「お天道様に感謝して」 赤井川村石川農園から米農家便り

石川農園でのお米の栽培の様子や、赤井川村の出来事をお伝えします。
皆さんがおいしくお米を食べる事が出来ます様に。

めざせ特別栽培

2008年11月23日 16時25分40秒 | 08年の事
3年前から秋に糠を振り、秋起こしをしている圃場があります。



目的は糠から発生する微生物で収穫後の稲藁を分解させる事。
春には発酵済の鶏糞を元肥として散布します。



有機質の肥料は分解するまでに時間がかかるので散布する加減が難しいです。
余計に散布するとお米は特に食味が低下するので、普通以上の窒素量を施肥することができません。

一年目 肥料の量-鶏糞160㌔+側条(化成肥料)20キロ  【10a当たり】
    姿-背が低く貧弱
    収穫量-他と比べて7割 トホホの結果

二年目 肥料の量-鶏糞160㌔+側条(有機質肥料)20キロ  【10a当たり】
    姿-茎数は少ないものの穂揃いはよかった。
    収穫量-他と比べて8割 来年に期待の結果

三年目の今年は?というと・・・



春、代掻きをしている時に気が付きました。
微生物が年を重ねる事に増えてきているのか、明らかに他の圃場と比べ藁の量が分解され少なくなっていました。又、代掻きすると昨年の根がちぎれ水に浮いてゴミになるのですがその量もかなり少ないのです。
そして、土が他の圃場はサラサラという感覚なのですが、糠の方はトロトロ。
なんだか良い感じでした。畑で言うとミミズが沢山いそうな土です。
生育中も他の圃場と大差なく、順調に籾が熟すことができました。

三年目 肥料の量-鶏糞160㌔+側条(化成肥料)20キロ  【10a当たり】
    姿-他の稲と大差ない様子。茎数は若干少ない。
    収穫量-他と比べて9割(早刈りだった事を考慮すると◎)

大満足の結果です。
味の方も他となんら変わりがありません。
むしろ今年の場合は一番先に刈り取りしているので、
整粒の中に活青が多く甘みがあり旨く感じます。
はたまたこれが有機質特有の甘みなのか?
とにかく愛情が他より多く注がれているので旨く感じます。

近い将来、赤井川村のお米も特別栽培(道の基準の50%以下、化学窒素量・農薬の成分回数)や有機栽培で生産されたものが求められる時がくるだろう。
そんな時生き残って行く為に・・・。

まだまだ雑草の処理の問題など、課題は沢山ありますが取り合えず合格。
来年も試験栽培のチャンスをゲットです。

ここで採れたななつぼしは自家販売用として使用しています。
9月20日~10月5日の販売と後は旨いので残してあります。
後半、来年の7月・8月の販売になると思います。

ではでは、又。



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2 コメント

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なるほど~ (北のあざらし(遠藤友紀雄))
2008-11-24 12:06:51
なるほど~といってもほとんど理解していませんが、ためになります。
量のさじ加減やタイミングが難しそうですね。おまけにその現状やその時々の気候に応じても臨機応変に対応しなければならないようだし・・。しかも経験値が一年に一度のサイクルでしか蓄積できない。
私たちがふだん当たり前のように「おいしい」とか言っている背景にはとても壮大な時間の中でこのような実践を積み重ねているという事実があるんですよね。
近所の子どもたちにも伝えていきたいと思います。
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Unknown (こめっと)
2008-11-26 00:54:54
まだまだ勉強が必要なこめっとです。
今はやって見たい事だらけ。方向性を見出す事が未だできません。どんな事にも対応できる自分に成りたいと思い、今は勉強しています。

子供に付け添えて言ってくれればうれしいです。
「水と土と太陽があるからおいしい作物ができるのよ、だから自然を大切にしようよー」って。
こめっと、5年間農業をしてきた思いです。
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