音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

The torture never stops

2007年11月19日 | ザッパ関連
 ほぼ一週間ぶりの更新になっちゃいました。いやちょっと休養してたら、うちの猫がPCの電源コードをかみ切っちゃいましてね……。やっとスペアを入手して復活です。

◆ZPZ オフィシャルDVDリリース(Kill Ugly Radio)
 子ザッパが親ザッパの曲を演奏するプロジェクト「Zappa Plays Zappa」のライヴDVDがリリースされたようです。またまたBarfko-Swillでの通販のみ。曲目見ると燃えますね。NTSC方式なのはいいけど、リージョンコードはどうなってるんでしょ。

◆USソフト・ロックの最重要グループ、ROGER NICHOLS & THE SMALL CIRCLE OF FRIENDSがニュー・アルバム『FULL CIRCLE』を12月にリリース(bounce.com)
 ま、マジすか。夢を壊さない出来だといいなー。

◆クレプスキュールのクリスマス・コンピがボーナス・トラック付きリマスター盤として再発(CDJournal.com)
 これCD持ってるわ。メンツだけ見ると(ある意味)豪華だけど、実際聴くとそれほどではなかった記憶が。

◆Blender誌が選ぶ、ベスト・インディーアルバム100(doops!)
 原記事もなかなか読みごたえありますな。ベルセバ「If You’re Feeling Sinister」が26位でヨラ「Painful」が23位。イーノ「Another Green World」が42位ってのもおもしろい。シャッグスが100位ってのは狙ったとしか思えんけど。

◆Led Zeppelin 再結成公演の追加をほのめかす(vibe)
 ジミーさんはどうしても過去の栄光に泥を塗りたいらしい。

◆セレブゴシップ・マガジン『GOSSIPS PRESS』、月刊化決定!(BARKS)
 「最新号で目玉となるのは、セレブの激ヤセ&激太りを特集したダイエット特集。アンジェリーナ・ジョリーやビヨンセ、ジェシカ・シンプソンやヒラリー・ダフなど多くのセレブのダイエット事情が公開されているので、これは要チェックだ。」て言われても。

 
 シャッグス「My Pal Foot Foot」。「シャッグスはビートルズより素晴らしい。」と言ったのはザッパ御大でした。
  

イオニザシオン

2007年11月13日 | ザッパ関連
◆ザッパの愛聴したあのアルバムが遂に!(MSI)
 MSIから届いたメールを以下に転載。
いつもお世話になっております。

少年時代のザッパがなけなしの小遣いを叩いて初めて購入したLP(EMS401)としても有名なアルバムが遂にCD化!

MSI 2007年12月20日発売新譜案内
●エドガー・ヴァレーズ『コンプリート・ワークス』
 規格番号: MSIG 0443 価格: 3,000(税抜) 3,150(税込) バーコード: 4938167014782
フランク・ザッパが最も影響を受けた作曲家、エドガー・ヴァレーズが1950年に発表した作品集。
少年時代のザッパがなけなしの小遣いを叩いて初めて購入したLP(EMS401)としても有名なアルバムが遂にCD化! 荒々しく凶暴な打楽器群、咆哮するサイレンが衝撃的なヴァレーズの代表作でザッパ一番のお気に入り「イオニザシオン」、そして「アンテグラル」「密度 21.5」「オクタンドル」のオリジナル収録曲に加え、77年のアナログ再発時に追加収録されたテクノ・サウンドの原点「デゼール(砂漠)」も収録。
ヴァレーズの作品集は数多く発売されていますが、ヴァレーズ自身が音楽監督を務め演奏に関わったのは本作だけで、最もプリミティヴかつアグレッシュヴな魅力に溢れ、プログレとパンクと『ゴジラ』の伊福部昭の音楽が融合したかのようなサウンドはロック・ファンにとって何の違和感無く楽しめるはず!

指揮、フレデリック・ウォルドマン、演奏、ジュリアード・パーカッション・オーケストラ、ニューヨーク吹奏楽団他。
<ジャンル: 現代音楽/クラシック/ロック/フランク・ザッパ>

 「フランク・ザッパ」というジャンルに入れられることになるとは、ヴァレーズ先生も思わなかったでしょうが。

◆ディランはダメ!? ホフディラン新曲発売延期(ナタリー)
 リリースされるはずだったジャケはこれらしい。なんでこのレベルのことが許せんのかね。

◆集まれ!ジミー・ペイジそっくりさん(BARKS)
 新ベスト盤発売を記念してそっくりさんがエアギターするという企画よりも、
「デンマーク・ストリートのギター・ショップの中には『いかなる、どんな状況であっても、当店内でギターを試す際に「Stairway To Heaven」「Sweet Child Of Mine」および「Smoke On The Water」を演奏することを禁じる』と張り紙をしている店もあるそうだ。」
 という話の方が笑えた。どこの国も同じか。


 エドガー・ヴァレーズのイオニザシオンってこんな曲らしい。
  

Your own worst enemy

2007年11月12日 | CDの感想
  
○ブルース・スプリングスティーン「マジック」(2007)
 新作。世間的には大絶賛の嵐のようだけれど、個人的には複雑な思いでしか聴けなかった。
 
 たしかにかつてのエネルギーと勢いが戻ってきたような力作だ。宣伝文句を引用すれば”ハイ・エナジー・ロック”。印象的な曲がそろっているし、黄金期を彷彿させるサウンドもたまらない。

 でも、でもなのである。素直に聴けないのだ。聴いているとなんだか騙されているような気になってくるのだ。「こんなのウソだろ? 冗談だろ? いまごろこんなアルバム作るはずないだろ? 今ここに戻ってくるのなら、15年前にとっととやればよかったじゃないか」

 そうなるともうすべてがおかしく感じられてくる。
 「黄金期を彷彿させるサウンド」も、ただ過去の自分をなぞっているだけのように安っぽく響き、まるでスプリングの飛び出た椅子に座っているように居心地がわるくなって、やっぱり「明日なき暴走」や「闇に吠える街」や「ザ・リバー」や「The Live」のディスク1を聴いている方がずっといい、という後ろ向きな思いに囚われてしまう。
 
 このアルバムで初めてスプリングスティーンの音楽に出会う人は幸福だと思う。ここを入口として最良の時代にさかのぼっていけるのだから。
 しかし俺はだめだ。最良の時代から転がり落ちてきたんだから。

 みんなと一緒に無邪気に大絶賛できればよかったのにと思うよ、ほんと。心からそう思う。


 「Radio Nowhere」PV。この曲だけは素直に好きなんだが。
  

Zappa Wazoo

2007年11月11日 | ザッパ関連
  

 ザッパの新しい音源がハロウィンにリリースされていた。タイトルは「ZAPPA WAZOO」
 1972年、"Grand Wazoo/Hot Rats/M.O.I 20 Piece Band"によるライヴ音源だと。
 
 ▼オフィシャルサイトの該当ページ(音が少しだけ聴ける)
 ▼Kill Ugly Radioの記事(基本的情報)
 ▼Zappa Wiki Jawakaの記事(演奏メンバーの詳細あり)
 ▼すでにCDを入手した人による記事(写真多数)

 またまた例のごとくBarfko-Swillによる通販が基本らしい。日本盤いつ出るかわかんないから、あきらめて注文するか…。

My Guitar Wants To Kill Your Mama

2007年11月09日 | ザッパ関連
知ってるだろ おまえの親父とおふくろがいってること 
俺はおまえにふさわしくないって
俺のこと 路地裏のゴミだとかいうんだぜ
どうしたらいいのかわかんねえよ

おまえんちの裏口に行くのに こそこそするのはもううんざり
前もゴミん中を這いまわってたら 
おまえのおふくろが 飛び出してきて叫んだよ
「二度と来るんじゃないよ!」って
もう我慢できねえ

俺のギターは おまえのおふくろ殺したがってる
俺のギターは おまえのおふくろ殺したがってる
俺のギターは おまえの親父焼き殺したがってる
怒らせると 俺はとんでもないことするからな

夜遅く電話したら 
おまえのおふくろは おまえは留守だっていうんだ
「髪を短くするまで 電話してこないで」だってよ

おまえんちの裏口に行くのに こそこそするのはもううんざり
前もゴミん中を這いまわってたら
おまえのおふくろが 飛び出してきて叫んだよ
「二度と来るんじゃないよ!」って
もう我慢できねえ

俺のギターは おまえのおふくろ殺したがってる
俺のギターは おまえのおふくろ殺したがってる
俺のギターは おまえの親父焼き殺したがってる
怒らせると 俺はとんでもないことするからな

- The Mothers Of Invention「My Guitar Wants To Kill Your Mama」(1970)
    (Translated by Andy@音楽観察者)
  
 フランク・ザッパの書く詞は、皮肉にまみれていたり、辛辣だったり、ふざけていたり、下品だったりすることが多くて一筋縄ではいかないのだけれど、この曲はえらくストレートだ。
 汚らしい長髪と不潔な格好をしてグルーピーに性病をうつされたりしていた男(当時)の恨みつらみが吹き出しているようで、同情を禁じ得ませんです。

 原詞はここを参照。

 1988年の演奏。御大によるギターソロがたまらなくかっこいい。
   

 

Nobody’s Fault But Mine

2007年11月08日 | 音楽関連ニュース
◆ジミー・ペイジ、怪我の状態を語る(BARKS)
 「ペイジは庭を散歩中、転倒し小指を折ってしまったそうだ」て。そのへんのジイさんとかわらんがな。

◆イーグルス、一週間で300万枚を超える売り上げ(BARKS)
 実は私も買ってしまいました。感想書くかどうか迷ってるんだけど。ビルボードのチャート・ポリシーを変えさせてしまったというのはすごいね。それだけ無視できない売り上げを叩き出しているということなんでしょう。

◆Cherry Redの名コンピ『Pillows&Prayers』が発売25周年記念のBOXセットで発売(CDJournal.com)
 既発音源を組み合わせただけのボックスに思えるんだが……ちゃいます?

◆エアー・メイルからディスカヴァー・アメリカ・紙ジャケシリーズ第3弾がリリース!!(ディスクユニオン)
 お、ジャン&ディーン「Save For A Rainy Day」が紙ジャケに。インターナショナル・サブマリン・バンドやベッカー&フェイゲンなんてのも。

◆リリー・アレン セレブ御用達ブランドの下着モデルに(MTV Japan)
 えーと。あまり見たくないんですが。

◆P・マッカートニー、新恋人と熱愛か 英紙に写真掲載(CNN.co.jp)
 ポールってさ、その時代時代のキャリアウーマンが好きだよね。ジェーン・アッシャー(女優)→リンダ・イーストマン(カメラマン)→ヘザー・ミルズ(モデル&地雷撲滅活動家)と来て今度は米ニューヨーク都市交通局(MTA)上級職とな。


 アイレス・イン・ギャザ「New Risen」。ピロウズ&プレイヤーズがらみってことで。
  

I Need You

2007年11月07日 | 音楽関連ニュース
◆ウェブ史上初となるザ・ビートルズのミュージックビデオを独占公開!(Yahoo!動画)
 映画「ヘルプ!」リマスター版DVD発売にともない「アイ・ニード・ユー」がフル試聴できます。ひさしぶりに見た。映像すごくきれいになってるね。他の曲も順次追加予定だそう。

◆リンゴ・スター 来年1月にニューアルバムをリリース(WhatGoesOn.com)
 2005年リリースの「Choose Love」に続くニューアルバムがリリース予定。タイトルは「Liverpool 8」。リンゴがかつて住んでいた地番からとられているとのこと。記事によるとどうやらデイヴ・スチュアート(たぶん元ユーリズミックスの方の)がプロデュースをしているらしい。

◆The Who 公式サイト正式オープン(Won't Get Fooled Again * The Who News)
 会員になると未発表ライヴCDがもらえるって例のやつです。そのライヴ音源の一部を試聴することもできます。うう、こんなん聴くと欲しくなる…。

◆Led Zeppelin 公演延期に海外ファン怒る!(vibe-net)
 まあごもっとも。「1日限りの公演だっていうのなら、ショーの開始3分前まで絶対安全な部屋にメンバーを閉じ込めておくべきだ!」てのにはちょっと笑った。


 映画「ヘルプ!」の演奏シーンではこれがいちばん好きだな。「恋のアドバイス」。
  

君が落ちていくのを

2007年11月06日 | 雑記
 「ゲームの王道」柴尾英令さんに教えていただいたブログパーツ「Only One」をこのブログに設置してみた。自分のブログがどういうキーワードでGoogle検索の上位にくるかを分析してくれるブログパーツである。
 (左サイドバーの下の方に設置してあります。)

 集計に一日ほどかかり、翌日から結果が表示されるようになるんだけど、それを見ているとなかなかおもしろい。「音楽中心日記」という検索ワードでは1位じゃなくて3位なんだなあとか(旧日記が1位にきてしまうので)、「the who 来日」では4位なんだなあとか。

 「The River 訳詞」では5位で、ちゃんと検索の目的を果たしてもらえるのでいいんだけど(これね)、「smiths 訳詞」だと3位なのに2曲しか訳してなくて、しかもマイナー目の曲ばかりなので申し訳ない気持ちになったり。

 で、今のところ1位になっているのがひとつだけあって、そのキーワードが「君が落ちていくのを」であった。

 そんなフレーズ書いたっけ、と思ったらニュー・オーダー「ビザール・ラヴ・トライアングル」の訳詞をやったときにその言葉を使ったんだった。
 
 でも、そんな言葉で検索するのは誰? いったい何の目的で?

 記念に「Bizarre Love Triangle」映像を。アイドルマスター律子ヴァージョンだけど。
  

 ※ニコ動見られる人はこちらでどうぞ。

Song Cycle

2007年11月05日 | 音楽関連ニュース
◆Van Dyke Parks 紙ジャケ・コレクション(HMV Japan)
 リトル・フィートやライ・クーダーと同じく日本独自リマスターになるんですかね。ローウェル・ジョージのソロ作も同時発売。

◆アレサ 蔵出し音源、入荷!(HMV Japan)
 知らぬ間にこんなのがリリースされてた。デモVer、ちょっと聴いただけでもかっこいいねえ。

◆あれってオリビアじゃないの!? そっくりさんの歌声、テレビCM席巻(産経新聞)
 そうかソフトバンクの「ザナドゥ」ってオリジナルヴァージョンじゃなかったんだ。だまされた。
 ちなみに、この記事を書いた岡田敏一って人、(たぶん)レココレとかでアルバムレビューも書いている産経新聞の方ですね。

◆超難しいロックンロール・トリヴィア・クイズ(RollingStone.com)
 お時間のある方はどうぞ。「ザ・フーの曲のインスピレーションとなった女優は?」なんて問題もあります。


 1970年のアレサ。曲は「小さな願い」
  

生命力

2007年11月04日 | CDの感想
  
○チャットモンチー「生命力」(2007)
 繰り返し聴けば聴くほど心に入り込んでくるアルバム。メロディーや歌詞の切れはしが、橋本絵莉子の声が、ギターリフが、ドラムスの響きが、ベースのフレーズが身体のどこかに引っかかって離れない。

 これは徹底的に「ロックバンド」にこだわった作品だ。メンバー三人それぞれが歌詞を書き、橋本がすべての曲を書く。ゲストミュージシャンなど招かないで、一から十まで自分たちだけで演奏する。それだけで聴き手をドライヴさせる演奏力が彼女たちにはある。正しき「ロックバンド」だ。

 8曲目「素直」では通常の編成を離れ、ピアノとクラリネットだけをバックに歌われるが、これも三人だけによる演奏だ。ピアノもクラリネットも正直うまくないしぎこちない。でもこのぎこちなさ、たどたどしさも「ロックバンド」だと思う。

 インタビューで彼女たちは「スリーピースという感じを出したかった。ファーストでやっていたギターの多重録音は違和感があったので、できるだけやめるようにした」という趣旨のことを言っていたが、これまた「ロックバンド」だなあ。アルバムの楽曲を、過不足なしにライヴでそのまま演奏できることを目指したということだから。 

 詞の面では、ベース福岡晃子の書く詞のニヒリスティックなトーンが印象的だった。

「ついてはいけない嘘をついてしまうたび/だんだん 私 怖くなった/やってはいけないことをやってしまうたび/どんどん 私 バカになった」(「Make Up!Make Up!」)
「たとえば孤独な夜が過ぎ/わりと良い朝が来る/どうせ変わりやしないのに/みんな何かに手を合わせてる」(「世界が終わる夜に」)
「あいまいじゃなくて透明だった現実/うるおいじゃなくてなりゆきだったくちづけ/折り曲げた気持ちに/封をして開かないように押しつぶした」(「手のなるほうへ」)
「不眠不休のポストマン 神出鬼没のカメラマン/手のひらの中で震えてる 愛情さえ100グラム/こいつがあればいつも幸せ 怖いものなし 小さな世界」(「モバイルワールド」)


 このネガぶりと、ドラムス高橋久美子の書くポジ系の詞(「親知らず」は「シャングリラ」に並ぶ名作。泣ける)が、うまくバランスを保っている。

 そういやCDショップで購入特典としてジャケットデザインをベースにした「下敷き」をもらって、つい笑ってしまったんだけども、このジャケが大きくなるとけっこうインパクトあるよ。

 試聴はここで。