M for Michael Gruber♪- Mは、マイケル・グルーバーのM~♪

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モノローグも、コーラスラインの魅力♪

2009-08-18 01:46:27 | Michael 09 ACL Japan tour
Michael君(マイケル・グルーバー)主演で、絶賛上演中の「コーラスライン「ジャパンツアー、素晴らしいダンスと歌が堪能できる作品なんですが、でも、見所はそれだけじゃないんですよ~。(写真は、ツアーオリジナルカンパニーのステージフォトです。)

男女各4名、合計8名のコーラスを決めるためのオーディションに臨む17人のオーディショニーの姿を描いた不朽の名作である「コーラスライン」。単に歌やダンスがうまいだけじゃなく、1人1人の素顔を知って、つながりの深いコーラスを作りたいと、プロデューサーのザックが、各自に自分自身のことを話させます。

自分を語るのにソロナンバーがあって、ダンスや歌の見せ場を持っている役もあれば、ソロではないけれど自分達のナンバーがある役もありますが、話すだけのモノローグしかない役もあるんです。

例えば、ニューヨーク州バッファロー出身のボビー。ありふれた中流家庭で育った彼は、子供のころから変わり者で、自宅のガレージでフランケンシュタインのミュージカル版をやろうとして、モンスター役の友達の全身にペンキを塗り、皮膚呼吸が出来なくなったその子が病院に担ぎこまれる騒ぎになったり、他人の家に忍び込んで、こっそり模様替えをしてしまったりする始末。どんな風に自殺をしようかといろいろ考えたけど、こんな田舎町で自殺しても仕方ないと気づいてNYにやってきて、いずれは映画スターになることを夢見ています。

彼のモノローグと重なり合う形で、「And」というナンバーが演じられ、「自分の番になったら、いったい何を話せばいいんだろう?」と、他のオーディショニー達が歌う時には、彼のモノローグは、無言になりパントマイムで演じられます。
内容そのものも面白く、ボビー役のイアン・リベルトさん(ツアーカンパニーのオリジナルキャストの1人)が表情たっぷりに演じてくれるので、すごく楽しいシーンなんですが、内容が盛りだくさんなので、ステージ両サイドに出ているサブタイトル(字幕)が追いつけず、かなり割愛してしまっているため、文字だけで読んでいると面白さが半減してしまうのが、ちょっと残念です・・・。

そして、最後に名前を呼ばれるポール。何を質問されても、一問一答のような受け答えで、自分自身のことを多くは語ろうとしないので、他のオーディショニーが別室で歌詞を覚えている間にもう一度ザックに呼ばれ、自分のことを話すように言われます。初めは話すことを渋っていたポールでしたが、とうとう意を決して、自分の過去を語り始めます。
プエルトリコ人の彼がイタリア風の芸名を名乗るのは、別の自分になりたかったからで、自分がゲイであること、そのことに10代のうちから気づいていて、悩んだし、それが原因で学校を辞めたこと、ドラッグクイーンのような女装でショーに出ていたことがあり、ショーがツアーに出るので見送りに来てくれた両親に、その女装姿を見られ、自分だとわかってしまったこと等を、切々と語ります。ポールのモノローグは、他のキャストのモノローグとは比べ物にならない長さで、ポールの悲しみに観客も心打たれる感動的なシーンです。

その他のモノローグも、とても個性的な内容で、ミュージカルでありながら、こういった歌やダンスのないモノローグがあることが、単なるミュージカルに終わらない「コーラスライン」のオリジナリティを確立する重要な要素の一つになっていると思います。

「コーラスライン」の魅力のひとつであるモノローグの数々、どうぞ、じっくりとご堪能下さい。そして、ドンやコニーやジュディのモノローグのように、まったく切れ目がないまま、すぐに次のモノローグやナンバーが始まってしまう場合は仕方ないんですけど、そうでない場合は、ぜひ、その素晴らしい演技に惜しみない拍手 を送ってあげて下さいね~♪

大好評のため、チケットの残りがだいぶ少なくなっている日もあるようですので、ご覧になることを検討中の方は、どうぞ、お早めにチケットをゲットなさって下さい。Michael君をはじめ、Broadwayの多くの作品で活躍してきた実力派ぞろいのレベルの高いパフォーマンスを、お見逃しなく~~! オフィシャルサイトは、こちらからご覧になれます。


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