医者を探して南に向ったメリー号は、ふりしきる雪の中、海の上に静かに立つ男を見つけた。
ルフィとウソップ、ゾロの3人が、何のまぼろしを見ているか事態を呑み込めないでいると、突然その男の足元から巨大な鉄製の丸いスイカのよう物がメリー号の前に浮上してきた。
驚いていると、それは形を変えて、かばのエンブレムが付いた海賊船へ変化した。
「まははははは!!驚いたか!!大型潜水奇襲帆船『ブリキング号』に!!!」
この急いでいる時に海賊と接触とはややこしい・・・ここは戦わずにやり過ごしたい。だが、その船の船長は悪魔の実の能力者であった。
【バクバクの実】の能力者である「ブリキング海賊団の船長、”ブリキのワポル”」は『ドラム王国』へのログポーズを探していた。
ルフィ達が持ち合わせていない事を知ると、この船と宝をもらうと言って、メリー号の船体をバクバクと食べ出した。ついでに剣などの鉄もむしゃむしゃと食べてしまう。
メリー号を食べられて、黙っているルフィではなかった。ルフィはワポルに手を出そうとしたが、ワポルはルフィを頭から食べてしまった。
だが、ゴムはなかなか噛み切りにくい。
そうしているうちに、ワポルの口から外にはみ出たルフィの腕が長く伸び、ワポルはルフィに吹き飛ばされてしまった。
吹き飛んでいくワポルは、ビビの顔に見覚えがあり、ビビもまた、ワポルの顔に見覚えがあった。