戸惑い八景

見たり聞いたりしたモノを独自に味つけしました。
飛騨の高山から発信しています。

悲劇ではなく喜劇

2020年02月06日 | 映画

今朝の風景です。

道にも雪が積もりました。

城山が暗鬱な雰囲気で佇んでいます。

空といい、本来なら、普通の景色です。

『ジョーカー』を観ました。

DVDで。

ジョジョとパラサイトは映画館で鑑賞できましたから、どうしても印象は弱くなるでしょうが……

なに、なに、どっこいすごいじゃないですか。

考えさせられます。

ジョーカーがなぜああなったか、ではなくて、現在の社会の構図です。

それを考えさせられるのです。

確か、映画公開時、見終わった後に暴動が起きる可能性が指摘されていました。

映画のコピーであろうと、わりと白けた捉え方をしていたのですが、まんざら嘘でもないなと。

何が悪いのか、どうして現在社会はこうなってしまったのか、と不満が高まるのです。

よって、暴動を起こしている連中、本作品のなかでですよ、ましてや、ジョーカーを非難する気にはまったくならないのです。

電車の中での刑事の行い、やられて当然だろうと思ってしまいます。

警察は、いったいどちらを向いているのかと。

警察だけでなく、中級以上の市民で構成される社会は、そもそも、下層の民など最初から目に入っていないのだと。

踏み付けられて死んだとて、誰も目に留めないのだと。

しかも、下層とはけっして他人事ではないと。

いまの社会を観ていれば、切り捨て切り捨て、それはアメリカも日本も同じ、ということに気がつきます。

鏡を見せられているような映画なのかもしれません。

娯楽としても面白かったですが、考えさせられるという点では、アカデミー作品賞に一番近いかもしれません。

私的には、三作品のなかでは一押しです。

唐突に……パリです。

首輪がなかったのですが、着けました。

リボン付きです。

出してくれとうるさく訴えていたのですが、いざ玄関から外へ出すと……

寒くて、すぐに中に入りました。