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「難病、筋ジストロフィーに新薬登場」

2015-05-07 23:20:03 | Weblog
興味深い記事なので転載します。


デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、遺伝によって起こり、筋力が低下
し重症の場合は呼吸運動ができなくなり死に至ることもある、深刻な病気です。
DMDに対する新しい治療として、ベルギーなどの研究班が、イデベノンという
薬剤の治療効果を試しました。イデベノンはこれまで脳血流改善薬として使わ
れてきたものですが、この研究で、DMDに対して呼吸機能の悪化を抑える効果が
確かめられました。


◆64人をランダム化して呼吸機能を比較

この研究では、10歳から18歳のDMD患者を対象とし、対象者をランダムに、イデ
ベノンで治療されるグループの31人と偽薬を与えられるグループ33人に分けました。
治療効果を比較するため、治療開始前から治療開始後52週までのあいだ、呼吸機能の
検査値であるピークフロー(PEF)を記録し続けました。評価には、PEFを年齢・性別など
から予測される標準的な値との比に換算したPEF%pを使いました。


◆呼吸機能の悪化を抑える効果あり

イデベノンのグループと偽薬のグループで、治療開始から52週までのPEF%pの変化に
6.27%pの差があり、イデベノンのグループのほうが呼吸機能の悪化が軽くなっていました。
イデベノンは呼吸機能のほかの検査値も改善しました。呼吸機能に対するイデベノンの効果は、
ステロイド薬を使ったことのある人とない人で同様でした。どちらのグループでも副作用の
発生率はおおむね同様で、ともに副作用として鼻咽頭炎、頭痛が最も多く現れ、イデベノンの
グループでは下痢が増えていました。

この結果を受けて、製薬会社はイデベノンをDMDの治療薬としてアメリカとヨーロッパで
承認申請する準備中です(2015年4月時点)。


DMDの治療には、ステロイド薬以外に確立されたものが少なく、新しい治療薬の登場は朗報に
なるかもしれません。1年間で6.27%pの改善という効果をふまえて、イデベノンはDMDの治療に
どう影響するでしょうか?


◆参照文献

Efficacy of idebenone on respiratory function in patients with Duchenne muscular
dystrophy not usingglucocorticoids (DELOS): a double-blind randomised placebo-controlled
phase 3 trial.
Lancet. 2015 Apr 20

[PMID: 25907158 ]


*この記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・
医学的見解を支持・推奨するものではありません。


この記事に関連する病気: デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー
Written by 大脇 幸志郎

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