音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

Paperback Writer

2008年07月12日 | 音楽関連ニュース
◆木村カエラ、7月23日に発売のプロモ・クリップDVD「BEST VIDEO 1」の〈ほぼ全曲〉視聴をスタート(bounce.com)
 視聴はここで。「Jasper」は曲もPVも大好き。
 そういや感想を書きそこねてしまったけど、その曲が収録された最新作「+1」もかなり好きなアルバムだった。
 前作のような統一感はないけど、「全曲モテ曲!捨て曲なし!って3回言ってごらん。」というキャッチコピーに違わず、幕の内弁当的にすごく楽しい。カエラ嬢がのびのびと楽しそうに歌っているのもいい。今ならまだDVD付きの初回限定版が入手可能みたいです。

◆坂本龍一完全監修の音楽全集シリーズがスタート!第1弾は自身セレクトのバッハ作品(CDJournal.com)
 おっさんなので、こういう教養モノにはいろんな意味で弱い。

◆70年代UKロックを代表する伝説的バンド、THE FACESが33年ぶりの再結成に向けて始動か?(bounce.com)
 英語を読むのが苦にならない方は、こちらこちらを読んでもらうと詳細な状況が把握できます。

◆ロニー・ウッド、18歳のウェイトレスとアイルランドへ駆け落ちか?(NME.COM)
 で、その元フェイセズ現ストーンズのロニー氏にはこんなスキャンダルが。
 元ネタであるThe Sunの記事はこちら。お相手の写真もあり。ガキじゃん。

◆ヤズー、アメリカで初ライヴ(NME.COM)
 4枚組ボックスもう出てたんだっけ。ちょっと高いけど、付属DVDは日本語字幕つきらしい。

◆『サージェント・ペパーズ』のドラムスキン、54万ポンドで落札!(Internet JOURNEY)
 1億825万円!クリスティーズって、ロック関連もののオークションもやってんですね。

◆ザ・ビートルズ、遂にカラオケに本人登場(BARKS)
 カラオケに映像提供してるヒマがあったら、公式PV集を出してほしいんですが。

◆ビートルズを歌いたいあなたに! ビートルズ・カラオケの決定版、遂に登場!!(ディスクユニオン)
 で、カラオケネタではこんなものも出たらしい。6枚組12,600円だって。

◆パンクルズ、ディスコグラフィ3作がボーナス・トラック&スペシャル・プライスで再登場!(CDJournal.com)
 はい、こんなのも。スペシャルプライスってわりにあまり安くなってないですが。


 カラオケ映像に使われる予定のエド・サリヴァン・ショウ版「ペイパーバック・ライター」


London Calling

2008年07月07日 | 音楽関連ニュース
◆80_pan、強制送還処分でロンドン公演キャンセル(ナタリー)
 Waste Of Pops 80s-90sで知ったんだけど、これはすごい。そんじょそこらのパンクバンドよりずっとパンク。元ハレンチ☆パンチなのに。
 本人ブログのレポ(その1その2)には落涙を禁じ得ませぬ。しかもこんな大事件(のはず)なのに、ナタリーでしか記事になっていないところがまた哀れを誘うのでした。

◆advantage Lucyの激レア音源をまとめたミニアルバム(ナタリー)
 Lucy Van Pelt時代からのファンとしてはなんとしても買わねばならないアルバム。

◆伊武雅刀「伊武のすべて」
 「イヴの総て」にかけたタイトルなんでしょうねえ。いまや元ネタ知ってる人のが少なそうだけど。あ、それとも韓流のほう?

◆639年かけて行われている世界最長のコンサート(GIGAZINE)
 案の定ジョン・ケージだった。

◆アメリカン・ハードロックを代表するモンスター・バンド、KISSが全曲新録によるベスト・アルバム『KISS BEST : KISSOLOGY』を日本先行でリリース(bounce.com)
 おいおいおいおいおい。


 泣かせてもらったからには紹介しないわけにもいかず。80_pan「I don't wanna go」。

Tangled up in Blue

2008年07月03日 | 歌詞・訳詞
ある朝早く 太陽は輝き 俺はベッドに横たわっていた
あいつはすっかり変わったろうか まだ髪は赤いだろうかと考えながら
あいつの家族は言った 俺たちの生活はきっとすぐにだめになるだろうと
やつらはおふくろの手作りのドレスを嫌っていたし
親父の貯金なんてたいしたことないと思っていた
そして俺は道の脇に突っ立つことになった 
雨で靴を濡らしながら 東海岸を目指して
俺がどれだけ苦しんだかなんて 誰もわかっちゃくれない
ブルーにこんがらかって

俺たちが出会ったころ あいつは結婚していた
すぐに離婚することになったけれど
俺はあいつを窮地から救ってやったんだと思う
でもちょっと乱暴すぎたんだろう
俺たちは最速でクルマをぶっとばして
西のはずれで乗り捨てたようなもの
暗く悲しげな夜に俺たちは別れた
二人ともそれが最良の道だと思ったんだ
俺が立ち去るとき あいつは振り返って俺を見た
声が肩越しに聞こえた
「どこかの大通りで いつかまた会いましょう」
ブルーにこんがらかって

俺はグレート・ノース・ウッズで仕事を見つけた
コックをしばらくやってた
でもその仕事がどうにも好きになれなくて
結局は首を切られた
それでニューオーリンズに流れていき
運良く仕事にありついた
少しの間 漁船で働いたんだ ドラクロワの沖あたりで
でも 俺がひとりでいた間ずっと
過去は背中にべったり張り付いていた
女はたくさん見たけれど
あいつが俺の心から消えることはなかった
どんどんブルーにこんがらかっていった

あいつはトップレスバーで働いていた
たまたま俺は ビールを飲むためにそこに立ち寄ったんだ
俺はただずっと スポットライトがくっきりと照らす 
あいつの横顔を見つめていた
あとでお客が少なくなったときに 俺は昔のようにふるまおうとした
あいつは俺のイスのうしろに立って言った
「あんたの名前、なんだったかしら」
俺は小声でぼそぼそと言葉を発し
あいつは顔のしわから俺が誰かを知ろうとしていた
ちょっと居心地が悪かったことは認めなきゃな
あいつはかがんで俺の靴ひもを結ぼうとしたが
そいつはブルーにこんがらかっていた

あいつはストーブに火をつけ 俺に一服すすめた
「あんたはあいさつもしない人ね」とあいつは言った
「無口なタイプのようね」
そしてあいつは詩の書いてある本を開いて 俺に手渡した
それは13世紀のイタリアの詩人が書いた本で
ひとつひとつの言葉が すべて真実のように思えた
まるで燃える石炭のように赤く輝いて
一ページ一ページからあふれだしてくるようだった
俺の魂に書きこまれて 相手に伝わっていくようだった
ブルーにこんがらかりながら

俺はモンタギューストリートで 皆と一緒に暮らしていた
階段を下りた地下室に
夜のカフェには音楽が流れ 革命の空気があった
やがてやつは奴隷商売を始め やつの心の何かが死んだ
あいつは持っているものすべてを売らなきゃならなくなり
心は凍りついてしまった
そしてついに底が抜けて 俺はすっかり孤立してしまった
俺にできることといえば 
鳥が飛ぶように 続けることを続けるだけ
ブルーにこんがらかりながら

俺はもう一度最初に戻って
あいつのところにたどりつかなきゃならない
俺たちがかつて知っていたやつらなど 
もう今は幻にしか思えなくなった
数学者もいたし 大工の女房もいた
どうしてそうなったのかわからない
やつらがどう暮らしているかなんて知らない
しかし俺はまだ旅の途上
どこか新しい場所に向かっている
俺とあいつは いつも同じ感じ方をしてたんだ
ただ違う角度から見ていただけで
ブルーにこんがらかりながら

- Bob Dylan「Tangled up in Blue」(1975)
    (Translated by Andy@音楽観察者)

 アルバム「血の轍(Blood on The Tracks)」収録曲。
 ディランの曲で好きなものをひとつだけ選べといわれたら、僕はたぶんこの曲を選ぶだろう。

 誰もがうまくいかないだろうとあやぶんだ相手と結婚し、そしてその危惧のとおり彼女と別れることになった男の物語。
 その後、彼は職を変えながら各地を転々とするが、どうしても彼女のことを忘れられない。そしてある日、トップレスバーで働いている彼女と再会する。
「あとでお客が少なくなったときに/俺は昔のようにふるまおうとした/あいつは俺のイスのうしろに立って言った/あんたの名前、なんだったかしら」

 そのどうしようもないやるせなさのあとに現出する、魔法のように光り輝くイメージ。
 そして最初から最後まですべてを貫く「ブルーにこんがらかって(Tangled up in blue)」というフレーズ。
 何度聞いても色褪せることがない。

 原詞はここを参照。




推進力

2008年07月02日 | CDの感想
  
○チャットモンチー「風吹けば恋」(2008)
 ここのところの寝起きシングル。毎朝聴いている。

 タイトル曲は、強烈なドラムにギターがざきざきと切り込み、「はっきり言って努力は嫌いさ/はっきり言って人は人だね」という橋本のヴォーカルが飛び出すパワフルでスピーディな曲。作詞は高橋久美子だ。斜にかまえた姿勢がゆらいで、ストレートに今の気持ちを肯定していくところが彼女らしい。ポジティヴ。

 二曲目「推進力」はミディアムナンバー。ギターとベースのリフがそれぞれに気持ちいい。途中のコーラスも良いアクセントになっている。

 三曲目「three sheep」は古いナンバーらしい。2曲目よりさらにスローなせつない曲。これまでの王道パターンといえばいえる曲で、新鮮味はそれほどないが、完成度は高い。

 ほんと彼女たちはシングルが良いね。今回はアップ→ミディアム→スローと三段階で内省的にクールダウンしていく様が見事だと思いました。

 Yahoo!動画でフル試聴実施中。ここ。高橋久美子のドラムスは眼福。

幻惑されて

2008年07月01日 | 音楽関連ニュース
◆ツェッペリンSHM-CD紙ジャケ復活(HMV Japan)
 海外許諾の関係で発売延期未定になっていたレッド・ツェッペリン紙ジャケの件。ご覧のように9月10日発売ということで復活したようです。
 当初全買い特典だった「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」別ジャケ5種とファーストのオレンジロゴジャケは、全作を収録したボックスセット(5000セット限定らしい)のおまけとして付くとのこと。
 これでまた旧版紙ジャケの価格は暴落ですか。忙しいこっちゃ。
 どうせなら全アルバムが新規リマスターされるまで発売延期してくれたら良かったのに…。

(7/2 追加情報)
◆レッド・ツェッペリン“紙ジャケットCD” が、SHM-CDで9/10に発売! (Warner Music Life)
◆レッド・ツェッペリン紙ジャケ9/10発売!担当者が語るその魅力とは?・・その1(Warner Music Life スタッフブログ)
 「コーダ」にボーナストラック4曲収録って書いてあるんで一瞬盛り上がったけど、曲目見たらありもんばかりでした。もともとリマスターボックスのボーナストラックとして入っていたもの。


 1973年のブラックドッグ。