普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

日本のアフリカ支援

2008-05-30 11:40:39 | 国際社会

 第4回アフリカ開発会議(TICAD4)が今日で終わるそうだ。

[日本の支援策]
 会議を開く日本の意図についての概要は次の3つの報道でほぼ明らかになっている。
福田さんの基調演説 
・日本企業による投資を倍増させるため、5年間で25億ドル規模の金融支援
・アフリカの道路網構築への支援として、5年間で最大40億ドルの円借款
・食糧危機への対応として地下水開発や水道管理の専門家を「水の防衛隊」として派遣

アフリカ支援策としての「横浜行動計画」
農村の振興
・一村一品運動の更なる推進による産品開発・輸出振興支援
・食料増産、農業生産性向上のため、今後10年間でのアフリカのコメ生産量倍増
 アフリカに適したネリカ米の利用拡大、灌漑地域面積の20%拡大
教育の充実
・校舎、関連インフラの建設と修復を支援、教員訓練機関の設立支援
 生産分野の人材育成へ技術教育。職業訓練機関拡充
保健
 エイズ対策の中央政府組織を強化
環境
 干ばつや洪水など自然災害に備えるための防災計画や緊急活動計画の策定

アフリカ会議の横浜宣言 
・貧困や飢餓の撲滅への「さらに力強い推進力が必要」と危機感を表明
・最近の食料価格高騰がアフリカでの貧困削減に悪影響を及ぼすことへの強い関心と懸念も表明
・国連改革については安保理改革の必要性を明記

[今までの外国と日本の支援策]
諸外国に遅れを取っている?日本
 アフリカに対する援助は豊富な地下資源と高い経済成長率の着目した米国、EU、中国などの進出に大きく遅れを取っている。
 アフリカへの支援額では日本は、米国、英国、フランスの約半分にしか達していない。
 中でも気になるのは隣国の中国が、「アフリカ協力フォーラム」を開催、胡錦濤さんのアフリカ訪問は14回にのぼるのに比し、日本は小泉さんがエチオピアとガーナを訪問しただけだという有り様だ。

支援に関してのアフリカ諸国の特徴
・甚だしい所得格差
 成長が著しいのは都市部だけ、豊かな生活をエンジョイしているのは一部の特権階級で地方の大多数の人達は日に1ドル以下の生活を送っている。
・大きなプロゼクトを実施しても、企業が進出しても豊かになるのは特権階級の人達だけで、庶民の所得増加に繋がらない。
・貧乏な国民の子弟の教育が受けられないので、社会格差が固定化している。

諸外国のアフリカ支援策
 純粋な難民などの支援もあるが、基本的には豊富な地下資源の確保が目的の国も多い。
 その端的な例が中国だ。
 内政不干渉の名の元で、例えばスーダン政府の非人道的行為には眼を瞑り、発電所、ダム建設など支援事業を行い、同国人からの評価を得るとともに、その資源の権益を確保し、多数の中国人労働者を派遣し、労働者の本国への送金で外貨を稼ぐとともに、同国に中国人のコミュニティーを作った。
 そのためにこれらのプロゼクトで収入が増えた一般国民はごく僅かだが、特権階級の人達は大きな利益を受け?社会格差が益々拡がることになっている。

今までの日本のアフリカ支援策
・直接に国際協力事業を担当している国際協力機構(JICA)の総裁に就任した、もと国連難民高等弁務官として難民支援に携わっていた緒方貞子さんの考え方が、日本のアフリカ支援策に大きな影響を与えている。

 スーダンの例で言えば、緒方貞子さんは日本はスーダン政府の非人道的行為を考慮に入れて、
 JICAテントなどで寝泊まりしながら河川港建設や職業訓練の技術協力を行ってきた。
 日本政府はダルフールに国際機関を通じて人道支援をし、JICAも二国間ベースで教員や看護師の研修を周辺国で行ってきた。
 これらは、ダルフール問題に対する日本の積極姿勢を国際社会に示すシグナルになる。

と書いている。
 これと中国のやり方を比べると中国の方が如何にも派手で、スーダンの特権階級からすれば、中国の実績がはるか上位に評価されているのに比し、日本のやり方は真の援助を必要とする難民の実情に則しているが、日本の存在価値を認める人達はごく少数に限られている。
 このような形での支援策のアフリカの資源確保などへのプラスの影響は殆どないと言ってよい。

[今回のアフリカ開発会議の評価]
日本のアフリカ支援方式
・全般的に言って従来の日本のアフリカ支援方式と変わらない。
 それでアフリカの資源確保などにと殆ど繋がらないのは確かだ。
 こんなことで金を使う価値があるか否かは議論の余地があるが、この見返りを求めない援助のやり方で、世界的な世論調査で日本が一番信頼される理由の一つになっているので、私はこの方式はベストではないかも知れないが、少なくともベターのような気がする。

常任理事国入りについて応援要請
・それと逆な例だか、福田さんはアフリカ各国の首脳との会談で、日本の安保理の常任理事国入りについて応援を求めたそうだが、マスコミはこの件については拒否権をもつ国全てから反対されいいるので、無駄だ努力だと批判していた。
 私は別の見方だが、日本が援助してやる代わりと言わんばかりに、常任理事国入りについて応援を求めるなど見返りを求めれば、折角の日本の有り難みが消えてしまうので、協力の要請をするにしても別の場所と機会にすべきだったと思う。

企業の進出要請
・会場の内外でアフリカ各国から、この種の援助も良いが、自国への投資や企業の進出を求める意見がでていたそうだ。
 私も企業の進出などで、特権階級を喜ばせるのでなくて、日本企業独特の授業員重視の経営の仕方を現地の人達に見て貰って、そこから日本好きの人達を殖やすのもアフリカの為にもなるし、日本のためになると思う。
 その点から言えば従業員酷使で有名になった某会社など、米国式の経営の企業の進出は是非遠慮してもらいたいものだ。

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