「プルターク英雄伝」その4

2011-12-17 20:30:19 | 

 古代ギリシアといえば、BL。この作品も例外ではない。

 オススメは、「ペロピダース伝」(第4巻)。彼はテーバイの将軍で、軍隊の中に「神聖部隊」なるものを作った。これは男の愛人たちから成る部隊で、愛人どうしだから互いにかばいあって戦う、また、愛人に非難されないように勇敢に戦う、といった強みがあった。実際、不敗を誇ったが、マケドニアのフィリッポス王(アレクサンドロスの父親)には敵わず、全滅。彼らが愛人どうしだったと聞かされたフィリッポス王は号泣し、「この人々が恥ずかしいことをしたりされたりしたと考える奴らは、みじめな死に方をするぞ」、と叫んだという。
 ・・・・・・どうですか。BL史上に燦然と輝くエピソードではございませんか。

 また、マケドニア王がアテナイ一の美少年を入浴中に襲うエピソード(第11巻の「デーメートリオス伝」)とか、皇帝ネロは去勢した美少年を「皇后」と呼んで侍らせていた(第12巻の「ガルバ伝」)とか、もう、「女性天皇は是か非か」という問題が小さく思えるようなお話がマン載なのにゃ。
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