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映画「キラー・スナイパーKiller Joe ’11」劇場公開不明

2013-02-13 16:06:16 | 映画

                  
 ’71「フレンチ・コネクション」でアカデミー監督賞と作品賞を受賞し’79「エクソシスト」がヒットしたが、その後、ヒット作がないウィリアム・フリードキンの作品。一言で言えば奇妙な家庭崩壊の物語。

 テキサス州ダラスのトレイラー・ハウスに住むスミス一家。父アンセル・スミス(トーマス・ヘイデン・チャーチ)その妻シャーラ(ジーナ・ガーション)、息子クリス(エミール・ハーシュ)と娘ドティ(ジュノ・テンプル)にとってはシャーラは継母になる。
 このシャーラとクリスはいがみ合っている。強い雨の深夜、クリスがドアを叩く。一向に起きてこない。ようやくドアが開かれた。そこに立っていたのがシャーラ。薄物をまとい下半身はすっぽんぽん。何もかも見える。クリスが何かを穿け! というが。シャーラは見慣れているくせに、と取り合わない。二人の口喧嘩が始まる。

 シャーラをベッドに追いやって父アンセルとクリスは、ストリップバーで前妻の殺人計画を話し合う。スミス一家でそこそこ頭で考えられるのが、シャーラとクリス。アンセルとドティは少々足りない。この殺人計画もクリスが持ってきた。

 その後の話し合いに現れたダラス警察刑事ジョー・クーパー(マシュー・マコノヒー)は、黒いテンガロン・ハットにカウボーイ・ブーツ、黒革の手袋という出で立ち、当然銃をホルスターに収め手錠やバッジも身につけていた。

 先払いで2万5千ドルだという。保険金が下りないと前払いは出来ないとクリス。ジョーは、じゃあ契約はない。戸口に立ってジッポーのライターの蓋をカシャカシャといわせながら、道路の真ん中で陽射しを浴びてバレーの踊りの真似事をしていたドティを見つめて「担保を出せばいい」と言って顎をドティにしゃくった。

 ジョーは義務を果たした。ところが下りる保険金を巡って、奇妙な家族と奇妙な刑事が人間の恥部をさらけ出す。そしてドティが握る銃口が家族崩壊へと雪崩を打つ。

 独特の奇妙は雰囲気の映画だ。オープニングには、ジッポーのライターの蓋を開け閉めするカシャカシャという音と足音とともにライフル銃の発射音が背景音楽。そして雷鳴からトレイラー・ハウスの前庭へと移る。そしてクロージング、ドティの持つ銃の引き金が絞られる。銃口の先には性倒錯者のジョーが両手を広げている。ドティは、ようやく自我実現に歩みだした。
            
            
            
            

監督
ウィリアム・フリードキン1935年8月イリノイ州シカゴ生まれ。

キャスト
マシュー・マコノヒー1969年11月テキサス州ウバルデ生まれ。
エミール・ハーシュ1985年3月カリフォルニア州生まれ。
ジュノ・テンプル1989年7月イギリス生まれ。
トーマス・ヘイデン・チャーチ1960年6月テキサス州エルパソ生まれ。
ジーナ・ガーション1962年6月ロサンジェルス生まれ。

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