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Facebookの創始者をアスペルガー症候群前提に作られた「ソーシャル・ネットワーク’10」

2015-01-11 21:36:31 | 映画

              
 アスペルガー症候群とは、「知的障害を伴わないもので興味・コミュニケーションについて特異性が認められる広汎性発達障害」のこと。

 例えば、この映画のオープニングでのエリカ(ルーニー・マーラ)との会話がマーク・ザッカバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)の特異性が浮き彫りになる。ただ、マーク・ザッカバーグは、アスペルガー症候群とは公式には認めていないらしい。

 とにかく会話がかみ合わない。それにエリカの通うボストン大学を上から目線で「どうせボストン大だから」と言ってのける。ザッカバーグはハーバード大だから嫌味なやつと映ったのだろう、当然エリカは離れていく。

 ちなみにボストン大は、難易度が非常に難しいというランクらしい。公民権運動のキング牧師が、博士号を取得した大学でもある。今や世界有数の若き富豪となったマーク・ザッカバーグのFacebook誕生の物語。

 主役のジェシー・アイゼンバーグの機関銃のような早口で言葉が飛び出すのが印象に残ったくらいで、この映画のことはすぐに忘れてしまうだろう。

 それより本人についてのほうが興味深い。天才の誉れ高いマーク・ザッカバーグならではの妻選びは、ハーバード大でトイレ待ちの行列で会話を交わしたのが現在の妻のようだ。

 中国系アメリカ人でプリシラ・チャンという才媛。IQの高い人間は、IQの高い人間を選ぶようだ。アイゼンバーグほどの金持ちなら美女なんて手当たりしだいだろう。

 それでも美人とはいえない中国系の女性を選んだ。アイゼンバーグ本人も決してハンサムではない。この二人の子供はどんな人間に生まれるのだろうか。頭のいいDNAを受け継ぐのだろうか。天才と馬鹿は紙一重ともいうから、どちらになるのかは神のみぞ知る。
 天才と馬鹿は同じだと言う人もいるからねえ???ついでに、スティーヴン・スピルバーグもこのアスペルガー症候群だと公表しているようだ。
           
              

監督
デヴィッド・フィンチャー1962年8月コロラド州デンヴァー生まれ。

キャスト
ジェシー・アイゼンバーグ1983年10月ニューヨーク市生まれ。
アンドリュー・ガーフィールド1983年8月ロサンジェルス生まれ。
ジャスティン・ティンバーレイク1981年1月テネシー州メンフィス生まれ。
ルーニー・マーラー1985年4月ニューヨーク州生まれ。
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悪い人だと思ったが、意外にいい人だった「エヴァの告白’13」劇場公開2014年2月

2015-01-09 16:36:26 | 映画

              
 1921年1月ニューヨーク エリス島。大勢の移民が入国審査を待っていた。1918年に終結を迎えた第一次世界大戦の特需で繁栄を遂げたアメリカへ、大戦で疲弊したヨーロッパから移民が急増していた。

 その中にポーランドからの移民エヴァ・シブルスカ (マリオン・コティヤール)と妹のマグダがいた。マグダは肺病を患っており、エヴァは「咳を我慢するように……」と言う。だが、咳を我慢することが出来なかった。審査の医師から検査のため半年拘置すると言われる。

 離れ離れになったエヴァにも、所持金が殆どなく頼っていく叔母の住所が存在しないと言われ強制送還と断定される。遠くからそのエヴァの動きを追っている男がいた。その男はブルーノ(ホワキン・フェニックス)といって女を集めて売春をさせている男だ。
 その男のアパートに連れていかれたエヴァには選択の余地はなかった。ブルーノが声高に呼ばわって客を集める。

 そんな日が続くうちマジシャンのオーランド(ジェレミー・レナー)と出会う。ブルーノよりオーランドが信用できそうだった。が、やがてどちらが信用できるかが分かるときが来る。一人の女性の運命を描くには平板な出来。
          
監督
ジェームズ・グレイ1969年ニューヨーク生まれ

キャスト
マリオン・コティヤール1975年9月パリ生まれ。’07「エディット・ピアフ~愛の賛歌」でアカデミー賞主演女優賞受賞。環境問題に熱心でグリーンピースのメンバーとか。あの日本の捕鯨船に嫌がらせをしてる団体。環境問題に熱心なのはいいが手段が褒められない。このメンバーだと聞かされるといやな感じ。
ホワキン・フェニックス1974年10月プエルトリコ生まれ。
ジェレミー・レナー1971年1月カリフォルニア州デスト生まれ。
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コンピューターの人工知能型OSに恋したが。どうなるの?「her 世界でひとつの彼女’13」

2015-01-09 16:22:13 | 映画

                
 男にしろ女にしろ、異性にときめく時ってどんなときだろう。夫婦や恋人との関係が円満で幸せなときは、異性なんかには目もくれないだろう。
 心のすきま風ともいえる大喧嘩や相手の浮気、それに離婚という事態にまで発展した夫婦関係。その罠にバッチリとはまったのが、ハートフル・レター社の代筆人セオドア(ホアキン・フェニックス)だった。

 この会社は手紙を代筆することを請け負っている。セオドアは言葉の魔術師みたいなもの。その魔術師が人工頭脳のAI型OS1というソフトを入れたばっかりに、サマンサというOSに恋するというSFラブ・ストーリーと言える。

 インストールのときに音声を女性にしたのが間違いだった。とはいっても、私としてはどうも理解できないのがコンピューターのOSに恋心を抱くことだ。誰が考えても、そんな馬鹿な! と一蹴するはず。

 人間の体をしたロボットならいざ知らず。すでにコンピューターは、人間のほとんどの能力を凌駕している。例えば、辞書を引く場合、紙の辞書はページをめくったり知りたい言葉を探る手間に時間がかかる。パソコンならマウスでたちどころに分かるという寸法。というわけで、残るは感情とアイデア(ひょっとするとこの分野のソフトがあるかもしれない)、それに食べることと排泄すること動くことだろう。

 動くことについては、ロボットが解決するからいづれ除外することになる。セオドアも妻キャサリン(ルーニー・マーラ)との離婚話が進んでいるときだから心の隙間をつかれた格好だ。

 サマンサの声はなんともセクシーで、声に恋したといってもいい。その声をスカーレット・ヨハンソンの役割で、セオドアとの擬似セックスのお相手もする。(この場面の声がリアルすぎて評判らしい)こうなると、どう考えてもやりすぎに思えるし馬鹿らしくなる。

 結局、サマンサがシステムの移動でセオドアに別れを告げる。涙を流しながら自分を振り返るセオドアは、キャサリンに次の言葉を送る。

「キャサリンへ 僕は今、君に謝りたくてあれこれ考えている。互いに傷つけあい、君を責め立てた。君を追い詰め言葉を強要した。すまない。愛してる。一緒に成長し僕を作ってくれた。ひとつ伝えたい。僕の心には君がいる。感謝しているよ。君が何者になりどこへ行こうと、僕は愛を贈ろう。君は生涯の友だ。愛を セオドア」

 これはかなり女々しい男の独善的な告白に思えてならない。女性はそんなに甘いものではない。離婚するほどの決断をした女性には通用しない気がする。
 男はいつまでも甘ちゃんなんだ。その甘いというのをオスとメスの対比で言えば、男は下半身で判断する。女は頭で判断する。これに尽きるのではないか。
                         
             
             

監督
スパイク・ジョーンズ1969年10月メリーランド州ロックヴィル生まれ。

キャスト
ホアキン・フェニックス1994年10月プエルトリコ生まれ。 
エイミー・アダムス1974年8月イタリア、ヴィチェンツア生まれ。
ルーニー・マーラー1985年4月ニューヨーク州生まれ。
スカーレット・ヨハンソン(声の出演)
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正月は「ゴッドファーザー」と「ディア・ハンター」で、古い記憶を辿りながら改めて新しい感動に浸る

2015-01-05 16:37:39 | 映画

 いい映画は、いつまでも色褪せないし、むしろ時間の経過とともにその価値が増しているとすら思える。それは作品の歴史的価値とともに、多分に観る人の人生経験の積み重ねも影響しているのかもしれない。

 この二つの作品を観たいと思った動機は、なんとも子供じみていて幼稚といえる。「ゴッドファーザー」には、アンディ・ウィリアムズが歌うボーカル・バージョン「Speak Softly Love」があり「ディア・ハンター」にはジョン・ウィリアムズのギター演奏で「Cavatina」がそれぞれのテーマ音楽となっている。

 どちらもいい曲で「ゴッドファーザー」のほうは、ギャング映画とは思えないロマンティックな雰囲気と哀愁を帯びた曲だし、「ディア・ハンター」は、物悲しさが漂ってストーリーとの相性がいい。つまりいい音楽を聴いていて、その映画が観たくなったというわけ。

まず、「ゴッドファーザー 1972年」劇場公開1973年7月
                
 1945年、マフィアというギャングにはニューヨークに五大ファミリーが存在していた。その有力な一派ドン・ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)ファミリーの抗争と絆と情愛が描かれる。

 ギャング映画といえば、日本のやくざ映画と同じで固い掟のもと縄張り拡張に明け暮れる。ここには善と悪が同居していて、これの比重によって後世での人気のバロメータになるのかもしれない。

 日本では「清水次郎長」が思い出される。浪曲の広沢虎造が有名。この浪曲、今では聴く人も少なくなったようで、定時放送としてはNHKFMがある程度だ。

 さて、「ゴッドファーザー」は、100点満点で文句のつけようがない。ギャングをこんなに美化していいのか。 という程度の反発を覚えたものの画面に没入してしまった。それになかなか寝付けないという後遺症まで併発した。

 マーロン・ブランドは貫禄十分だし、三男マイケルになるアル・パチーノは当然若い。若いといえばマイケルの妻になるダイアン・キートンも同じ。当然のことながら現時点では二人とも老けている。その辺は無常を感じることになる。

 ここで裏話を二つほどウィキペディアから引用してみよう。まず、この映画の冒頭は、結婚式の風景から入る。

 それは、『コッポラが黒澤明監督作品である「悪い奴ほどよく眠る」(1960年9月公開)の、結婚披露宴から始まるという展開に感心して、本作でも採用した』という。

 アル・パチーノの起用については「製作者側はマイケル役に当時若手のロバート・レッドフォードを起用しようとした。しかしコッポラは無名のアル・パチーノこそが適役と言って譲らず、もめにもめたすえにイタリア系(母方の先祖はシチリア島出身)のパチーノの起用にこぎつけた」

 パチーノはこれで有名になったというから、人間の運命なんてどこで変わるか分からない。なお、第45回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞(マーロン・ブランド)、脚色賞を受賞している。
            
            
            


「ディア・ハンター 1978年」劇場公開1979年3月
                 
 点数をつけると80点というところか。この映画も結婚式やパーティの場面から入っている。これが長い。50分以上これに関連する場面が続く。私には冗長に見えた。もう少し短縮すればテンポがよくなった気がする。「ゴッドファーザー」より20点低いのはこれに起因する。

 お話としてはペンシルベニア州ピッツバーグ郊外のロシア系移民の町クレアトンが舞台。スティーヴン(ジョン・サヴェージ)の結婚式とパーティに出席したマイケル(ロバート・デ・ニーロ)、ニック(クリストファー・ウォーケン)、スタンリー(ジョン・カザール)の製鉄工場の同僚とニックが求婚したリンダ(メリル・ストリープ)たちにベトナム戦争が与えた心の傷と友情を描く。その傷が反戦の象徴と捉えることができる。

 ベトナム戦場で偶然捕虜として出会ったのは、ニック、マイケル、スティーヴンだった。川に沈められた檻に閉じ込められたアメリカ兵に襲い掛かるのは、容赦のないロシアン・ルーレットのゲームだった。何とかこれをかわしニックはヘリコプターで、マイケルとスティーヴンは徒歩で基地へ帰還となる。

 ベトナム戦争でトラウマを抱え込んだ兵士は数多くいるという。同郷のこの3人も例外ではない。

 かつてマイケルが言ったことがある。鹿狩りは1発でしとめないとだめだ。2発はない。動物を殺すということは、苦しませてはいけないというハンターの慈悲なのだろう。この1発という言葉が、のち重度のトラウマに犯され自我を見失ったニックがわれに返ったとき、自らの頭を撃ち抜くという悲惨な幕切れに繋がる。

 ニックを埋葬したあと、友人たちが第2の国歌といわれる「God Bless America」を歌う場面は印象的だった。この曲を知ったのはこの映画からだった。
           
           
           
           
           

 なお、第51回アカデミー賞で作品賞、監督賞、助演男優賞(クリストファー・ウォーケン)、音響賞、編集賞を受賞している。

 また、AFI(アメリカン・フィルム・インスティチュート)の2007年版の歴代ベスト100では、「ゴッドファーザー」が第2位、「ディア・ハンター」が第53位となっている。

さて、ここでテーマ曲を聴いていただきましょう。
「ゴッドファーザー」は、アンディ・ウィリアムズのボーカル・バージョン「Speak Softly Love」。アンディ・ウィリアムズが病気上がりの頬がこけた顔が痛々しいが、心にしみる歌唱が素晴らしい。

「ディア・ハンター」は、ジョン・ウィリアムズでどうぞ! マイケル(ロバート・デ・ニーロ)が帰国して、ひとりモーテルでトラウマに悩むシーンのBGMが特に印象に残った。

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衝撃的な事件をドキュメンタリー・タッチで描く「パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間’13」

2015-01-03 20:56:16 | 映画

              
 ケネディ暗殺のニュースは、1963年(昭和38年)11月23日(勤労感謝の日)午前8時ごろ衛星中継の映像で入ってきた。恐らく日本の全家庭がこのニュースに驚いたであろう。勿論、私もびっくり仰天した。

 実はこの放送というのは、通信衛星を使った日米間初の宇宙実験放送だった。鮮明な映像とともにはっきりとした音声に感嘆したものだ。従来の海を渡るラジオ放送では、音声が大きくなったり小さくなったりのような波が打っていた。

 私事では新婚旅行から帰宅直後のニュースで、鮮明という点ではいまだ色褪せていない。そして、映画の制作年2013年は、事件後50周年にあたる。一つの区切りとして作ったのだろう。

 陰謀説も多い中、真犯人追求というものでなく事件発生後の4日間、人々の動きや思い、それに犯人とされるオズワルドの兄と母にも光をあてている。この母親は少し頭がおかしいが。

 エイブラハム・サブルーダー(ポール・ジアマッティ)の8ミリカメラが捉えた暗殺の瞬間の映像が世に出回るまでとか。

 担ぎ込まれたパークランド・メモリアル病院の医師の臨場感のある蘇生努力とか。
 地元ダラス警察の監察医が殺人事件だから解剖が済むまで遺体の搬送はだめだというのにたいして、押し問答の末、大統領のシークレット・サービスが強引に運び出すという一齣とか。この辺は、司法機関の縄張り争いが鮮明。

 FBIダラス支局長が、犯人のオズワルドと二週間前に接触していて拘束すら出来なかったことに激昂する場面とか。

 オズワルドを移送のとき、警察の地下通路出口でナイト・クラブ経営者のジャック・ルビーに射殺されるという事件。

 その後の兄ロバート・オズワルドが受ける冷たい視線。突然の出来事は、人々を混乱させ悲しませた。俳優の演技とはいいながら、リアルな映像は見ごたえがある。

 ちなみに、暗殺されたアメリカの大統領は、この事件で四人目となる。第16代のエイブラハム・リンカーン1865年4月14日から第20代ジェームズ・ガーフィールド1881年7月2日、第25代ウィリアム・マッキンリー1901年9月6日だ。
劇場公開2014年6月

監督
ピーター・ランデズマン

キャスト
ジェームズ・バッジ・デール1978年5月ニューヨーク生まれ。
ザック・エフロン1987年10月カリフォルニア州生まれ。
コリン・ハンクス1977年11月カリフォルニア州サクラメント生まれ。トム・ハンクスの息子。
ポール・ジアマッティ1967年6月コネチカット州ニューヘイヴン生まれ。
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男、70代以上なら涙とともに笑ってハッピー「ラストベガス’13」劇場公開2014年5月

2015-01-01 16:49:32 | 映画

              
 70歳代による70歳代のための映画。なにやらリンカーン大統領ゲティスバーグ演説のもじりみたいだが、そういう感想を持った。

 とにかく俳優がすごい。ビリー(マイケル・ダグラス70歳)、パティ(ロバート・デ・ニーロ71歳)、アーチー(モーガン・フリーマン77歳)、サム(ケヴィン・クライン67歳)それにダイアナ(メアリー・スティーンバージェン61歳)というオールド・ボーイズ&ガール総出演だ。

 年齢だけではない。アカデミー賞主演男優賞受賞は、マイケル・ダグラス(’87「ウォール街」)、ロバート・デ・ニーロ(’80「レイジング・ブル」、助演男優賞受賞は、モーガン・フリーマン(’04「ミリオンダラー・ベイビー」、ケヴィン・クライン(’88「ワンだとダイヤと優しい奴ら」それに助演女優賞受賞のメアリー・スティーンバージェン(’80「メルビンとハワード」というわけで演技力もいぶし銀。

 こういう年代の男は、ほとんどが一線を退いて家で粗大ごみとか濡れ落ち葉とかと揶揄されている。しかし、本人は仕事は退いたがまだまだ第一線があると思いがちだ。特に女性を見る目が若いときよりもいやらしさを増すのは避けられない。

 それに心配事も増える。男特有の病気、前立腺炎や前立癌だ。そう、この映画でも、電話で互いに「前立腺……」が頻繁に出てくる。
 となると、若い男や女性にはとんとなじみのないこと。この映画が面白いはずがない。酸いも甘いも噛み分けられる70代には断然面白いのである。

 ストーリーは他愛ないもので、歳をとっているくせに30代の女性と結婚式を挙げるというビリーの呼びかけでラスベガスに集まるというもの。あの、なんでもありのラスベガスだから想像はつくと思うが、男四人となると目が離せないのは女。
 特にサム役のケヴィン・クラインが活発。あらゆる女性に声をかけオカマ・バーにまで乗り込む。

 それもそのはず、車で送ってくれた奥さんから手渡された封筒の中には、コンドームとバイアグラが入っていた。こんな奥さんがいるのだろうか? と疑問を持ったが、まあいいか。

 そして、ビリーの結婚式前夜祭のパーティ。サムの積極的なプロモーションのお陰で体育館のように広いスウィートの部屋は、はち切れんばかりの肉体でムンムンとしている。 アーチーがブラックジャックでとった10万ドルも気分を浮き立たせる。飲んだり踊ったりと憂さを忘れる。

 こういうパーティに行くには、スーツが必要だ。男4人それぞれ体に合った洒落たスーツで若返る。くたびれた老人用のジャンパー姿が見違えるように変身だ。歳をとってもこれでなくちゃ。 と思うわけ。20歳は若返った気持ちでそれぞれの自宅へ。

 この中でスマートなエピソードが語られる。それはビリーがダイアナに求婚するシーンがすごく洒落ていることだ。そのシーンを再現してみよう。

 ダイアナは、ホテルのバーで歌うジャズシンガー。ムーディな曲を歌っているとき、ビリーが赤いバラの花束を抱えて入ってくる。歌を中断してビリーに近づく。
 花束を見て「それ私に?」
ビリーは「いや、実は違うんだ。悪いけど」と言いながら部屋にいた女性に「ショーを中断させたお詫びのしるしに」と言って手渡す。さらに「歌手にゾッコンで。人生で最高の女性だ。たった2日でとりこにされた。でも内緒です。美女はつれない男が好きだから」ダイアナに聞こえるように言う。

 花束を受け取った女性は「まさに真実よ」ビリーはダイアナに向き直る。「グッと来たわ」とダイアナ。ビリーが「キスしてくれる?」ダイアナ「目を見ないと愛は伝わらないわ」当然見つめあう二人。

 この映画、想像だけどアメリカではヒットしているんじゃないだろうか。高齢者層に夢を与えるという意味で……。それにしても、チョイ役の若い女優がみんなキレイだったなあ。
        
監督
ジョン・タートルトーブ1963年8月ニューヨーク生まれ。

キャスト
マイケル・ダグラス1944年9月ニュージャージー州生まれ。
ロバート・デ・ニーロ1943年8月ニューヨーク生まれ。
モーガン・フリーマン1937年6月テネシー州メンフィス生まれ。
ケヴィン・クライン1947年10月ミズーリ州セントルイス生まれ。
メアリー・スティーンバージェン1953年2月アーカンソー州ニューポート生まれ。
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