【歯顔大笑】

歯を見せて大きく笑おう!

103.【軽口】

2012-02-13 | 
【軽口】

日常会話の中では“軽口を叩く“という表現でよく使いますが、今回は
“軽口”そのものについて書いてみます。

意味は・・・

1 調子が軽くておもしろい言葉・話。「―をたたく」
2 口が軽くてよくしゃべること。また、そのさまや、そのような人。
 「―を慎む」「―な人」
3 軽妙なしゃれ。江戸時代に流行した地口・秀句の類。
4 「軽口話(かるくちばなし)」の略。
5 淡白な味。「―の酒」

等が大体代表的にな意味です。

1,2に関しては基本的にはあまりいい意味でつかわれる事がなく、
「軽口をたたく」は”不真面目に、無責任で適当なことを言うこと”
であったり、「軽口を言いあえる仲」は「軽口」そのものがいいもの
ではないので、それを言い合える仲は親しいという事です。。。
これは日常的に使っているのでみなさん、ご存知ですね。

では、3,4に関するあまり使われていない意味の「軽口」についてです。

みなさんよくご存知の落語、落ちがある話“落とし噺(おとしばなし)”
として上方、江戸を中心に広がりましたが、上方では元々、「軽口噺
(かるくちばなし)」と言われていました。その事から「軽口」は上方
落語の古い呼び方と言われています。江戸時代末期になってくると神社や
境内に舞台を設け歌舞伎や芝居のものまねを演じたり、その後は舞台演芸
となり寄席の前座にもなりました。主に二人組で簡単な小道具、衣装を身
につけ謎かけや知恵比べ問答等を演じ人気になりました。しかし、漫才の
出現と共にすたれ、また、明治の半ばになると“落とし噺“の意味で使わ
れていた「軽口」も落語という言葉になり「軽口」という名の演芸は消え
ていきました。

時代と共に言葉は生まれたり、消えたりするんですね。


ちょっと余談ですが「軽口」の字がひっくり返って「口軽」という言葉も
あります。
1 口数が多く、無用のことまで軽々しくしゃべること。秘密などをすぐ
  人にもらすこと。また、そのさま
2 すらすらとものを言うこと。また、そのさま。⇔口重(くちおも)。

こちらもあまり重みのある意味ではないですね。 
口数は多くなくても重みのある言葉を発する人間になりたいですね。

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