中野剛志氏のTPP亡国論という講演を聞いた。TPPについては「またまた外需に依存する話か。いい加減にしてもらいたい」と感ずるだけであまり勉強もしていなかったが中野氏の話はよくわかった。話を聞いていてこのブログで展開している財政再建路線亡国論と同じであることに驚いた。デフレの時に歳出削減や増税等インフレ防止策をやるから日本が不況に沈んでいるという基本認識は全く同じであった。
菅首相の「開国する」というのは「日本は閉鎖的な国だ」という間違ったイメージの流布が目的だ。日本は関税が最も低く十分開国している事実を菅さんが知らない。さらにTPPでは日本の輸出は増えないで農産物の輸入が増えるだけである。TPPのルール交渉で日本有利には進まない。黒字を稼ぎすぎるのは国際協調の意味から問題だという意味で輸出主導は時代に合わない。それより内需を大きくすることが求められる時代だ。
ただTPP亡国論としてタイトルをつけると「TPPだけはやってはいけない」それ以外はまともな政策をやっているようにとられかねない。中野氏の論旨からはTPPはもちろんだがバブル崩壊後に行ってきた日本の財政経済政策への批判に容易に結びつく。その方面の活動に力を入れるべきだという気がした。
最新の画像[もっと見る]
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます