俺の翼に乗らないか?

スターフォックスの一ファンのブログ

「ファルコとの出会い」その45

2011年04月03日 00時09分26秒 | 小説『ファルコとの出会い』

 青空はどこまでも青く澄み、農場の緑が目にまぶしかった。
 停車場へと真っ直ぐに伸びる畑の中の一本道を、フォックスは歩いた。パペトゥーン宙港へと向かうフロートシャトルが、数十分のうちには出発するはずだ。
 空気はつめたく、吐く息は朝日を浴びて白くかがやく。道の両脇に植えられた果樹のすき間から、ペッピーたちのものとよく似た、飾り気のない家がいくつか見えていた。
 轍ののこる田舎道には、雑草が伸び石ころが転がっている。足元に目を落としながら、フォックスは黙々と歩いた。
 突如、脳裏にひらめくものがあり、その足が止まった。

 思い出したのだ。握手を交わした後のビビアンの笑顔の中に浮かんでいた、言葉にならない哀しみの色を。
 うちの夫をお願いするわ――十数年前、父さんも同じように、ビビアンからその言葉を聞いたのだろうか、あの戸口で?
 惑星べノムの峡谷で、無数の砲門に狙いを定められたとき……父さんは本当に不意を突かれたのだろうか。スターフォックスのリーダーとしてペッピーの命を預かっていた父さんが、その命を守るため盾になったのだとしたら?
 どうかこの人を死なせないで。無事に帰してやって。
 そう言いたくとも言えないもどかしさが、ビビアンの顔貌に浮かんでいたのだとしたら。

 愕然として、フォックスは振り返った。
 自分はあまりにも重いものを背負ってしまった。そう思った。
 苦しいほどに青く、高い空に、氷のような雲がたなびいている。その真下に、人形の家のように小さくなって、ペッピーたちの住家が建っていた。
 しばらくの間、フォックスは振り返ったまま立ちつくし、一枚の風景画のようなその景色を眺めていた。

ええかげん書かなきゃ

2011年04月02日 21時44分56秒 | 小説『ファルコとの出会い』
 このブログに『ファルコとの出会い』を書き始めたのは、2007年のことなんだ。
 ……なんてこったい!!! もう4年も経ってしまったのかよ。
 それなのにまだ完成しないのかよ。

 ちょっと頑張って、なんとか完成させてみるか。
 この物語を完結させないと、一事が万事で、ほかのあらゆることも中途半端になってしまう気がする。

 ヒマを見つけては書きますわ。……書けるかなぁ? いや、書くんだ! 書けなくても無理矢理書いてやるぅ!!
 というわけで、お楽しみに。