「マイケアプラン研究会」活動報告

マイケアプランは高齢者の権利宣言
いつまでも自分らしく生きるために・マイケアプランを応援します

ほっとなマイケアプランニュース 第119号より

2012-01-15 | ほっとなマイケアプランニュース
ほっとなマイケアプランニュースNo.119号より寒中お見舞い申し上げます。
公開企画 
“あなたのこれからをシミュレーションしてみませんか”
が近づいてきました。お申込みお待ちしております
  
・家族のこと
・友人のこと
・お隣人さんのこと
・介護保険のこと
・終の棲家はどこに?
・・・考えてみませんか?

マイケアプラン研究会作成の“お役立ちグッズ”プレゼント!
日 時:2012年2月12日(日)13:00~16:30
会 場:ひと・まち交流館京都 3F 第4,5会議室
参加費:1,000円
申込み:2月1日(水)までに FAX(075-581-9956)または
メールで mycareplan@nifty.com
交流会:5,000円(JR伊勢丹7F “WANSA KANSA”)
地中海料理・飲み放題付き ワークショップ終了後、移動します。
        

辰年に寄せて
                        島村 八重子会員
 2012年辰年。介護保険制度が始まって、干支が一回りしました。
自己選択・自己決定・自己負担と、利用者主体をうたい文句として
発足しましたが、実際はどうだったでしょうか。
私は、マイケアプランは「利用者主体」を具現化するものだと、
それを伝えようとしてきました。でも、長いこと「主体的」という
言葉なんか絵に描いた餅のようだと時にはむなしさを感じながら
活動をしてきたような気がします。
ところが最近ちょっと様子が変わってきました。自己作成を普通に
やろうとする利用者・家族からの問い合わせが増えてきたのです。
特に肩に力を入れるでもなく、「自己作成をしようと思うが最初に
何をしたらいいか」と連絡をくれるそうした方々は、ずっと介護保険を
利用してきて介護保険やケアマネジャーのやることがわかってきたという
ケースが少なくありません。

 年代的には団塊の世代が多く、これまでに何につけても自主的にことを
運んできた層が、ついに動き出すようになったのかもしれません。
  わからないことは自分でネットで調べ、さまざまな機関に問い合わせ、
情報を集め、そうやって調べていくうちに、どんどん知識や思いを深めていく…。
そんな利用者・家族が以前より増えているように感じています。

 多くは介護者が深くかかわっていますが、中には要介護5のご本人が
ケアプランを立て始めているケースもあります。自分が納得のいくサービスの
使い方をしたいと、娘さんのサポートを受けながら事業所との連絡も行政との
やり取りも自ら行っています。

 介護保険改正に向けての介護給付費分科会で、ある委員が、「これからは
団塊の世代が第一号被保険者になってくる。主張をし自ら求める世代が当事者と
なっていくことで、要介護者像は変わってくることが予想される。ケアプランの
自己作成についてももっと周知すべきである」といった趣旨の発言をしました。
自身も団塊の世代の委員でした。「自己作成」という視点を離れても、
これからの高齢者は黙っていても、行政に主導されなくても、主体的に
変わってくると思います。
 たくさんの問題が山積する不安がいっぱいの年明けですが、これからの社会は、
行政にリードされるのではなく、主体的な市民が底から押し上げていく時代だと思っています。  
 新しい年の始まりに、市民としてのあり方をじっくり考えてみたいと思います。
            

会員より
ふたこと、みこと

☀ 辰年にあたり  ・・・小國 英夫代表
⌘ 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
どんなことがあっても時間は流れて行きます。そうした中で、忘れてはならないことと、
忘れた方が良いことがあると思います。しかし、人間はしばしばその逆さまをやってしまいます。
それが人間なのでしょうね。
しかし、忘年会とか年越しそばの習慣があるのは日本ぐらいでしょうか。
それぞれの起源は知りませんが、兎に角、年が改まる時には心も御破算(リセット)にする
というのは考えてみればなかなかの智恵ですね。面白い考え方だと思います。
過ぎ去った過去にこだわらず、常に前を向いて今この時を大切に生きるというのが
良いのでしょうね。さぁ皆さん、御破算で願いましては~~~。
2012年元旦  


☀ シリーズ「仮称題名の無いたわごと」 No.2      
 玉井 敏子会員
「お年玉 」
 いろいろありますが、即いただけそうな具体的なものふたつ。
バックミラー付け車椅子
 98歳要介護5の母をのせて車椅子散歩していると、ほとんど対話不能の母は
時々、誰に押されてるのか不安になるらしく、身体を揺さぶり後見ようとして
車椅子から落ちそうなることがある。 押している私の方も後姿しか見られないので
母の状況が気になる。バックミラーで確認しあえば両方の不安は解消されると思う。
私の調べた範囲では、バックミラーつきのものは市販されていないらしく、
移乗させる時不便というのが理由らしい。一度試しに取り付けてもらったら、
母は力づくで、はずして投げてしまった。要介護5体重30K弱なのにこの力、
介護のたいへんさわかっていただけますね。 移乗時邪魔にならず、母の力では
取り外せないバックミラー付き車椅子ぜひお願いします。

なういい介護靴
 施設では要介護者には、履き心地や滑り防止等々の理由のため、介護用靴の
着用が進められている。市販されている介護用の靴は機能重視で、色柄デザインの
種類が少ない上に、履く気歩く気を減退させるようなものである。 ぜひ楽しくなる
なういい介護靴作ってください。

「お隣さんに冷たいマイケアちらし」
 公開企画のちらしいただいて「マイケアお前もか」と悲しくなった。
FAXを持っているか、メール操作可能な人しか参加出来ないのだと感じた。
最近のいろいろなちらしとかあのぼったくりのみなさまのNHKでは、
詳細はホームペー ジで、お申込みは、FAXかメールの世の中で、
現在の大勢はこういう時代、 機械に弱い化石のような人間は排除したいという
意志の表れでしょう。私をはじめ周りの化石人間は疎外感を味わっています。
先日も「古典芸能に親しもう」というちらし、内容はホームページで詳しく、
FAXで申し込めとのこと。友達の化石人間がぜひ参加したいというので、
引きごもりがちの化石人間の役にたてばと、FAX持たぬ私、彼女に代わり
とことこコンビニへ行きFAXしましたが、送付出来ず、読み違え押し違えかと、
不要なお菓子を買って、コンビニ店員にも協力してもらって試みたけれど送付不能。
よせばいいのにボケた頭を酷使してホームページで調べたら、ちらしのFAXの
番号誤りであったこと発見、主催者に電話したら「ああそうですか。ホームページには
はっきり書いてありますから、ホームページ確認の上申し込んでください」とのこと。
この事件ですっかり落ち込んでしまったところへマイケアのちらしはたいへんつらかったよ。

次 回 定 例 会                           
★ 第136回1月定例会
1月20日(金) 13:30~16:30 3F 第3会議室
内 容:・公開企画に向けてお役立ちグッズ・タイムスケジュール・役割分担
・介護保険改定関連
・その他   
読書会: 17:00~19:00『提言 要介護認定廃止 
「家族の会の提言」をめぐって・・・』    

次 々 回 定 例 会 
★ 第137回2月定例会
2月17日(金)13:30~16:30 3F 第3会議室
内 容:・ワークショップふりかえり
    ・介護保険改定関連
    ・その他
読書会:『提言 要介護認定廃止 「家族の会の提言」をめぐって・・・』
 
天翔る龍のごとく大空を悠々と飛べる年でありますように!
一番寒い時期がやってきます。 ご自愛ください。


マイケアプランとは

2012-01-15 | マイケアプランとは
介護保険は介護が必要となっても自分らしく生きていきたい、今まで以上に自分の人生を大切にしたいという私達の願いに応えてくれ る新しい社会保険制度として大いに期待されてきました。つまり、自己決定とか自己選択 とか自己実現といった私達の「自立(律)」を支えるものとして期待されたのです。
しかし、介護保険のサービス事業とケアマネジメントが意図的にセットにされたため、 サービスを利用しようとする人達はいわば自動的にケアマネジメントの対象にされてしまうことになったのです。

 ご存知のように、ADL(日常生活動作能力)チェックと、ケアマネジャーの特記事項及びかかりつけ医の意見をもとに要介護認定が行われ、要支援または要介護(1~5)と 認定されると介護保険サービスが利用できるのですが、その際原則として事前に、保険者 の窓口へサービス利用計画(ケアプラン)を提出しなければなりません。
 この計画を作成し、事業者との契約業務や保険者への諸手続き、そしてサービスのモニタリング(利用状況やその効果等のチェック)等を行うのがケアマネジャーという人であります。

 ところで、ドイツ等の介護保険制度にはケアマネジャーという人はいません。ケアマネ ジメントの盛んなイギリスやアメリカには介護保険制度はありません。つまり両者は決してセットものではないのです。しかし日本では介護保険制度創設にあたって、それまでの 措置制度や医療保険制度を相当引きずってしまったために、こうした「世界で初めてのセ ット化」が行われました。
 そのため、サービス利用者は事前にケアマネジャーのアセスメント(これもADL中心 のチェックです)を受け、それに基づいて危険因子が抽出され、その因子に対応したサービスがパックされるというシステムになっているのです。
 これでは自分らしい生き方、自分の人生を大切にした暮らしのためのサービス利用とは 程遠いものになる可能性が大であります。勿論、これは自己決定や自己選択ではありません。結果的にマネージドケア(管理された介護)を受けることになるわけです。こうしたことは保険者や事業者にとってのメリットは大きいでしょうが、利用者にとって本質的な メリットは殆どありません。あるのは面倒な事業者との契約や保険者窓口への諸手続きを 代行してもらえるという単なる便宜供与の面だけです。

 しかし、こうした諸手続きは今後の改善で簡便なものにできる可能性があります。私達はそうしたことも関係方面にお願いしています。そうなればケアプランの内容を決めるの も関係先への諸手続きをするのも全て自分(達)でできることになります。
ではケアプランを作成するための情報はどうやって集めるのか、という問題が残ります。
 私達はこうした情報こそ利用者のネットワークをつくって積極的に収集する必要があると思っています。
利用者にとっての必要な情報は利用者が集めるのが最も正確です。何故なら上辺の情報ではなく実態が判り、同時に利用しての実感やその効果も手にとるように 判るからです。しかし、そのためには自分の身の回りだけの僅かな情報では片寄りが大きくて危険です。従って利用者やその支援者のネットワークづくりが大切になってきます。
 このようにして自分(達)のためのケアプランは自分(達)でつくろう。そして最期まで自分らしい人生を生きよう。自分の人生、自分の家族、そして自分達のまちや暮らしを 大切にしようというのが私達の考えるマイケアプランです。ケアとは何事も大切にしようという意味なのですから。

マイケアプラン5カ条(『私にもつくれますマイケアプラン』の冊子より)

第1条 マイケアプランは、生活のプランであり人生のプランです。
第2条 マイケアプランは、わたしたちのたのしい食事です。
第3条 マイケアプランで、失いかけた気力を取り戻すこともできます。
第4条 マイケアプランは、よい家族関係よい人間関係をつくります。
第5条 マイケアプランは、住みよいまちをつくります。

文・小國英夫

マイケアプランの手順(京都市の場合)

2012-01-15 | マイケアプランの手順(京都市の場合)
準備(マイケアプラン宣言)
区・市町村に自己作成の旨を伝え提出用紙を入手する!

必要な用紙
●サービス利用票
●サービス利用票別票
あると便利
○介護給付費単位数サービスコード表
○サービス提供事業者リストなどの情報
○市町村のケアプラン作成要領や自己作成案内

作成(マイケアプランの本領発揮)
どんなサービスを?どれだけの回数?どこの事業者で?

サービス情報の収集には利用者、経験者の口コミを大いに活用すべし。

費用計算は専門的ですが、区・市町村窓口や最寄りのケアマネージャーに教えてもらうことができます。

京都市では区役所・支所職員の支援のもと、自己作成できる場合もあります。窓口で相談してみましょう。

予約(自分でするからおもしろい)

計画にそって自分で事業所に電話予約

●この予約がとれないと計画に記入できません。

区・市町村に提出(役所の支援で意外にカンタン)

「サービス利用票」と「別表」に計画を記入し提出(内容は同じでも毎月直接届ける)

京都市では、私たちの提出用紙を確認ののち、必要な4つの正式書類を直ちにコンピューターで作成・交付してくれます。

用紙への記入がむずかしければ、自分で予約したサービスの内容のメモを持参し正式書類に作成してもらうこともできます。

(1)サービス利用票
(2)サービス利用票別表
(3)サービス提供票
(4)サービス提供票別表

契約(届けを出せばこれで完了)

(3)(4)を予約事業者に届ける(郵送・FAX可)


月末・月初の仕事(慣れてくれば月1回、提出に行くだけ)

利用実績を記入した(1)と翌月の計画(1)(2)の提出

○月末のサービス利用を終え、翌月のサービス利用が始まるまで
 (京都市の場合は毎月5日まで)に 二つを一緒に提出すれば、窓口への届け出が一度ですみます。

提出後に利用の変更があれば「サービス利用票」を再作成して届けます。

「マイケアプラン研究会」とは

2012-01-15 | 「マイケアプラン研究会」とは
私たち市民一人ひとりが「自立と自己決定」に真剣に立ち向かう時代、それは日本では介護保険実施と共にやってきました。 介護保険の基本精神は、自立と自己決定。すなわち介護サービスは、私たち利用者が自分で自由に選び、自分の責任で利用するものです。

 それならば、利用者の生活プランともいえるケアプランは、利用者が自分で作るのが基本ではないだろうか。 こんな、とてもシンプルな発想から国際高齢者年(1999年)にマイケアプラン研究会は京都で生れました。

 このようなことで京都から始まった研究会は、全国に発信しながら活動を続け、私達が使いはじめたた“マイケアプラン”という言葉も、普通名詞として使われてきており、運動の広がりを感じています。

「ほしいサービスをさがそう、ないサービスは創ろう。そして介護保険を利用するにあたっては自分でケアプラン(自己作成)を立てよう」と主張しています。
 
 私たちの会では、身近な相談にのったり、ご近所感覚で助けあったりして、自分らしい介護のある暮らしを当たり前に考えています。毎月の定例会やニュースレター作成を行っております。
また、みどりの冊子“ケアプラン自己作成のための入門と実践ガイド「私にも作れますマイケアプラン」”を作成し、出前講習会や勉強会をしております。
 
 マイケアプランの考えや、実践活動に興味を持っていただき、実践につないでいただきたいと思います。応援します。介護保険を利用しやすいものにしていくことや、人生の高齢期を自分らしく、普通に暮らしていくことを大事にしていきましょう。
マイケアプラン研究会会員募集 !

介護が必要になっても自分らしい人生を送りたい人 集れ !
自分のことでも、家族のことでも、利用者のことでも、社会のためでも
素人も、プロも、研究者も一緒に学び合っています。
毎月ニュースレター発行、時々イヴェントします。
この指とまれの読書会や勉強会も。

年会費:3000円(入会費なし)
例 会:毎月第3金曜日13:30~16:30
会 場:ひと・まち交流館京都

まずは、見学歓迎です。
申込みは、会の専用FAXやメールで。勿論見学されてからで結構です。