いとうな日々

MLB、プロ野球他野球全般、ニュースなどについて、勝手にコメントさせて頂いてます!

名門高校人脈

2005-09-29 | WEBLOG
「名門高校人脈」 著 者:鈴木隆祐 光文社新書を読んでみた。

著者はその序文で
『名門校やその出身者について調べていくうちに、名門校を名門たらしめているものは、進学実績以上に、何か様々な複合的要素があるのではないかと思うようになった。そんな矢先に出会ったのが、フランスの社会学者、ピエール・ブルデュー独自の理論「ハビトゥス」だった。

このバビトゥスとは、「持つ」を意味するhabereの派生語で、本来は顔色、態度、性格、習慣(英語のhabitはこの意味)などを意味するラテン語であるが、ブルデューはこれを「社会的に獲得された性向の総体」、つまり文化資本の意味で用いている。これを、名門校にあてはめて考えてみると、名門校が持つ特筆すべき「よき環境」、そこから生み出され、育まれる力、これこそがバビトゥスということになる。在校中、学校からバビトゥスを受けた生徒が、やがて自分自身も学校へバビトゥスを返し、それを次の世代がまた受け取り、さらに返していく。この壮大なバビトゥスの反復によって形成された"文化的背骨"を持つ高校こそが(あえていえばそこで得た「学歴」すら文化だ)本書で言うところの名門校になる。』
と、特別な学閥をさして「名門校」としているのではないことを強調している。

母校「修猷館」も265Pに紹介されている。先輩として、「骨太の政治家」、「天下国家を云々する、いわゆる「修猷館」的なるものからは対極にある作家」、「芸能の道で活躍する講談師、アナウンサー」等が紹介されている。

以前大学の野球部のコーチをする機会があった。確かに出身高校によって言葉では言い表せないが共通している何かがあった。それが「バビトゥス」ということであったのだろう。

社会に出て多くの人達と関わりあって生活をしていくうえで、バビトゥスを知ることは決して無駄ではないと思う。

==人気BLOGランキングへ==