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男、70代以上なら涙とともに笑ってハッピー「ラストベガス’13」劇場公開2014年5月

2015-01-01 16:49:32 | 映画

              
 70歳代による70歳代のための映画。なにやらリンカーン大統領ゲティスバーグ演説のもじりみたいだが、そういう感想を持った。

 とにかく俳優がすごい。ビリー(マイケル・ダグラス70歳)、パティ(ロバート・デ・ニーロ71歳)、アーチー(モーガン・フリーマン77歳)、サム(ケヴィン・クライン67歳)それにダイアナ(メアリー・スティーンバージェン61歳)というオールド・ボーイズ&ガール総出演だ。

 年齢だけではない。アカデミー賞主演男優賞受賞は、マイケル・ダグラス(’87「ウォール街」)、ロバート・デ・ニーロ(’80「レイジング・ブル」、助演男優賞受賞は、モーガン・フリーマン(’04「ミリオンダラー・ベイビー」、ケヴィン・クライン(’88「ワンだとダイヤと優しい奴ら」それに助演女優賞受賞のメアリー・スティーンバージェン(’80「メルビンとハワード」というわけで演技力もいぶし銀。

 こういう年代の男は、ほとんどが一線を退いて家で粗大ごみとか濡れ落ち葉とかと揶揄されている。しかし、本人は仕事は退いたがまだまだ第一線があると思いがちだ。特に女性を見る目が若いときよりもいやらしさを増すのは避けられない。

 それに心配事も増える。男特有の病気、前立腺炎や前立癌だ。そう、この映画でも、電話で互いに「前立腺……」が頻繁に出てくる。
 となると、若い男や女性にはとんとなじみのないこと。この映画が面白いはずがない。酸いも甘いも噛み分けられる70代には断然面白いのである。

 ストーリーは他愛ないもので、歳をとっているくせに30代の女性と結婚式を挙げるというビリーの呼びかけでラスベガスに集まるというもの。あの、なんでもありのラスベガスだから想像はつくと思うが、男四人となると目が離せないのは女。
 特にサム役のケヴィン・クラインが活発。あらゆる女性に声をかけオカマ・バーにまで乗り込む。

 それもそのはず、車で送ってくれた奥さんから手渡された封筒の中には、コンドームとバイアグラが入っていた。こんな奥さんがいるのだろうか? と疑問を持ったが、まあいいか。

 そして、ビリーの結婚式前夜祭のパーティ。サムの積極的なプロモーションのお陰で体育館のように広いスウィートの部屋は、はち切れんばかりの肉体でムンムンとしている。 アーチーがブラックジャックでとった10万ドルも気分を浮き立たせる。飲んだり踊ったりと憂さを忘れる。

 こういうパーティに行くには、スーツが必要だ。男4人それぞれ体に合った洒落たスーツで若返る。くたびれた老人用のジャンパー姿が見違えるように変身だ。歳をとってもこれでなくちゃ。 と思うわけ。20歳は若返った気持ちでそれぞれの自宅へ。

 この中でスマートなエピソードが語られる。それはビリーがダイアナに求婚するシーンがすごく洒落ていることだ。そのシーンを再現してみよう。

 ダイアナは、ホテルのバーで歌うジャズシンガー。ムーディな曲を歌っているとき、ビリーが赤いバラの花束を抱えて入ってくる。歌を中断してビリーに近づく。
 花束を見て「それ私に?」
ビリーは「いや、実は違うんだ。悪いけど」と言いながら部屋にいた女性に「ショーを中断させたお詫びのしるしに」と言って手渡す。さらに「歌手にゾッコンで。人生で最高の女性だ。たった2日でとりこにされた。でも内緒です。美女はつれない男が好きだから」ダイアナに聞こえるように言う。

 花束を受け取った女性は「まさに真実よ」ビリーはダイアナに向き直る。「グッと来たわ」とダイアナ。ビリーが「キスしてくれる?」ダイアナ「目を見ないと愛は伝わらないわ」当然見つめあう二人。

 この映画、想像だけどアメリカではヒットしているんじゃないだろうか。高齢者層に夢を与えるという意味で……。それにしても、チョイ役の若い女優がみんなキレイだったなあ。
        
監督
ジョン・タートルトーブ1963年8月ニューヨーク生まれ。

キャスト
マイケル・ダグラス1944年9月ニュージャージー州生まれ。
ロバート・デ・ニーロ1943年8月ニューヨーク生まれ。
モーガン・フリーマン1937年6月テネシー州メンフィス生まれ。
ケヴィン・クライン1947年10月ミズーリ州セントルイス生まれ。
メアリー・スティーンバージェン1953年2月アーカンソー州ニューポート生まれ。

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