花の集まりの中心に 2本雄しべが見える
花粉がなくなり そこから突き出た雌しべが見える 柱頭に花粉の粒が
観 察 月 日 2011 10、21 21℃
観 察 場 所 町田市 小山田緑地
暗い雑木林の中に、カシワバハグマの花の白さが浮き出ていた。
「花にガガンボが沢山集まっていますよ」
とRさんに言われたが、暗くてよく見えない。マクロレンズで覗い
て見たら、小さなガガンボが花一面所狭しとひしめき、体長より長
く細い口吻を一個の小さな花の中へと差し込んでいた。
花と言うと、チョウ・ハチを連想するが、ガガンボもよく出会う
昆虫だ。注射針の様な細い口吻の先を拡大すると二つに分かれてい
て蜜を捕えるしくみになっている。だが、花にとって重要な送粉に
役目に立っているのだろうか。
白木の削り細工に見える頭状花の中心部に筒状に突き出ているの
は雄しべで、先端には押し出された黄色い花粉の粒が見える。
花の周辺部には、突き出た筒状の中から更に柱状に伸び、その先
が開き花粉の粒が付いているのが雌しべの柱頭だ。
一つ一つの花の集まりの周辺から開花し、始めは雄性花、やがて
雌性花に変わり、花の中心へと変化は進行し、沢山の種子を作る。
キク科植物が作り上げた巧みな花の構造が見えてる。