私が田母神さんが定年退職に で、テレビ朝日の「スーパーモーニング」で、朝日系の出演者にしては割と筋の通った発言をするキャスターの赤江玉緒さんも、「田母神さんの論文の検証くらいした方が良いのではないか」と言っていたが、彼の発言の個々の部分の正否さえ公の場(「たかじんのそこまで言って委員会」はどうするのだろうか?)での討論もされずにそのままに成りそうな気がする。と書いたが、9日の同番組でこの問題を取り上げていたので、印象に残った発言と私の意見を纏めてみた。
[自衛隊員の持つ危機感]
・元海上自衛隊士官の惠隆之介さん:阪神・淡路大震災関西大震災の時の自衛隊の出動の遅れの例を挙げて、いざとなったときは自衛隊の司令官の自主的な判断で出動すべきだった。
これに対して元右翼の鈴木邦男さんを含むパネルの人達から、あの時の責任は兵庫県知事の責任で、それを無視して出動するなど文民統制の枠を外れていると、恵さんがボロクソに叱られていた。
恵さんの危機感は彼が海上自衛隊勤務中、文民からの批判を恐れる上司の命令で、多くの不審船を見逃した経験や、日本で蔓延している自虐史観などから来ているようだが、パネルの人達の言う様にこのような間違った考えを持つようなったのは文民統制の負の側面を示している。
・恵さん:多くの自衛隊の幹部は文民の意向ばかり考えて完全に公務員化している。
「今まで貰っていた給料の対価として戦え」と言う社民党や共産党が言うような、お役人根性を持つ自衛隊員がいざ戦争となったときに戦える訳はない。
彼らが日本を愛し日本が護るに足りる国であるか知らずにその生命を賭けて戦えるだろうか。
[植民地保有と侵略]
・三宅久之さん:日本の侵略について中国以外は侵略ではない。満州では関東軍が袁世凱に多くの難題を押しつけて、我が物にしてきた。
私は前にも書いたように中国以外は侵略ではないと思っているので、三宅さんの意見には賛成だ。
但し満州については、朝鮮半島を護るための日清・日露戦争で得た権益として満州での利権を得ただけで、後三宅さんの言うように非道なこともしたが、清国とロシヤとの半島を巡る覇権争いではあったが、少なくとも侵略戦争で得たものではない。
一方、中国内地への勢力拡大は侵略戦争と言われても仕方がない。
昨日の放送を見て居て気がついたのだが、国会、マスコミ、ネット上の議論の中で植民地化と侵略をごっちゃに混ぜているようだ。
植民地は前にも書いた様に、樺太、朝鮮半島、台湾と問題はあるが満州などは植民地であるが侵略(侵入して土地や物を奪い取る)して得たものではない。
当時まで諸外国でもやっていた植民地保有と侵略それぞれに対する謝罪の重みは全く違うものだ。
第二次大戦中の東南アジアの侵攻は戦争に勝つための敵国の植民地への侵攻で侵略ではない。
その点では田母神さんの日本は侵略国家ではないと言うのは正確に言えば間違いだが、そう言いたい気持ちも判らぬではない。
これからの議論は当時の諸外国はどうであっか、どこが侵略したのかは何処がそうでないか個々に議論する必要があると思う。
詰まり前にも書いたように、村山談話が全く間違っているとは言えないが、何もかもひっくるめたように聞こえる発言は余りにも軽率で、それが今でも国内外に大きな影を残しているのだ。
[自衛隊員の教育と政治家の責任]
三宅さん:村山談話に基づく所謂自虐史観には問題があるが、その修正の責任は政治家にある。
賛成。
田母神論文についてはその内容や彼の立場の問題など、パネルから多くの問題点を指摘されたが、このような不備のある論文が公開される前に、少なくても自衛隊内部では最善の資料に基づく歴史認識について教育し、このような不完全に考え方を持たないようにすべきだ。
そのために政治家達が歴史専門家を集めて、明治維新いらの考え得る最善の近代歴史を纏めるべきだ。
勿論これは今の対中国や韓国への配慮もあり、政府が纏めのではなく政治家達の自発的意志で行い、しかもそれを公開するか否かの政治的配慮もいるかも知れない。
然し少なくとも生命を賭けて戦う自衛隊の人達には、正しい歴史認識を元に、今までの日本の良かった所、悪かった所を知り、(これから先は私の考え)やはり日本と言う国は生命を賭けて護るに値する国だと言う事を知って貰う必要がある。
11日の田母神さんの参考人招致のさい、政治家は自衛隊の教育はどうなっているのだと、批判する前に自分たちの責任である問題の教育資料の整備や、如何に自衛隊員にいざとなったとき生命を賭けて戦った貰えるように、如何に彼らの士気を保つべきかを考えるべきだ。
田母神論文が出た機会に政治家たちは文民統制の点からも如何に自虐史観を如何に処理するべきかを考え直す必要があると思う。
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参考:たかじんのそこまで言って委員会の他の出演者
やしきたかじん、辛坊治郎
パネラー:屋山太郎、田嶋陽子、崔 洋一、桂ざこば、宮崎哲弥、羽野晶紀
参照:
田母神さんが定年退職に
田母神さんの参考人招致
航空幕僚長の更迭
チベットのように中国の軍事占領を受けることにでもなれば、日本国憲法そのものが停止されてしまう。基本的人権などあったものじゃない。
やはり我が国に国家主権あってこそモノも言えるのだと日本国民は肝に銘じるべきだと思う。
「多数の意見のみがまかり通って少数の意見がないがしろになる。これが真の民主主義ですか?」と叫んでましたが、議会制民主主義というものがわかってないようですね。
少数意見を尊重しないことを問題しないというのであれば、国会審議と法案や予算の修正は不要ということですか? そして少数野党はなんのために存在しているのでしょうか?
すべての法案において、無駄な審議なんかしないで、会期の冒頭で強行採決すればいいというお考えでしょうか?
シビリアンコントロールの崩壊だの任命責任だと言ってますが、そのシビリアンを選んだのは国民だということは野党もマスコミも理解してないようですね。
その昔社民党の福島代表が
「多数の意見のみがまかり通って少数の意見がないがしろになる。これが真の民主主義ですか?」と叫んでましたが、議会制民主主義というものがわかってないようですね。
つまりシビリアンコントロールは実に危ういバランスの上に成立している法制度で、これは平和国家実現のための金科玉条でも何でもなく、イギリスの議院内閣制に端を発する行政を統御する手段のひとつであるということである。
ちなみにシビリアンコントロールのシビリアンとは「現役軍人ではないこと」を指す。しかし文民統制の文民とは、日本国憲法制定に先立って連合国からcivilian control条項を呈示されたときに、当時の政府関係者が困惑のうちに新造語をこれにあてたものだ。
あ~あ、GHQの洗脳政策もここに極まれりという感じですね。ドイツは「ナチス」という一政党を悪者にして国家賠償すらしていないのに、高い評価をされているのですか。自分とは関係ない「ナチス」のせいにしておけば、一般国民は安泰なんでしょうね。
GHQも日本の指導者層を「ナチス」にしたかったが、日本とドイツは国体がまったく異なっていたため応用できず、国家と国民を分断することで国民に免罪符を与えようとした。
だが、戦前も日本国家は日本国民によって支えられ、成り立っていた。翼賛体制(これも国民の代表が決めたこと)とはいえ、選挙も行われ、帝国議会は立憲君主制の下で機能していた。
戦前の日本国家を否定するのは自らのご先祖さまを否定するに等しい。仏壇や神棚を一掃して墓を取り壊し、神社仏閣を破壊しなければ罰せられる国なんて、想像しただけでも背筋が凍りつく。国家解体をもくろむ共産主義者にとってはこの上ない法律かもしれんが、真っ平ごめんだね。
海外から転校して来た生徒が間違って、「パー」で挙手をすれば、先生は勿論、周りの生徒が注意するというくらいに徹底されている。
これは何故だか、わかりますか?
ナチス・ドイツの「ハイル・ヒトラー」の時に、総統に向かって大勢の群衆が何をしていたのか思い出してください。
そうです。これくらいドイツではナチスが全否定されているのです。
ナチスのやったことは「全て悪」と、ドイツ政府もネオナチを除いた大多数の国民も決めつけているのです。
今でもドイツ首脳は過去の誤った歴史に対し、謝罪と反省を繰り返しています。一部のドイツ国民を除いて、圧倒的多数の国民もそれを支持しています。
そして、このドイツの姿勢を周辺諸国はドイツ高く評価しているのです。
私は勝てるはずもない戦争に勝てるものと国民を信じさせ、多くの国民の命を奪い、結果的に敵国に対し、無条件降伏した国家であるなら、ドイツのように法律で、「日本国民は第二次大戦前の国家の行動を肯定する行為をすべて罰する」と決めるぐらいの覚悟が必要でしょう。
中途半端がよくないと思います。
文民統制は、間違っているかもしれないですが、大臣の言う事を聞け、言論・思想の制限ということでは無い様に思います。かつての軍部のようにならない、特殊性を持っていることから、宗教のように独自の思想、行動をしないようにするという事に思うのです。自衛隊は、軍隊と二アリーイコールであり、肉体だけでなく精神までも教育し、洗脳させないという事が大事なのでしょう。
解かりやすい石破氏のブログです。解説上手だなと思いましたね。後、人の気持ちが解かるというかヒステリックでない。
http://ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-a879.html
内規違反は、悪い事です。けど、始末書になるかならないかぐらいの話でしょう。せいぜい、口頭注意レベル。
退職問題が話題に上ること自体、おかしいのです。ちなみに、懸賞金300万円は破格ですが、石川小松基地の関係者と近いホテル経営者だという事。思想的にも自衛隊に理解があるとの事。主張時に大多数の人間がこのホテルを利用していないかを検証する必要があります。ちなみに、大きなバックがある話ではないので、小さなグループと考える事が妥当で、政治家、利権誘導的な要素は、無いです。
論文内容の良い点は、国会議員や国民も考えていくべきです。確かに、アメリカが戦争を仕掛けさした。ロシアは、汚い事をしてきた。学校教育による日本の教えは間違いという点は、事実でしょう。後、自衛権、集団的自衛権などは、考えるべき事項でしょう。ただ、日本も悪い部分があった、他国に迷惑を掛けたのも事実であり、正当化は間違いでしょう。
あまり詳しくないので、色々と勉強になります。いつも解かりやすいなと思いながら、拝見しています。
審問もせずにそんな処分を即日行えるわけがないのに、異常な降格処分をして退職させたのである。こんなことでは自衛官は士気沮喪する。
これは内局の役人が思いっきり嫌がらせを何も判らない見識の無い防衛相が丸呑みにした結果だ。
TBさせていただきました。
私は本来、善人だけど一時的に邪心が起こり犯罪を犯してしまった。(これは犯罪者ではないことを表明している)・・・になりませんか。
理念、方策もさることながら実際に起きた現象、結果が問われそれに関する解釈がさまざまな歴史認識というものではないでしょうか。
大方のマスコミは田部神氏が政府見解に反した論文を書いたといっているが,それは間違っていることを論証しています。
ぜひお読みください。
コラム
http://archive.mag2.com/0000063858/20081110000000000.html
また,少し以前に中国が尖閣諸島へ軍艦を接近させたときに「戦闘機にスクランブルをかけさせた」のは田部神空将の指示だったことも書いてあります。
せめて、国会議員・県知事クラスには、ある一定の軍事教育(現状の世界情勢をふまえた)を義務化すべきではないか。
私も問題の田母神論文を読みましたが、言いたい気持ちは解るというのが印象ですね。委員会にもゲストとして出演されていた恵氏と同じで思いの強さのみが、前面に出過ぎて、論理的な考証に欠けている感がありました。
私は大阪で広報の仕事についていましたが、災害担当もしていました。各行政機関やマスコミと話す機会がありましたが、マスコミにしろ行政にしろあまりにも軍事に対する知識に欠けています。
政治家も含めて、今後の自衛隊をどうすべきか、よく考えるべきですね。
腫れ物のように扱わず、毎年5兆円もの血税を消費してるのですから、国民のために国益のためにいかに有効に使えばいいのかをもっと検討すべきだと思います。
現状のままですと、また阪神大震災の悲劇を繰り返します。