Wind Socks

気軽に発信します。

映画「マージン・コールMargin Call ’11」劇場未公開

2012-02-13 12:41:57 | 映画

               
 2008年9月15日、悪夢が株価の暴落をはじめあらゆる市場を覆った。アメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻である。それを内側から冷徹に眺めたのがこの映画。

 映画の導入部からして暗い雰囲気で、退職勧告のチームがディーリング・ルームにやってくる。アジア系の男が呼ばれる。ピーター(ザカリー・クイント)、セス(ペン・バッジリー)の二人は、浮き足立っている。ウィル(ポール・ベタニー)がなだめるように言う「無視すればいい」。

 悪魔の手が上司のエリック(スタンリー・ドゥイッチ)をつまみあげた。身辺整理の段ボール箱を抱えたエリックをエレベーターまで送って行ったピーターは、「気を付けて!」という言葉とともにUSBメモリーを受け取った。
 一人残業していたピーターは、エリックの言葉が気になりUSBメモリーを開いた。内容はこの会社を木っ端微塵に吹っ飛ばすほどの時限爆弾だった。損失が総資産を上回ることが確実だと告げていた。

 緊急に事務所に戻ってきたサム(ケヴィン・スペイシー)は、ジャレッド(サイモン・ベイカー)とも相談。ジャレッドは、会社整理を示唆する。創業者のジョン(ジェレミー・アイアンズ)を含めた深夜の会議が持たれ会社整理の方向へと流れていく。

 リストラの冷ややかな残酷さもスリルがあるが、会社をどうするかというサスペンスも、もう現役でない私にも背筋が寒くなる。今の円高で海外へ主力を移す日本企業にも同じような寒々とした空気も漂っているのだろう。ただ、ケヴィン・スペイシーやデミー・ムーア、スタンリー・トゥイッチなどの名の売れた俳優が出ている割には総花的な役割でいま一つ個性が感じられない。いずれも年を感じさせるようになった。
           
           
           
           
           
           

監督
J・C・チャンダー この映画が初監督らしい。

キャスト
ケヴィン・スペイシー1959年7月ニュージャージー州サウス・オレンジ生まれ。’95「ユージュアル・サスペクツ」でアカデミー助演男優賞を受賞。’99「アメリカン・ビューティー」でアカデミー主演男優賞を受賞。
ポール・ベタニー1971年5月ロンドン生まれ。
ジェレミー・アイアンズ1948年9月イギリス、ワイト島生まれ。’90「運命の逆転」でアカデミー主演男優賞を受賞。
ザッカリー・クイント1977年6月ペンシルベニア州ピッツバーグ生まれ。
ペン・バッジリー1986年11月メリーランド州ボルチモア生まれ。
サイモン・ベイカー1969年7月オーストラリア生まれ。
デミー・ムーア1962年11月ニューメキシコ州ロズウェル生まれ。
スタンリー・ドゥイッチ1960年11月ニューヨーク州生まれ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画「インフォーマントThe I... | トップ | 映画「グッドナイト・ムーンS... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事