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米ソ冷戦下で絶妙の捕虜交換劇を演じたニューヨークの弁護士「ブリッジ・オブ・スパイ’15」

2016-05-09 16:05:37 | 映画

                
 1957年、FBIはソ連のスパイ、ルドルフ・アベル(マーク・ライランズ)を逮捕した。密告を受けていたFBIの監視活動の成果だった。

 スパイ行為は即死刑という時代でも、アメリカの司法制度が健全であることを内外に知らせる必要もあった。そこでアベルの弁護士としてジェームズ・ドノヴァン(トム・ハンクス)がしぶしぶ承諾した。

 一旦受諾した以上ドノヴァンはアベルを一被告人として扱い人間関係を築いた。この辺は二人の俳優が持ち味を充分に出している。アベルを演じたマーク・ライランズは、アカデミー助演男優賞受賞という結果を残した。

 そして禁固30年の判決を受けて死刑を免れた。これには当然、国民の強い反発が起こり、ドノヴァンの自宅にも銃弾が撃ち込まれた。

 根拠はないがドノヴァンには、将来このアベルの使い道が出てくる局面を予想してのことだった。つまりアメリカ人が、ソ連側に拘束されるという事態だった。

 程なくしてそれが現実となった。アメリカ空軍のU2機が撃墜されパイロットのパワーズ(オースティン・ストウェル)が拘束された。更に東西ドイツを隔てる壁の建設現場でイエール大学生プライヤー(ウィル・ロジャース)もスパイ容疑で東ドイツ警察に逮捕された。

 東ドイツから1通の手紙がドノヴァンに届いた。アベルを弁護したお礼の手紙だった。その手紙をアベルに見せた。アベルはこれは偽物だという。

 CIAのダレス長官と面談。「捕虜交換のサインだろう。ソ連はアベルをソ連人といわないし、東ドイツは主権国でない。1945年以降アメリカは東ドイツを認めていない」

 政府間交渉が出来ない。従って一般市民のドノヴァンにまたまたお鉢が巡ってきた。この件は機密事項ということで、家族にはイギリスでサーモンの釣りに行くと言わざるを得ない。

 ドノヴァンは、1対2つまりアベルとアメリカ人パワーズ、プライヤーの二人との交換に固執する。CIAは、1対1でもいいではないか。学生は勝手な行動で拘束されたから無視してもいい。すったもんだの挙句、ようやくグリーニッケ橋でアベル対パワーズの交換、別のチェックポイントでプライヤーの開放という段取りになった。

 厳寒のグリーニッケ橋での捕虜交換には目が釘付け。アベルの運命を受け入れる何事にも動じない態度には、国家に尽くしたというプライドが漂う。

 橋の上でドノヴァンがいく末を聞いたとき「ハグで出迎えられるか、車のバックシートに押し込めれるかで判る」とアベル。
 そして「ジム、贈り物がある。あなたを描いた絵だが」
「私は贈り物を用意していない」とドノヴァン。
「いや、これがあなたの贈り物だ」

 やがて引き取られたアベルは、橋の上のドノヴァンを一瞥してバックシートに乗り込んだ。憂愁に沈み立ち尽くすドノヴァン。この場面は実際のロケーションで撮られたというから俳優も大変だ。

 ジェームズ・ドノヴァンのヒューマニズムは、画面とは反対の暖かいものをくれた。批評家達は、この映画を絶賛している。劇場公開2016年1月

    
          
          
    

監督
スティーヴン・スピルバーグ1947年12月オハイオ州シンシナティ生まれ。

キャスト
トム・ハンクス1956年7月カリフォルニア州コンコード生まれ。
マーク・ライランス1960年1月イギリス生まれ。
オースティン・ストウェルコネチカット州生まれ。
ウィル・ロジャース出自不詳

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人気のこれを観たが……「スターウォーズ/フォースの覚醒’15」劇場公開2015年12月

2016-05-07 16:38:58 | 映画

                 
 この映画は、2016年4月1日現在の世界興行収入第3位(約200億ドル、約2000億円)で、批評家からも絶賛されている。そんな人気の作品にとやかく言うのも大人気ない。が、やはり相性はあるもので、私にとっては相性が悪い。

 A long time ago in a galaxy far. far away…遠い昔、はるかかなたの銀河系で…とテロップが流れ、つづいてルーク・スカイウォーカーが消えた。その間に帝国軍の残党からファースト・オーダーが生まれた。彼らは最後のジェダイルークの抹殺を狙っていた。

 レイア・オーガナ将軍は、共和国の支援のもとレジスタンスを率いていた。彼女の目的は兄ルークを見つけ銀河に平和と正義を取り戻すこと。宇宙を舞台に壮大な叙事詩ともいえる。本作はエピソード7という位置づけ。1から観ていないとどうも分かりづらい。

 この映画で主役を演じるレイ役のディジー・リドリーという女優が抜擢されている。彼女の衣装というのは、史劇に出てくるようなローブをまとい両腕をさらけ出している。この衣装一つで熱い砂漠も寒い雪原もやり過ごす。寒い場面はハリソン・フォード演じるハン・ソロなどはジャンパー風の防寒着を着ているからレイの衣装には違和感を覚える。

 この映画はDVDで観るものではないとつくづく思う。劇場で3D画面で楽しむのが一番いい。こういう映画を素直に楽しめる年代がうらやましい。 と思った次第。
           
           
           
           

監督
J・J・エイブラムス1996年6月ニューヨーク州ニューヨーク生まれ。テレビ・ドラマが主で「LOST」「フリンジ」「エイリアス」など。映画ではトム・クルーズ主演の’06「M:!:Ⅲ」’09や’13「スタートレック」がある。

キャスト
ハリソン・フォード1942年7月イリノイ州シカゴ生まれ。
キャリー・フィッシャー1956年10月カリファルニア州ビバリーヒルズ生まれ。
ディジー・リドリー1992年4月ロンドン生まれ。
ジョン・ボイエガ1992年3月ロンドン生まれ。

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悩み・ネコの爪とぎ被害をどう守るのか……ウォールステッカーを貼った。

2016-05-02 15:56:46 | 雑記

 私の家にはネコが二匹います。黒猫の「ココ」と茶トラの「茶太郎」です。
  

  
 
 二匹のネコは、市の動物保護指導センターで貰い受けたものです。今年で二匹とも5歳になります。性格はまったく正反対。

 黒猫のココは、メスでちょっとよそよそしいところがあります。しかし、キッチンの上にあるダウンライト用の棚に飛び上がったり、取っ手に飛び上がってドアを開けたりします。

 茶トラの茶太郎は、オスでココほどの知能指数がありません。ですから、いつもココのあとで飛び上がったりしています。しかし、性格は温厚で動作ものんびりしています。体を触られるのが好きのようです。

 二匹とも去勢してあって子猫が生まれる心配はないのですが、茶太郎のスプレーが悩みの一つ。これはかなり臭い。必死に消臭剤を噴霧しています。

 もう一つは、ココの爪とぎです。ソファの上とか壁のコーナーでガリガリとやります。爪とぎマットがあるんですが、茶太郎はマットでココはソファという具合にお手上げ状態。

 そこで見つけたのは、ウォールステッカーです。いろんなデザインがありますが、写真のような仕上がりになりました。まだ、空白の部分も。それはボチボチと。

  

  

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