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映画 デンゼル・ワシントン「クライシス・オブ・アメリカ(04)」

2005-11-04 20:59:21 | 映画
 1991年クウェート、偵察小隊が敵と遭遇し隊長のマルコ少佐(デンゼル・ワシントン)が意識不明の中、レイモンド・ショー(リーヴ・シュレバー)の指揮で敵兵を殲滅、部隊を救う。戦死者2名。

 帰国後マルコは悪夢に悩まされ、ある日戦友の一人からも夢の悩みを聞かされる。マルコは背中に埋め込まれたチップを発見し疑問を持ち始める。一方レイモンド・ショーは、母エレノア上院議員(メリル・ストリープ)の強い希望に沿って、次期大統領選の副大統領候補に推されようとしていた。

 エレノアの政界における実力は並外れていた。それが溺愛する息子レイモンドを大統領へという野望が、リッチな企業を通じて脳にチップを埋め込み洗脳して自在に操るという非人道的科学に金を出し、ホワイトハウスを支配下におこうとする陰謀をめぐらす。

 それを嗅ぎつけたマルコの奮闘が始まる。そして劇的な幕切れを迎える。一言で言えばあまり緊張感も無く見終わったという印象である。アカデミー受賞俳優を揃えた割に今ひとつの感は否めない。デンゼル・ワシントンもメリル・ストリープももう50代だ。二人とも若くみえる。メリル・ストリープは少し太ったようで、豊満さが増しセクシーになった。

 このDVDにも監督のジョナサン・デミと脚本のダニエル・ペインの解説が入っていて、出演俳優をべた褒めするし、俳優は監督を褒めちぎる。観る映画を選択するとき監督で選ぶ人は少なくほとんどの人は俳優で選ぶだろう。監督が自作に出た俳優をけなすわけがない。当然だろうけどだまされてはいけない。この作品もベテラン俳優なら当然の演技であって特筆すべきものでもない。つまるところ、評価は観客にゆだねられている。

 レイモンド・ショーを演じたリーヴ・シュレイバーは、この作品で主要な位置を占めているが果たして今後飛躍するかどうか微妙な気がする。特別印象に残ることもない。

 製作に加わっているティナ・シナトラは“父 フランク・シナトラと映画会社が共同所有の原作の映画化権を私がすべて買ったの。父たちが製作したのは「影なき狙撃者」 主演はフランク・シナトラ、ローレンス・ハーヴェイ、監督ジョン・フランケンハイマー。作品の題材がいいと演技も生きるから父はリチャード・コンドンの原作の映画化権を手に入れた。リメイクしたいといったら、父に反対されたわ”という。そんないきさつがあって実現したリメイク版。オリジナルの「影なき狙撃者」は、1963年の製作である。
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