室賀ジャズギター研究室

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個人レッスンのジャズギター教室

ハーモナイズドベースライン

2006年04月18日 | 練習・アドバイス
ジムホールのアンダーカレントでのマイファニー~や
ジョーパスのソロギターの一部あたりを
イメージしてもらうといいと思うのですが、
ベースのように一拍ずつラインを出し、
かつハーモナイズされたコードを刻む手法です。
以前のブログで少し触れたこともあると思うのですが、
ソロギターやベーシストがいない編成、
もしくはベースソロの伴奏などでしばしば弾きます。
4ビートをくっきり出すので、いかにもジャズギターらしい感じがします。
どの話題もそうですが文章できっちり説明するのは難しいので
概略だけでも掴んで頂ければいいと思います。

・ベースライン
ベーシストと同じ、もしくは迫るレベルは困難だとしても、
ラインの基本的な考えかたからはじめて、
自由にラインが考えられ、描けるようにしていきます。

・ベースラインに3声でハーモナイズ
ベースの役割が、
ハーモニー、リズム両側面の輪郭、
アウトラインを構築するのが重要な要素であるように
ハーモナイズド~もそれに準じます。
使うコードも、余計な音を選んで
ソロプレイヤーを阻害、制限、限定することをなるべく防ぐため、
必要最小限な3声のボイシングで
ハーモナイズ、プレイするのが基本になります。
もう少し具体的にお話しすると、
ドロップ2の高い方から3つ目の音をカット、
違う言い方をしますと
ドロップ3のトップボイスをカットしたボイシング等を使用します。

・強拍(1、3拍)のみコード付けする場合、
4拍全てコード付けする場合などがあります。
前者はその時点の、強拍のコードサウンドのみハーモナイズして、
弱拍はシングルノートでつなぎます。
弱拍といえども
コードをつければソロプレイヤーと衝突する可能性が増すので、
そのリスクが少ないというのが利点です。
後者はそのリスクを負いながらも、
偶数拍にもコードが付いているので、
アクセントを加えるなどしてスイング感を構築するのに有利です。
また、全てコード付けする場合、
あまり5度音程が連続するようなパターンは避けるとよいです。
ハーモニーが浅くなります。
当然、4拍全てコードを付けているのがエライわけでもなんでもなくて、
ケースに応じて弾き分けるとよいでしょう。


・ピック/フィンガーピッキング
ピックで刻む。
または、
親指でベース、人差し指と中指で残り2声を弾くフィンガーピッキング
などが主な奏法ですが、
ニュアンスが、かなり違ってくるので、
どちらの弾き方も習得されるのをおすすめします。
ピックの場合、ゴーストピッキング等をうまく絡め、
スイング感を強調するのに向いています。
フィンガーの場合は親指のベースと
その他の指、声部をうまくコントロールすれば、
ベースとピアノが絡んでいるような効果が出せると思います。

・テーマの伴奏として弾く場合
テーマの伴奏として弾く場合は、
極力、メロディーと衝突しないように、
特にb9の音程等が発生するようなことは避けるとよいです。
テーマが活きるように、
メロディーとの対位、カウンター的なことを考えるのもいいと思います。

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