普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

サミット:日本頑張れ、福田さん頑張れ

2008-07-08 11:44:08 | 国際社会

 昨夜のテレビでは洞爺湖サミット関係の報道で賑わった。

[孤立化する米国]
・G8のほかアフリカ7か国の各首脳と、アフリカ連合国連の代表らが出席した拡大対話には、石油価格高騰についてアフリカ側から、「投機筋が原油取引で過大な利益をあげているのは良くない。投機マネーへの課税制度が必要だ」などとして、G8側の指導力発揮を求める意見が相次いだ。
・テレビ東京は「ワールドビジネスサテライト」は今回のサミットの最大テーマである地球温暖化、石油問題、食糧危機の三つの件をドル安のキーワードで切って見せた。
 その相互関係については省略するが、洞爺湖サミットを難しくしているのは超大国の経済不況とそれに伴うドル安だ、その米国のドル安を加速させかねないインフレを心配するEUが米国との同調姿勢を改めての金利引上げなど世界の経済の様相が変わってきだしたと解説していた。

 NHKは「NHKスペシャル:極秘交渉 シェルパたちの180日を追う」で首脳の交渉代理人のシェルパと言われる人たちが自国を有利にするための、各国間の「極秘交渉」の動きを追っていた。
・日本の主張する温室効果ガスの削減目標を定める「セクター別アプローチ」は手段であって目標ではないとのEU側の強い反対。
・今回の動きに乗じて自国の強い産業である原子力発電を推進しようとするフランス。
・削減目標は中国、インドの参加が前提とする主張を進めるために、自国が主導する「G8でなく主要排出国会議」(MEM)をサミットと平行して開催、ぎりぎり迄努力したが挫折、それならと原子力発電の活用を提案しようとする米国の動き。
・その中に挟まれ議長国のプライドのためにも何とか纏めようと頑張る日本のシェルパの動き。

これらの報道から浮かび上がるのは
・投機の規制や、G8がより新興国より大きい目標を設定してでも温暖化の防止すべきだと主張するEUとそれを支持する新興国
・その両方に腰が引けた米国、そのため世界から孤立化しかけている米国、
・その両者の間に立ってなんとか、纏めようとしている日本
の姿が浮かび上がってくる。

[首脳宣言の最終案]
 そして今日の読売新聞
は首脳宣言の主要分野に関する最終案がについて下記のように、
・原油・食料高の影響で「世界経済は不確実性と下ぶれリスクに直面している」と指摘し、「強い懸念」を表明
 その上で、「個別に、あるいは協調して適切な対策を取るべきだ」と訴え、各国があらゆる政策を取るよう求めている。
・原油高対策では、短期的には生産・供給能力の増強などを、中期的には精製施設などへの設備投資の拡大などを要請した。
 しかし、原油高騰の一因とされる投機資金の流入に対しては「先物市場での価格の透明性を促す」との表現にとどまっており、現時点では即効性のある対策は示していない。
・地球温暖化対策では、「セクター別アプローチ」について、省エネルギーや温室効果ガスの削減に「有効な手段」だと認めるとともに、原子力発電の推進も、「多くの国が、化石燃料への依存度を減らす重要な手法と認識している」と明記した。
 焦点になっている温室効果ガス排出量を「2050年までに世界全体で半減」させる長期目標の設定に関しては、事務レベルの調整が難航しており、8日の首脳会議に最終判断を委ねる。
と批判的な報道をしている。
 この様な原案となった原因は全員賛成を建前にする?G8での米国の反対であることは間違いない。

 これらの事に関してテレビ朝日の「報道ステーション」では古館さんが、宣言案の生半可なことと太陽発電や風力発電のことを言わずに何故原子力発電なのかと憤慨していた。
 これに対して何時もは彼の発言に調子を併せる、加藤千洋さんが「福田さんは日本のためにもっと頑張って欲しい」と言っていた。

 全く賛成だ。
 福田さんも、彼を支える人達も日本のためにこの難しいサミットで何とか成果を上げ、日本の信頼性を世界に認めさせ、そしてその結果日本がそんな立場にならぬよう、最後の最後まで頑張って貰いたいものだ。

[今後の日本の歩く道]
それにしても今回の動きだけを見ても
・日本人の価値観は米国よりもEUの価値観に近いような気がするのだが。
・何時も言う事だが、世界から孤立し、経済力が落ちかかっている米国、今まで数々の国際違反を繰り返している米国との関係を見直すべき時期に来ていると思うのだが。
 事実上の従属関係からの自立、軸足を米国一本槍でなくアジア諸国やEUにも移す。
 私ども年寄りの感覚り「困ったときに助けるのが真の友人」だから、そして実際面から考えても、時間を置いて、じっくり検討し、ゆっくりと確実に進むべきだと思う。
それともう一つ、
 サミットのことを考えるの日本国内で抱える諸問題など、同じ日本人だから話し合えば直ぐ解決できると思うのだが、現実は民主党の鳩山さんなどは、今回のサミット失敗を新たな政府攻撃の材料にして、また先の見えない「コップの中の争い」に持ち込もうとしているようだ。
 福田さんも自民党も頼り無いが、民主党も頼り無い。
 サミットが終わっても、原油、食糧、温暖化、国内問題では少子高齢化などの諸難問も確実に悪化して行く、一体日本はどうすれば良いのだろう。

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