日銀券を増刷して日本国を救う村島定行のBlog

①日本は世界最大の債権国、お金がなければ刷りなさい②英語を多用すると次第に馬鹿になる③靖国参拝は日本人の義務だ。

「日銀は何も出来ない」という日銀の無能

2009年11月30日 | 経済
 先日、日銀は「今後3年間、平成11年までデフレが続く」という見通しを発表した。平成12年には物価上昇率がプラスに転じるというのだが本当だろうか?
 この見通しにはドバイショックは考慮されていないであろう。そんな先のことなど当てにならない。それより「今デフレになっていますが、日銀は分かっていますよ。しかしこれは物価下落は3年間だけでその後は上がりますよ。」つまり何もしない日銀への非難を回避するための予防線としか聞こえない。3年後にプラスに転ずるという根拠は示されていない。3年後にプラスに転ずると言わないと非難が日銀に向かうから言わざるを得ないと言うのが真相であろう。日銀への非難を避けるための政治的発言である。
 過去十年以上、デフレは続いている。2年ほど前、戦後最長の好景気と言われたことがあるがよかったのは外需関連企業の周辺だけで、内需に限れば暮らしの悪化は続いていた。ここ10年以上デフレが続いていたことを考えれば何もしなければデフレは3年限りと言う日銀の話は眉唾と考えるべきであろう。
 大体「今後、3年間はデフレが続く」と発言して平気であること事態、日銀には許されないことである。日銀の最優先の課題は通貨の価値の維持である。万難を排してデフレを阻止しなければならないはずだ。
 デフレとインフレの境を0%の物価上昇率に置くのもおかしい。欧米ではその境は+2%が常識である。欧米の実績を見るとここ10年+2%から+3%の物価上昇率で推移し、日本はマイナス1%で推移している。相対的には日本はー3%の重度のデフレにあったとも言えるのである。
 失われた10年とか15年と言われる不況は戦後最長のデフレによってもたらされた。通貨の価値を維持すると言う中央銀行の役割を日銀が果たさなかったからと言ってもいい。失われた15年で日本を衰退させた張本人は日銀であるといっていい。 
 先日、菅直人氏が「デフレへの懸念を日銀へ問いかけている」と発言したのに対して白川総裁は「金利はゼロ%に限りなく近づいているので日銀としては何も出来ない。財政出動は政府の仕事である」という意味の発言をしている。
 円高と株価下落に関して近く政府と日銀との間で会談がもたれると言う。恐らく日銀は何もしないであろう。しかし民主党が押し込んだ日銀総裁だから悪く言うことはできない。
 日銀が何もしなくても政府に財政出動のやりようはある。例えば政府紙幣を発行することである。政府が50兆円の政府紙幣を毎年発行し、日銀に預金することである。そうすると政府は政府紙幣の枠内で日銀券を引き出すことができる。引き出しに対応して日銀は日銀券を増刷しなければならない。国債の無制限な日銀引き受けは日銀法で規制されているが政府紙幣であれば簡単に日銀に日銀券を増発させることができる。
 日銀も政府も勤めを果たしていないといえる。
コメント
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