【歯顔大笑】

歯を見せて大きく笑おう!

52.【歯の地蔵尊】

2011-01-31 | “訪れました“
【歯の地蔵尊】




前回は大阪市内にある”歯神社”でしたが、今回は京都
にある”歯のお地蔵さん”の話です。


京都市北区千本通り沿い、市バス”千本鞍馬口”停留所
のほぼ真横にあります。私は車で行ったのですが、いろ
いろ調べたものでは停留所から約1分というものもあって
停留所からもう少し離れたところを探し、真前を2度ほど
行き過ぎていました。それほどちっちゃいんです・・・。


高さ40~50センチのお地蔵さんなんですが、歯の痛みを
和らげてくれると言われています。 その由縁とは・・・

”昔、このあたりに大工の夫婦が住んでいた。夫は仕事
一筋で、近所の評判も上々の「いい男」だったが、妻は
気が気ではない。「ほかの女に取られたらどうしよう」
「もう浮気しているかも」。疑心暗鬼が高じ、夫の帰り
が遅いと迎えに出るほど思い詰めていた。
 そんなある日、にわか雨の夕方、妻が傘を持って夫の
仕事場に向かうと、夫が若い女と相合傘でいるところに
出くわした。逆上する妻に夫は驚き、とっさに近くにあ
った石地蔵の陰に隠れたが、頭に血が上った妻は地蔵の
肩にガブリ。すぐに正気に戻ったものの、食い込んだ歯
は地蔵から離れない。
 苦しんでいたところ、通りかかった老僧の法力で歯は
離れたが、妻はそのまま息絶えてしまった。その歯形が
残ったので、「歯形地蔵」の名が付いたと言われている”
(京都新聞より)

この由縁は小さな小屋の中の左壁にプレートとして張り
付けてあります。


男尊女卑のきつい時代、妻が夫に逆らうとひどい目にあ
うというたとえ話として作られたという説もあります。
どういう由縁があったにせよ、長く地元の人に親しまれ、
今も歯の治療に行く前に参ってから行く人もおられるな
んて、とても微笑ましくいい話だなぁと感じます。

だからこそもっと“重く”扱われ、目立つように保存され
ればいいのになぁっと思ったお地蔵さんでした。