MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

赤き獅子

2008年05月21日 | Weblog
今年も 自宅のアマリリスが 見事に咲きました。

フランス民謡の『アマリリス』という曲がありますね。
小学校時代、音楽の教科書にも載っていました。
軽やかで、かわいらしい この小曲を聴いて
どうやら花の名前のようだけれど
どんな可愛い花なのだろうか、
と想像をふくらませていたものです。

大人になってから、あるレストランで見た
大きな花瓶いっぱいに生けられていた純白のアマリリスは
百合の花のような美しさと上品さ
ああ、あの曲は このイメージなのだろうな、と。

できれば 最初にこちらの花を見ておきたかったな、と。

園芸が趣味の父が 最初に家へ持ち込んだアマリリスは
これでした。

ええええええ

なにも、一番 最初に 育てるのは
これでなくても 良かったではありませんか。
せめてピコティとか 他に選択肢があったではないですか。
(なのに次に買ってきたのは これでした。)

私の イメージを返してください。

室内楽コンクール&フェスタ

2008年05月20日 | Weblog

今日から 大阪の「いずみホール」では
『大阪国際室内楽コンクール&フェスタ』
というイベントが始まります。

予選から入賞者の演奏会まで、
およそ1週間にわたる、室内楽のコンクールです。

『コンクール』の方は 課題曲があり、
弦楽四重奏と ピアノ三重奏の 2部門。

『フェスタ』の方は 課題曲も年齢制限も楽器の指定もないため
ごく普通の室内楽グループもあれば
ピアノとサクソフォン とか ピアノとバンドネオンとか
打楽器六重奏・グラスハープ・バラライカなどの民族楽器
何でも来い の、自由なコンクールとなっています。

私が このイベントを知ったのは学生時代で、
学校の授業が終わった後、聴きに行ったものですが
仕事を始めてからというもの 一度も行けないでおります。
何しろ
一次予選も二次予選も、平日(フェスタの予選だけは土日)
入賞者による披露演奏会も 平日(今年は28日水曜日)

レッスンが終わってから向かっても、間に合わない・・・
土日の フェスティバル部門予選は行けるのですけれど。

バイオリンのレッスン後、
駆けつけで行ってみようかと思っております。

励ましあい。

2008年05月19日 | バイオリン
バイオリンのレッスンを
グループから個人へ変更してからというもの
自分が 進歩しているのか も一つなのか
比較対象が無いため よくわからないのですが
とりあえず 
目の前の課題を 自分なりにこなしていく毎日です。

同じくチェロで個人レッスンを受けている友人に
16分音符の移弦が大変で、なかなかきれいに響かない
結局ボーイングが 一番難しい
と 打ち明けると
『わかります。すっごくわかります。

彼女も私も、弦楽器を始めて1年半、
曲として、音楽として完成させたいけれど
なかなか そこまで弾きこむ時間が取れないとか
似たような悩みを抱えているので
それでも 頑張って続けている互いの存在が
励みになっています。

『いつかは2人でアンサンブルを。
  ピアノとフルートには逃げないようにしよう』
 (↑ それぞれの得意楽器)

 が 合言葉。

地震の記憶

2008年05月18日 | Weblog

ミャンマーのサイクロン被害に続いて
中国四川省での大地震。
未だ 壊れた建物の中に閉じ込められている
行方不明の方が 大勢いらっしゃいます。
1人でも多く助かってほしいものですが・・・

地震のニュースが流れる度に
阪神・淡路大震災を 思い出します。
現在では もうそんな事はありませんが
当時は 自分で頭を振っただけでも眩暈がして
地面が揺れたように錯覚してしまったものでした。

自宅は 震源から離れていたものの、
大学が震源に近かったため、学校へ近づくにつれ
被害を受けた建物が増えていき
危うく家具の下敷きになりかけた友人もいましたし
師匠の家は芦屋だったので、かなり被害を受け、
グランドピアノは ひっくり返りました。


当時、ある音大生が まだ瓦礫の残る神戸に行き
被災者の方々のために、屋外で演奏をしていたら
そこを通りかかった1人に
『そんなことをしている暇があるなら
 もっと 役に立つことをしろ!』と怒鳴られた
という話を 聞きました。

この話を聞いた当時は、まあそう言われても仕方ないな、
音楽で役に立つ、というなら
被災地ではない場所で チャリティーコンサートを開き、
募金を集めることだってできるのに
と 思ったのですが

こんな時に。でも、こんな時だからこそ。
のんきな事を、と神経を逆撫でされた人もいただろうけれど
音楽が必要な人もいただろうと思うのです。

13年前の 思い出です。

食べられる?

2008年05月17日 | 音楽教室

レッスンにやってきた生徒さん、
教室に入ってくるなり、
『あ そうだ先生、これ。』と 小さな紙包み。

「ん?ゴールデンウィーク、どこか旅行へ行ってきたの?」

『いえー、修学旅行だったんです。沖縄。』
・・・・・

しまった、彼女 中3だったっけ。
お土産はいらない、と言うのを忘れていた。
とはいえ、去年もおととしも
世間話にまぎれて、断っている話はしていたから
大丈夫と思っていたのですね。

でも、気持ちはとっても嬉しい

「ありがとう~開けて見ていい
『どうぞー♪』

かさかさかさ。
(…どうやらストラップらしい。シーサーかな?)




ゴーヤーでした。

かわいいです。

パペット パペット

2008年05月16日 | 音楽教室
レッスンの空き時間に ロビーへ出てみると
グループレッスンの教室の扉が開いていました。
のぞいてみると
エレクトーンが全て端に寄せられ
広くなった教室の中央には、大きなタイコ。
部屋の隅には 大きくてカラフルな布製の輪がいっぱい。
そして、一台のエレクトーンの上に 
パペットのぷっぷるちゃんが乗っています。

うわあ、赤リンゴコースの教室だ
なんだか とっても楽しそう。
と 見入っていたら、準備中のB先生
入って見ていいですよ~ と
招き入れてくださいました。

中央のタイコは 専用のかわいいマレットがあり、
それで ボコボコボコボコ・・と叩くのですが
「ぷっぷるも 叩くんですよ。」と
B先生、パペットを手にはめて 叩いてみせてくれます。

イラストのぷっぷるは、二頭身ですが
パペットは 2.5頭身といった感じで
それでも 頭が重たく、ぐらぐらしやすいようです。
短い手をふりふり タイコを叩く姿は・・・

私「あの~、先生…言ってもいいですか?」
B「はい、どうぞ?」
私「ぷっぷる、確かにタイコを叩いていますけど、」
B「頭突きしているように見えるでしょう。」
私「見えます。

一応 頭にも支える指が入っているのですが
腕を動かすと、頭も一緒に下がってしまうのです。

一生懸命さは伝わるけれど、なんだか痛々しい。

どうやったら 頭突きにならないで済むか。
それからしばらく2人で
パペット研究会とあいなりました。

インヴェンションの前に

2008年05月15日 | 音楽
ポリフォニー音楽を演奏するにあたって
昨日の宴会芸は あくまで きっかけですので
実際にレッスンを進めていく上では
それなりテキストを用意します。

いきなり『インヴェンションとシンフォニア』に入って
すぐそれが演奏できる子は稀ですから
以前は 前段階として
ミクロコスモスの1巻から3巻初めくらいまで
弾いてもらってから、進んでいました。

ただし、
ミクロコスモスの 独特の旋法の響きが苦手
という生徒さんもいるので、
誰にでも使えるわけではないという点がネックです。

いずれは バッハの『インヴェンション』を
戸惑うことなく 音楽的に弾けるようになってほしい。
となると、
片手で主旋律・反対の手で対旋律を演奏することを
「難しい」ではなく「楽しい・面白い・美しい
と感じる方向へ 持っていきたいです。
プレ・インヴェンションも悪くないけれど
もっと易しい段階から弾ける曲集はないかしら。

そして見つけた 現在お気に入りの本。
『バロックをひこう~インヴェンションのまえに』
(音楽之友社)

初めは、マルタン・フレのごく易しい練習曲で
五指を置いた場所で弾ける曲が7曲と
6‐7度音域の曲が6曲。
「かっこう」や「ぶんぶんぶん」、「きらきら星」も
易しいポリフォニーに 編曲してあります。
14曲目からは バッハの作品に入り
ほぼ「プレ・インヴェンション」
といった感じになりますが
13曲目までを きちんと弾いていれば、難しくありません。

原典版と違い、
フレージングやデュナーミクなどが書きこまれているものの、
これは、あくまで参考ですから
生徒さんによって 自由に変えています。

他にもっと良い本が見つかるまでは
当分、これでいこうかな。

コンビネーションの妙。

2008年05月14日 | 音楽教室

バッハのインヴェンションに入る前には
やさしいバロックの小品を 弾いて
ポリフォニーの音楽に慣れてもらうようにしています。

とはいえ、それまでのレッスンでは
『旋律と伴奏』の音楽しか 経験していませんから
「主旋律と対旋律」の音楽は
初めて体験する生徒さんには 戸惑うもの。

小さい生徒さんに 主旋律・対旋律を教える時には
「主役のメロディーと、それに重なっても綺麗なメロディー」
と 説明します。
(バランスこそ変わりますが、どちらも『歌う』ように
 弾かなくてはなりませんから。)

と 口で言うより、やってみせた方が すぐわかりますね。

【実験材料】
『三匹のネズミ』/『フレールジャック』

この2曲を 右手と左手それぞれで 同時に弾いてみせます。
イギリスとフランスは あまり仲良くないイメージですが
この2曲は とっても よく合うのです。
しかも、どちらも輪唱できる曲なので
カノンとしても活用可。

どちらかというと、生徒さんは
知っている2曲を 同時に両手で弾く、
という事に感心してくれますが
まあ、興味のきっかけになれば それでよし。

ちなみに
『三匹のネズミ&フレールジャック』コンビほど 
きれいに合うわけではないのに
受けがよい組み合わせは
『チューリップ』&『誠城寺(しょじょじ)のタヌキばやし』

何故か皆
こっちばかり頑張って弾こうとしてくれます。

拍子いろいろ。

2008年05月13日 | 音楽教室

5月のある朝、ホームで電車待ちをしていたら
向かいのホームが にぎやかです。
視線を向けると、そちらには
おそろいの黄色い帽子をかぶった子供の集団が。

あ、遠足だ♪
行楽シーズン到来です。

レッスンにやってきた兄弟の生徒さんも
弟さんの方が、今日 遠足だったということで
お母様から
『くたくたに疲れていて、30分レッスンは
 できないと思いますから、
 下の子のレッスン時間を短くして
 その分、続いてきているお兄ちゃんにあててください。』
と お願いされました。

じゃあ、疲れて本人が もうダメ と言ったら
代わりましょう。
と いうことでレッスンスタート。

通常のレッスンは15分くらいにして
残りの時間は 拍子のお勉強をすることにしました。
本人が疲れて弾けないならば、私が弾けば良いわけです。

これから私が弾く曲が 何分の何拍子か当ててね。
わかったら、手を上げて答える。
お兄ちゃんにも参加してもらって
では、スタート。

おなじみ 4分の4拍子に始まり
4分の3拍子 4分の2拍子 8分の6拍子
ちょっとひっかけで 8分の3拍子☆
さあ、ここからが本番です。
4分の5拍子/8分の12拍子/8分の2拍子~♪

当たらなくても良いのです。
『こんな拍子があるの?
という事を知って、感じてくれることが大事。

本当に疲れているの? というくらい
2人とも元気に 答えてくれました。

弾いた曲の一部です ↓
バルトーク「ミクロコスモス」から
32曲目 ドリア旋法 (2分の3拍子)
37曲目 リディア旋法(4分の2拍子)
48曲目 ミクソリディア旋法(4分の5拍子)
バッハ 「平均律第1巻」から
プレリュード Gdur(16分の24拍子)
プレリュードBdur(4分の4拍子)
ショパン「プレリュード集」より
1曲目 Cdur (8分の2拍子)
5曲目 Ddur (8分の3拍子)

睡魔。

2008年05月12日 | 音楽教室

たまこ先生は レッスン中、
 眠くなってしまう時ってありませんか?
と 先日 同僚の先生に聞かれました。

う~ん、そういえばまあ、
お昼ごはんを食べた すぐ後のレッスンだと
消化のために 血液が胃の方へ行っちゃうようで
ちょっと眠気がきたりしますけれど。
(寝たりはしませんよ、念のため。)

「私は、『必ずこの人の時だけ 眠くなる』
   っていう 生徒さんがいるのよ 」
という、その先生の一言に
「ああ、私も」「いつも同じ子よね」
と 賛成する先生が多数。

ほほう。
参考までに、例えば どんな生徒さんだと眠くなるのか
聞いてみました。

その一
演奏に盛り上がりも何もなく、たら~っと弾く生徒さん。
エレクトーンなら音色も変わり、リズムの変化もあって
まず 眠くなることはないけれど、ピアノだと・・・

その二
中学・高校以上の、大きい生徒さん。
勉強やクラブ活動で忙しく、練習もできていない。
あまり やいのやいのと言っても仕方ないので
見守る形になり、気が抜けてしまう。

その三
演奏中、こちらが身体をちょっと動かしただけでも
動揺してしまう 緊張しやすいタイプの生徒さん。
見ていると、演奏している手が震えてしまっている。
こちらの熱意も伝わるらしいので、
なるべく力を抜いて 見守らないといけない。
リラックスして、リラックスして…とじっとしていると
ふっと気が遠くなる時が。

なるほど。(一)や(二)のタイプなら 立って指導するとか
眠気を振り払う手立てもありますが
(三)は 大変そうだ・・・

あ、同僚達の名誉のため 申し上げておきますが
眠気がくるというだけで、眠ってしまうことはないです。
念のため。