黒沢清監督の携帯が鳴る。一瀬プロデューサーからの着信。
一瀬 「てぇへんだい、てぇへんだい、黒沢の親分?」
監督 「何でぃ、一の字? おめぇのてぇへんはいつも…」
一瀬 「いえ、近所の六本木アマンドで女と待ち合わせをしてましてね?」
監督 「何でぃ、おめえさん。今時アマンドで待ち合わせかい?」
一瀬 「いえ、あっしはヒルズ族なもんで」
監督 「無理して、ヒルズに住まなくても郊外に一軒家建てたほうがイキじゃないのかい?」
一瀬 「うっかりでやんす!」
監督 「うっかりじゃあ、しょうがねぇや。で、どうしたい?」
一瀬 「そこで大家の野郎とばったり会いましてね?」
監督 「おう」
一瀬 「家賃がたまっているから、すぐ返せと言ったもんだから、あっしはついうっかり言ってしまったんでやんす」
監督 「何を言ったんでぇい?」
一瀬 「ふざけんじゃねぇよ、もう二度とてめぇんとこの便所でクソしてやんねぇよ?と言ってしまったんでぃ」
監督 「おめぇさん、落語を知らない人にそれを言っちゃおしめぇだよ」
一瀬 「へい、案の定激怒して5月までにたまった家賃を払わないと追い出されるでやんす」
監督 「ほう、それは災難だなぁ」
一瀬 「で、早速だけど映画作ってくれませんか?」
監督 「がってんでぃ! おいらに任しときな?」
一瀬 「恩にきりますぜ、黒沢の旦那!」
二時間後、一瀬Pのパソコンに添付ファイルで、黒沢監督のシナリオが届く。
一瀬 「監督…、ちょっと早すぎやしないかい?」
監督 「おうよ、俺は色んな意味で『早いのね?』とよく言われるんでぃ!」
一瀬 「下ネタは良くねぇな? ところで、この台本ですが…」
監督 「何か、問題でも?」
一瀬 「はい…、監督の前作LOFT ロフトのトヨエツを役所広司にして、安達祐美を葉月里緒菜にして、ミイラを幽霊に変えただけなんじゃないですか?」
監督 「うっかりでやんす!」
一瀬 「うっかりじゃ、しょうがねぇな? で、この脚本って、スポンサーに喧嘩うってるんじゃないかい?」
監督 「さぁ、あっしには何のことだかさっぱり?」
一瀬 「しらばっくれてんじゃねぇよ、お前さん? ホラー映画には映画の内容とは全く関係ないタイアップとしか思えないEDテーマがかかるというお約束は知っているだろうよ?」
監督 「何か、問題でも?」
一瀬 「とぼけんじゃねぇよ? お前さん? これって、EDの中村中の「風になる」の歌詞をそのまま映画化しただけじゃねぇかい?」
監督 「ぼくこどもだからよくわかんないや」
一瀬 「わかりました…。今回は目をつぶりますが次回からは気をつけてください…」
そして、映画が完成。ゼロ号試写会を鑑賞した一瀬Pと黒沢監督が喋っている。
一瀬 「監督、ぶっちゃけ言いますけど、これ…、ドリフの大爆笑ですか?」
監督 「何が?」
一瀬 「葉月里緒菜の登場シーン、無茶苦茶じゃないですか? 役所広司もずっと幽霊にツッコミ入れているし」
監督 「うっかりでやんす!」
一瀬 「うっかりじゃ、しょうがねぇや…ってことあるかー!!」
監督 「大丈夫でやんす。一瀬さん、どうせおいらの映画って、必要以上に深読みする人が多いから気付く人いませんて?」
一瀬 「そうかい? じゃあ、映画館でかけてみるかぁ…。また、コケると思うけど…」
※ コケたようです。
一瀬 「てぇへんだい、てぇへんだい、黒沢の親分?」
監督 「何でぃ、一の字? おめぇのてぇへんはいつも…」
一瀬 「いえ、近所の六本木アマンドで女と待ち合わせをしてましてね?」
監督 「何でぃ、おめえさん。今時アマンドで待ち合わせかい?」
一瀬 「いえ、あっしはヒルズ族なもんで」
監督 「無理して、ヒルズに住まなくても郊外に一軒家建てたほうがイキじゃないのかい?」
一瀬 「うっかりでやんす!」
監督 「うっかりじゃあ、しょうがねぇや。で、どうしたい?」
一瀬 「そこで大家の野郎とばったり会いましてね?」
監督 「おう」
一瀬 「家賃がたまっているから、すぐ返せと言ったもんだから、あっしはついうっかり言ってしまったんでやんす」
監督 「何を言ったんでぇい?」
一瀬 「ふざけんじゃねぇよ、もう二度とてめぇんとこの便所でクソしてやんねぇよ?と言ってしまったんでぃ」
監督 「おめぇさん、落語を知らない人にそれを言っちゃおしめぇだよ」
一瀬 「へい、案の定激怒して5月までにたまった家賃を払わないと追い出されるでやんす」
監督 「ほう、それは災難だなぁ」
一瀬 「で、早速だけど映画作ってくれませんか?」
監督 「がってんでぃ! おいらに任しときな?」
一瀬 「恩にきりますぜ、黒沢の旦那!」
二時間後、一瀬Pのパソコンに添付ファイルで、黒沢監督のシナリオが届く。
一瀬 「監督…、ちょっと早すぎやしないかい?」
監督 「おうよ、俺は色んな意味で『早いのね?』とよく言われるんでぃ!」
一瀬 「下ネタは良くねぇな? ところで、この台本ですが…」
監督 「何か、問題でも?」
一瀬 「はい…、監督の前作LOFT ロフトのトヨエツを役所広司にして、安達祐美を葉月里緒菜にして、ミイラを幽霊に変えただけなんじゃないですか?」
監督 「うっかりでやんす!」
一瀬 「うっかりじゃ、しょうがねぇな? で、この脚本って、スポンサーに喧嘩うってるんじゃないかい?」
監督 「さぁ、あっしには何のことだかさっぱり?」
一瀬 「しらばっくれてんじゃねぇよ、お前さん? ホラー映画には映画の内容とは全く関係ないタイアップとしか思えないEDテーマがかかるというお約束は知っているだろうよ?」
監督 「何か、問題でも?」
一瀬 「とぼけんじゃねぇよ? お前さん? これって、EDの中村中の「風になる」の歌詞をそのまま映画化しただけじゃねぇかい?」
監督 「ぼくこどもだからよくわかんないや」
一瀬 「わかりました…。今回は目をつぶりますが次回からは気をつけてください…」
そして、映画が完成。ゼロ号試写会を鑑賞した一瀬Pと黒沢監督が喋っている。
一瀬 「監督、ぶっちゃけ言いますけど、これ…、ドリフの大爆笑ですか?」
監督 「何が?」
一瀬 「葉月里緒菜の登場シーン、無茶苦茶じゃないですか? 役所広司もずっと幽霊にツッコミ入れているし」
監督 「うっかりでやんす!」
一瀬 「うっかりじゃ、しょうがねぇや…ってことあるかー!!」
監督 「大丈夫でやんす。一瀬さん、どうせおいらの映画って、必要以上に深読みする人が多いから気付く人いませんて?」
一瀬 「そうかい? じゃあ、映画館でかけてみるかぁ…。また、コケると思うけど…」
※ コケたようです。