ちわわ一家の 食べ歩る記・飲み歩る記

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チワワ一家の「食べ歩る記・飲み歩る記」

鶴見線 国道駅

2017-02-25 16:28:50 | 国内旅行
JR鶴見線 国道駅
横浜市鶴見区生麦に所在

開業は1930年(昭和5年)10月28日

1926年(大正15年)に貨物線として開業した
鶴見臨港鉄道を延伸し、旅客営業がスタート

1943年(昭和18年)国有化により
国鉄鶴見線の国道駅となります


1987年(昭和62年)4月1日
国鉄分割民営化により
東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となります


駅のホーム

国道駅は高架線に設けられた高架駅
ホームは上りと下りの2つの線路を挟み
互いに向かい合う2面のホーム
2つのホームはアーチ状の鉄筋でつながれています

2つのホームをつなぐアーチ

きれいに塗装されていて古さは感じられません

細部を見ると錆びや塗装剥がれで歴史を感じることができます


配電盤

ホームの端っこにはこのような設備を見ることができます

駅名表示

他のJRの駅と同じ仕様の駅名表示板です

上りホームと下りホームの連絡通路

高架駅なのでホームから出口に向かうには
階段で下に下ることになりますが
その途中で上りホームと下りホームをつなぐ
連絡通路を目にすることになります
ホームでは特に気になりませんでしたが
ホーム下に降りると急にレトロな雰囲気を感じます

連絡通路から下に下る階段

階段は2段階ににっていて
まずはホームから連絡通路まで
そして1階の改札口までの2段階になっています
ホーム下はアーチ状の柱でつながる広い空間になっています

簡易改札機

鶴見線の駅はすべて無人駅の為
国道駅もこのようにスイカの簡易改札機が設置されてるのみで
駅員は配置されておりません

国道駅改札口

1971年(昭和46年)3月1日に当駅は無人駅化となり
2002年(平成14年)3月22日よりICカードSuicaの供用が開始されました

ガード下のアーチ構造

昭和5年の開業当時の雰囲気をそのまま残す
レトロ感極まりない駅です

この駅を設計したのは大正から昭和時代にかけて活躍した
日本最初の鉄筋コンクリート高架鉄道の設計者『阿部美樹志』氏
日本の鉄筋コンクリート工学の開祖で
コンクリート博士とも呼ばれています
1919年(大正8年)中央線の万世橋から東京駅までの
高架線を完成させたことを始まりに
阪急東宝グループの創始者小林一三に認められ
梅田阪急ビルの他、旧阪急梅田駅、阪急三宮駅
東京の日比谷映画劇場、梅田阪急ビル(阪急百貨店)などを設計しています

三宝住宅社の看板

高架下はこのような商業施設として
活用されていました

三宝住宅社

今はもう廃業してしまっていますが
当時の看板がそのまま残っていて
この駅のレトロ感をさらに演出しています

釣船 荒三丸

この駅が所在する生麦という町は
旧東海道沿いに魚介商が並ぶ「魚河岸の町」として知られています
東京湾を埋め立てた場所にあるので
海まではすぐの距離
釣り船のお店もいくつか存在します

男女7人秋物語のロケ地

1987年に放映された人気ドラマ『男女7人秋物語』では
岩崎宏美扮する沖中美樹が経営する釣り船屋の設定で
国道駅の架線下がロケ地として使われました
ドラマの釣船屋は「荒三丸」がモデルと言われています

国道駅とさんまさん

国道駅は男女7人以外にも様々なドラマや映画の
ロケ地として使われているようです

国道駅外観

鶴見線と京浜国道との交点にあることから国道駅と名づけられました
京浜国道は当時の国道1号線でしたが、現在は国道15号となっています
戦前に開業した駅ですが、外観は当時からほとんど変わっていません

第2次世界大戦で受けた銃弾の跡

第2次世界大戦のさなか、上空を旋回していた米軍機により受けた
機銃掃射の跡だといわれています
今でも改修されず戦争の爪痕を示す建物として
現在に受け継がれています

アーチ状の高架下

コンクリート博士『阿部美樹志』氏が設計した駅には
このようなアーチ状のものが数多く存在します

乗降客の機動性と広い空間を確保する為に
鉄筋コンクリートの設計に不可避な柱を極力省略し
なおかつ耐震性能の確保を両立するために用いられた
『スチールアーチリッブ構造(アーチ型鉄骨構造)』です

阿部美樹志が設計したアーチ状のコンクリート建造物は
その多くが80年~90年が経過しており
現在残っていないものが多い中、国道駅に関しては
当時の面影がそのまま残る貴重な建物の1つです

やきとり国道下

かつては何件もあった飲食店ですが
現在ではこの1件のみが営業しています

焼き鳥が人気の居酒屋さんです

店内はカウンターと小さなテーブル席のみ
10人も入ればいっぱいになるお店です
創業して40年近くこの場所で営業されています
今日はまだ時間が早く営業前の準備中でした
また今度の機会に立ち寄ってみたいと思います

昭和にタイムスリップしたような駅

でも昭和の時はもっといろんなお店があり
もっと活気があったのだろうと思います
今はべニアで窓がふさがれ、不気味さが漂っています
人のいない建物は本当に怖いです
せっかくの個性的な駅なので
この雰囲気を残しつつ、活気ある施設にリノベーションしてほしいです

☞・・2016年に訪問した夜の国道駅の記事はこちら・・☜

生麦魚河岸通り

国道駅の裏通りは生麦魚河岸通りにつながっています
魚屋さんが20件ほど並ぶ魚河岸通りです
国道駅と共にこの付近の観光の名所です


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