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天才医師の一風変わった愛情表現。海外ドラマ「ドクター・ハウス」

2016-08-04 16:34:24 | 映画


 白衣を嫌う医師グレゴリー・ハウス(ヒュー・ローリー)は、放射線、感染症、腎臓内科の専門医でニュージャージー州にあるプレインズボロ教育病院の診断科のチーフである。

 相当変わった人物で外来の診察を嫌い、しかも特異な病状だけに興味を示す。その時は「面白い」と言う。患者をモルモットのように扱うから批判が多いが意に介さない。「人は嘘をつく」が口癖で患者の家に不法侵入させて、病気の遠因を探ることまでやらせる。

 言葉遣いは横柄で部下に「バカ呼ばわり」でひんしゅくを買う。緊張を解くつもりか下ネタ連発もある。気遣いや心遣いもするが表現が下手なのかなかなか相手に伝わらない。それは比ゆを用いて伝えるからともいえる。直截的な表現でないから伝わる人には伝わると言う按配だ。

 こんな性格だから受け入れる病院がない。業界では天才医師と言われるハウスを、学生時代の友人でプレインズボロ教育病院の院長リサ・カディ(リサ・エデルシュタイン)が拾い上げた。

 ハウス自身も誤診により血栓の発見が遅れたため、右足の筋肉が失われ慢性的な痛みを抱えている。その痛みを抑えるために鎮痛剤のバイコデンの依存症でもある。これがドラマの流れを複雑にしハウスにも精神病院への入院や刑務所への収監という不名誉な痕跡を残す。

 ドラマのオープニングは、ある人間が何らかの原因で嘔吐や喀血をしながら倒れる。搬送された患者にハウスの部下が手を尽くすが原因の特定が思うように行かない。患者の何度かの痙攣や呼吸困難を見ながらハウスは白板に病名を列挙。部下とブレイン・ストーミングを行い絞っていく。そして毎度のことながら何らかのヒントにはっとして原因が判明、治療に成功する。

 部下のレギュラー・メンバー第一次は、エリック・フォアマン(オマー・エップス)、アリソン・キャメロン(ジェニファー・モリソン)、ロバート・チェイス(ジェシー・スペンサー)。

 紅一点のキャメロンは、ハウスに真意をただす。レストランで「あなたがどう思っているか知りたいの。私のことを……」しばし考えをめぐらして「君は完全じゃないものを愛するクセがある。だからガン患者と結婚した。それは愛じゃない。欲求だ。夫が亡くなって欲求を満たせる男を探している。だから俺を選んだ。歳は倍ほど違うし、俺は外見も中味も最低だ。だから俺が必要なんだろう。不良品だから」とハウス。この言葉が当たっていたのかどうか、その後キャメロンはチェイスと付き合い始める。

 このキャメロンを演じたジェニファー・モリソンも可愛い女優だ。キャメロンを見るのが楽しみだった。

 魅力的な女性といえば第二次唯一の女医レミー・ハドリー(オリヴィア・ワイルド)だ。レズビアンで難病のハンチントン病患者でもある。ハウスは厳しいけれどハドリーを気にかけていて、ハドリーと恋人の女性とのキス・シーンを見て自由を与えるためクビを宣告する。

 そのときハドリーのセクシーな目にハウスへの敬慕と感謝の念が浮かんだ。「さよなら ハウス」彼女は去っていった。

 のちにハドリーは「ハウスほど私を愛してくれた人はいない」とまで言わせている。あるとき、難病を抱えるハドリーの不安について、いよいよとなれば「殺してやるよ」とハウスは約束をする。それをハドリーは愛と感じたのかもしれない。

 そう、このハドリーに毎回会うのが楽しみだった。手が届く範囲にこういう人がしたらメロメロになるだろうなあ。

 この医療ドラマもいよいよ最終回。最終回はハウスの友人ジェームス・ウィルソン(ロバート・ショーン・レナード)がガンを患い治療を続けて生きながらえるか運命に任せるか。

 運命を選択したウィルソンにより添えるべく奇策をめぐらすというハウスらしい結末だった。バイクにまたがって、病院のしがらみから逃れるように緑の森を疾走するハウスとウィルソン。このドラマは友情の物語とも言える。愛とは友情とは、考えさせられるドラマだった。
           
           


キャスト
ヒュー・ローリー1959年6月イギリス、オクスフォード生まれ。作家、コメディアン、ミュージシャンと多才。2006年テレビドラマ男優部門でゴールデングローブ賞受賞。2007年テレビドラマ男優部門でゴールデングローブ賞受賞とドラマシリーズ主演男優部門で全米映画俳優組合賞を受賞した。
 シーズン6第16話のラストシーンでピアノを演奏する。曲はイギリスのロック・グループ、プロコル・ハルム1976年のヒット曲「A Whiter Shade of Pale青い影」をそのプロコル・ハルムでどうぞ!

ロバート・ショーン・レナード1969年2月ニュージャージー州生まれ。 2001年にトム・ストッパードの舞台"The Invention of Love"でトニー賞を受賞した。
リサ・エデルシュタイン1966年5月マサチューセッツ州ボストン生まれ。
ジェニファー・モリソン1979年4月イリノイ州シカゴ生まれ。
オマー・エップス1973年7月ニューヨーク、ブルックリン生まれ。
ジェシー・スペンサー1979年2月オーストラリア、メルボルン生まれ。
オリヴィア・ワイルド1984年3月ニューヨーク生まれ。目がすごくセクシー。やっぱり2009年のマキシム誌による「セクシーな女性100人」の1位に選ばれたという。

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