福井県・ 小浜市深谷で今春からミニトマトを栽培する合同会社なかなた農園が二十五日、冬を越すミニトマトの生産に向けて苗の定植作業を始めた。これにより、完成した大型ハウス四棟がフル稼働した。
四棟は広さ五十アール。水耕栽培によって年間五十トンの生産を目指す。市によると、空調機器を備えた自然光利用の大型ハウスでミニトマトを作るのは県内で初めてという。
なかなた農園は、会社員を「脱サラ」した同市深野の中野一幸さん（５１）が代表社員となって昨年五月に設立した。ハウスの総事業費は二億四千五百万円。国、県、市から一億六千五百万円の補助を得た。
四棟のうち、これまでに二棟で夏を越すミニトマトが育ち、若狭農協を通じて県内外への出荷が続いている。
この日からの定植数は三千四百本で、パートの女性が作業を進めた。収穫は九月下旬から。中野さんは「現在出荷するトマトは今夏の高温の影響もなく順調。四棟のフル生産で年間四千万円以上の売り上げを目指したい」と話している。
