MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

インヴェンションの前に

2008年05月15日 | 音楽
ポリフォニー音楽を演奏するにあたって
昨日の宴会芸は あくまで きっかけですので
実際にレッスンを進めていく上では
それなりテキストを用意します。

いきなり『インヴェンションとシンフォニア』に入って
すぐそれが演奏できる子は稀ですから
以前は 前段階として
ミクロコスモスの1巻から3巻初めくらいまで
弾いてもらってから、進んでいました。

ただし、
ミクロコスモスの 独特の旋法の響きが苦手
という生徒さんもいるので、
誰にでも使えるわけではないという点がネックです。

いずれは バッハの『インヴェンション』を
戸惑うことなく 音楽的に弾けるようになってほしい。
となると、
片手で主旋律・反対の手で対旋律を演奏することを
「難しい」ではなく「楽しい・面白い・美しい
と感じる方向へ 持っていきたいです。
プレ・インヴェンションも悪くないけれど
もっと易しい段階から弾ける曲集はないかしら。

そして見つけた 現在お気に入りの本。
『バロックをひこう~インヴェンションのまえに』
(音楽之友社)

初めは、マルタン・フレのごく易しい練習曲で
五指を置いた場所で弾ける曲が7曲と
6‐7度音域の曲が6曲。
「かっこう」や「ぶんぶんぶん」、「きらきら星」も
易しいポリフォニーに 編曲してあります。
14曲目からは バッハの作品に入り
ほぼ「プレ・インヴェンション」
といった感じになりますが
13曲目までを きちんと弾いていれば、難しくありません。

原典版と違い、
フレージングやデュナーミクなどが書きこまれているものの、
これは、あくまで参考ですから
生徒さんによって 自由に変えています。

他にもっと良い本が見つかるまでは
当分、これでいこうかな。