自由民主党 柏市議会議員・円谷のりひと 公式ブログ

千葉県柏市議会議員 円谷のりひとの議会・活動報告、政策提言など。記事には政治活動以外の内容(雑記)も含まれます。

2度目の公園除染について=議会報告

2013年09月22日 18時12分38秒 | 政治・議会活動
 西原地域の中でも利用者が多い公園である西十余二第一、第二公園で除染工事を行っています(工期は10月31日までの予定)が、同公園で震災後早々に除染を行ったことを覚えている方もいらっしゃることでしょう。「なぜ2度目の除染を行っているのか?」「安全だと思って利用してたけど大丈夫なの?」といった戸惑いの声も聞かれますので、市議会本会議において当該公園が2度目の除染に入った理由と健康被害への考え方を質問いたしました。以下は柏市執行部との質疑の要旨。

■なぜ2度目の除染を行っているのか

――西原地区にある西十余二第一、第二公園で除染工事を行っている。これは2度目の工事となるが、1回目と2回目の違いは何か。

都市部長「ご指摘の公園については、柏市除染実施計画を策定する前の平成23年に高線量が測定された箇所や子供の遊ぶ場所を優先して除染を実施した。その後、(国の方針等に沿った)除染基準を明確にした柏市除染実施計画が定められ、市内全公園の中で、線量が高い公園を優先して除染工事を実施してきた。当該2公園については、本年8月測定した51か所のうち6か所で基準値の0.23マイクロシーベルト(毎時=以下同)を最大0.04ポイント上回ったので、除染計画に基づき全面的な除染を行っている」


 柏市除染実施計画では、すべての学校や市管理の公共施設・公園等で国基準(毎時0.23マイクロシーベルト)以下にすることとしています。西十余二第一公園の場合もわずかながら上回る箇所があったため、2回目の除染を行っているとの答弁でした。震災後すぐに行った1回目の除染のおかげで、全体の線量が大幅に下がったため、市内のほかの公園を除染した後に2回目の除染をすることになりました。

 
現在の西十余二第一公園の様子

■健康へのリスクは? 

――これまで普通に使っていた公園が(除染のために)急に立ち入り禁止になれば、当然利用者は不安になる。健康被害については問題ないのか。

都市部長「(可能性という観点からすれば)まったく問題ないとは言い切れないが、基準値0.23マイクロシーベルトに対して、最も高いところで0.27マイクロシーベルトとわずかながら基準を上回っていたということと、51か所のうち6か所と全体に広がっていたわけではないということから、健康に対するリスクについては非常に低いのではないかと考えている」


 公園内に局地的に基準値を超える箇所があったものの、大幅に超えているわけではなく、そこに長時間とどまっているわけではないため、全体の被ばく量としててリスクは少ないという見解です。放射線発ガンに関する研究の世界的な権威者によってDNAの修復能力は、毎時10ミリシーベルト(1万マイクロシーベルト)までなら問題ないことが分かっています(注)。そのため、当該公園を日常的に利用した場合でも健康リスクはなかったと解釈できると思います。

 身体的な健康リスクがないとはいっても、放射能に関してはいろいろな考え方があり、その中で国の基準、柏市の除染計画が定められました。それを遂行することは、行政としての責任です。また、理屈ではなく除染を行うことで市民の安心につながるという側面もあると思います。工期中はご不便をおかけしますが、ご理解を賜りたく存じます。

注……1998年、フランス医学アカデミーのモーリス・チュビアーナ氏の研究。ダブリン宣言とも。同氏は2007年にマリー・キュリー賞受賞。

■関連リンク
柏市除染計画

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