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映画「マーシャル 法廷を変えた男」黒人のために立ち上がった弁護士のお話

2018-07-21 16:19:48 | 映画

      
 連邦最高裁判事にまで上りつめた実在の黒人サーグッド・マーシャルの若き日のエピソード。1940年、ニューヨークにある全米黒人地位向上協会(NAACP)に出張から帰って来たサーグッド・マーシャル(チャドウィック・ボーズマン)は、早速次の案件を与えられる。

 白人女性が黒人運転手に暴行された「グリニッジの悪夢」として新聞は大々的に報じている事件だった。紙面には「社交界の淑女エリー・ストルービングは、寝室で残忍にも襲われた。容疑者は“アメリカの息子”の主人公のような男。前歴持ちの無学な黒人使用人」

 我々もこの訴訟に勝てばまた寄付金が入る。1300万人の黒人のために頑張れとコネチカット州ブリッジポートへと送り出される。アメリカは州毎に弁護士資格を与えるのでコネチカット州の弁護士資格者が必要、そのためにサム・フリードマン(ジョシュ・ギャッド)を説き伏せた。

 担当判事はマーシャルに「助手としてならいいが発言は禁じる」保険訴訟が専門であるサムにレイプと殺人未遂事件は荷が重い。経験豊富なマーシャルはサムを助け、サムも徐々に法廷弁護士らしくなっていく。

 容疑者のジョセフ・スペル(スターリング・K・スティーヴンス)と拘置所で面会したマーシャルは念を押す。「絶対に新聞に書かれているようなことはしていないんだな。無実なのに嫌疑をかけられた人を弁護するのがNAACPの趣旨なんだ。犯罪者を弁護しない。もう一度聞く。無実なんだな?」スペルは「絶対指一本触れていない」

 裁判に必要な陪審員選びから始まる。法のもと公正な判断が出来るかという点を、検察側弁護側双方が判断する。サムとマーシャルが対立した一人の女性。リッチモンド夫人(アナ・オーライリー)が、被害者のエリー・ストルービング(ケイト・ハドソン)と同じクラブに所属している点だった。

 サムはエリーに好意的な判断をするのではないかと言うが、マーシャルは、君を信頼しているようだし何かが出てくるのではないか。リッチモンド夫人忌避を避け法廷闘争に移る。

 証人喚問はスペルに不利をもたらす。しかし、ある夜、マーシャルは酒場で一人酒を楽しむ。横に立った女性の一言「男は男 女は女」に雷に打たれたように真実が走る。もし、エリー・ストルービングとスペルが合意の行為だったらすべてが納得できる。

 サムとマーシャルは、エリー・ストルービングの証言をことごとく崩していく。そして陪審員の評決を陪審員長のリッチモンド夫人が「無罪」を告げる。聡明なリッチモンド夫人が陪審員をリードし、全員一致の評決だった。経験豊富なマーシャルが、リッチモンド夫人の挙措を見て信じたのが功を奏した。
  
  
  
  
 映画では陪審員の討議の模様がなかったので残念な気がする。黒人が白人女性をレイプしたとされる事件だから多様な意見がある筈。2017年制作この映画、劇場未公開が腑に落ちない。挿入歌「Stand Up for Something」が2017年アカデミー賞歌曲賞にノミネートされている。その曲をどうぞ!

監督
レジナルド・ハドリンアフリカ系アメリカ人で1961年12月イリノイ州センターヴィル生まれ。

キャスト
チャドウィック・ボーズマン1977年11月サウスカロライナ州生まれ。
ジョシュ・ギャッド1981年2月フロリダ州生まれ。
ケイト・ハドソン1979年4月カリフォルニア州ロサンジェルス生まれ。
スターリング・K・ブラウンミズーリ州セントルイス生まれ。
ダン・スティーブンス1982年10月イギリス、イングランド、サリー州生まれ。
アナ・オーライリー1984年9月カリフォルニア州生まれ。
コメント
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