5点満点)
この本は、「ドラッカーを知る」から一歩踏み込み、「ドラッカーを使いこなす」ために、著者が多数の企業に研修として提供している「ドラッカーの時間管理術」をまとめています。
STEP1 時間を記録する
生産的な時間の使い方をしているかどうかを計るために記憶は頼りになりません。時間の記録をとって再評価しましょう。習慣化すれば、働く時間を体系的に管理する次のステップに進むことができます。
STEP2 時間を整理する
本当に重要な問題に取り組める自由な時間を確保するためには、仕事を見直す必要があります。時間の記録を見て、無駄な作業を極力削らなければなりません。
STEP3 時間をまとめる
有能なエグゼクティブは1日の4分の1程度時間があれば、重要な事柄はたいてい片づけられることを知っています。成果をあげるために、細切れではなく大きな塊の時間を確保します。
時間管理を題材にしているものの、主題は「成果をあげる能力の修得」であり、その第一歩として時間管理術に着目しています。すべてのビジネスパーソンにとって、成果をあげるために必要なスキルの出発点が時間管理です。
・ドラッカーの時間管理術の本質は、30分かかる作業を10分で終わらせることではなく、作業自体をなくし、重要な仕事に集中することです。(P.103)
・ドラッカーの時間管理術の真髄は、私たちが責任をもって職務を全うするために、自らに高い水準を求めることです。(P.133)
ドラッカーが書いた『経営者の条件』で紹介されている時間管理のステップをもとに自ら時間を管理し、生産性を高める。日本でもドラッカーの著書を解説した本がたくさん出ていますが、本書は新しい角度からのドラッカーの実践書と言えるでしょう。
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