戸惑い八景

見たり聞いたりしたモノを独自に味つけしました。
飛騨の高山から発信しています。

杞憂

2015年09月15日 | 想うこと

あれほどの水害であったのに、まだ水は溜まっているのにもかかわらず、復旧は急ピッチで進んでいます。

堤防が決壊した翌日から、堤防普及のための調査が始まり、ポンプで水をくみ出し、動き出しました。

たいしたものだと思います。

マスコミは、行政が悪い業者が悪い、と喚いていますが、被災された方々は、愚痴を吐くこともなく、もくもくとできることをなさっています。

ここらへんが、東日本大震災の時にも感じたのですが、日本人のすごいところではないでしょうか。

諦めが早いのかもしれませんが、無くなったものはしょうがないのだと、前向きに活動し始めます。

おもえば、日本は自然の脅威にさらされた国でして、世界でもまれな火山列島で地震大国です。

そのうえ、台風の通り道でもあります。

有史以来、多くの自然災害をうけてきました。

ですが、一度も滅んだことはありません。

ある意味、災害と隣り合わせで、来るときはしょうがないのだと、開き直って人々は生活してきたのでしょう。

私は高山に住んでいますから、比較的、地震、台風からは守られています。

そのかわり、大雪の被害は受けます。

豪雪の時、30年前でしたが、雪下ろしをしようと屋根に上がり、遭難しそうになりました。

腰まで雪に浸かり、動けなくなってしまったのです。

自分ちの屋根の上で・・・。

笑い話ですが。

家を流されたことも、倒壊したことも、火災等で消失したこともありません。

恵まれていると思います。

ですが、ここで大きな隕石でも降ってくれば、終わりです。

ですけれど、そんなことを心配しながら生活はできません。

その日まで、人々は飲んだり食ったり娶ったりしているのですから。

それでいいのです。

どれだけ、食料、水等を備蓄したところで、家ごと吹っ飛ばされれば、裸同然で放り出されるのです。

本当の備えは、諦めの境地にちかい、心構え、なのでしょう。