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大量虐殺ホロコーストは精神異常者のしわざか「アイヒマンの後継者ミルグラム博士の恐るべき告発」

2017-07-07 15:57:58 | 映画

                 
 この詐欺的邦題にはマイッタ。原題の「実験者(EXPERIMENTER)」では観客動員はおぼつかない。かといってこの題名は、大げさで映画の内容を的確に表しているとも思えない。ちょっと腹立たしい。

 「ミルグラム実験」閉鎖的な状況における権威者の指示に従う人間の心理状況を実験したもので「アイヒマン実験」とも言われる。アメリカ、イェール大学の心理学者、スタンリー・ミルグラムが権威者の指示に従う人間の心理状況を実験したものとウィキペディアにある。

 「東欧地域の数百万人のユダヤ人を絶滅収容所に輸送する責任者であったアドルフ・アイヒマンはじめ多くの戦争犯罪を実行したナチス戦犯たちは、そもそも特殊な人物であったのか。それとも妻との結婚記念日に花束を贈るような平凡な愛情を持つ普通の市民であっても、一定の条件下では、誰でもあのような残虐行為を犯すものなのか」という疑問が提起された。
 この実験は、アイヒマン裁判(1961年)の翌年に、上記の疑問を検証しようと実施されたため、「アイヒマン実験」とも言う(ウィキペディア)」

 この映画の中では、アイヒマンについて防弾ガラスに囲まれた被告席から「命令に従ったまでだ」という証言の場面だけが挿入されているに過ぎない。

 映画は実験の模様をミルグラム博士にピーター・サースガード、その妻サシャに(ウィノナ・ライダー)を起用して細かく描写する。その実験を大まかに言うと、先生役が別室にいる被験者に単語を並べて正解、不正解を判断して不正解の場合は被験者の腕に巻かれている電極に電流を流す。そのときには痛みを覚える。勿論先生役は相手が見えない。不正解が続いていくと電流のボルトが上がる。

 痛みで悲鳴が高くなっていく。「ここから出してくれ!」という被験者の叫び。先生役はもうこれ以上できないといっても実験の指導役はかまないから続けてという。こういう状態でも続ける人は65%もあったという。従って人間の服従心を示す一端と考えることもできる。

 ところが被験者というのが別室でテープレコーダーに吹き込まれた音声を再生しているだけ。こういうことで詐欺的実験と言う批判もある。心理学の領域であって関心がなければまったく面白くない。但し、批評家の評価は高い。2015年制作 劇場公開2017年2月
 
監督
マイケル・アルメイダ1959年4月カンザス州うまれ。

キャスト
ピーター・サースガード1971年3月イリノイ州生まれ。
ウィノナ・ライダー1971年10月ミネソタ州ウィノナ生まれ。


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