まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【カラダ探し】など

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

カラダ探し 最終章 41話「美子の墓と赤い服②」

2017年08月30日 | カラダ探し 最終章(完)



結局、呪いを解くヒントになるような物はなく、3人は墓を元通りに埋めて帰路についた。
山を下りた後、小野山家に行くことも考えたが、遥に止められた。
小野山家では時間が経つのが異常に早く、今日、明日しかない限られた時間を費やすのはもったいないとして、3人は学校に戻って、「カラダ探し」の記憶のあるメンバーで集まって情報を共有して話し合った。

それでもやっぱり、美子の"呪い"と、"黒くて怖い人"をどうすればいいのかの答えは出ないまま一日が過ぎていった。
美雪の事を助け出したい翔太も「オレは美雪を信じて28日を待つよ」と言う。

11月27日、美雪が目覚めるまであと1日。
明日香はただ美雪を待つだけでは遅い気がして、自分だけで小野山家に行ってみようと決意した。
その決意に高広が着いてきてくれた。
2人で校門を出ようとすると、遥が待っていてくれた。とことんつきあうと言ってくれた言葉は嘘じゃなかった。

小野山家は、「カラダ探し」をしていない人が入ると、松木さんのように憑依されてしまう。
かといって「カラダ探し」中では、"黒い人"に跳ね返されてしまう。
けど、高広や矢代先生が地下倉庫の中に入れたように、今の「カラダ探し」を終えた3人なら地下まで入れる、と明日香は思っていた。

高広が、小野山家の門を蹴り破ろうとした時だった。
高広はその足をひっこめて「待て!来るな明日香!!」と叫んだ。
明日香と遥がその声に驚いて門を見ると、門から何か・・・どす黒い重くて冷たい空気が漏れ出している事に気付いて、たじろいた。




その感じ・・・「カラダ探し」で「赤い人」に狙われた時と同じ感じがする・・・。
ゾクッとして、体の震えが止まらない。
ただならぬ、今まで感じた事のないような"殺気"を感じて、3人はそこで立ち止まった。

高広でそえも、全身の震えがわかる程に全身を硬直させて震えていた。
明日香も怖くて怖くてどうしようもなかった・・・けど、調べるのは今日しかない、明日になれば美雪が目覚めてしまう・・・それでは遅い。

明日香は、恐怖を感じながらも、門へと近づいて行ったが、高広が先に進む事を許さなかった。
「ダメだ明日香、死ぬぞ!!!オレはお前を守る・・・だから行かせられねぇ・・・!!」と頑として反対した。




遥も、恐怖で全身を硬直させながら、「行って呪いを確実に解けるなら命がけで行ってやるわ!けど・・・目的も曖昧で行くのは、あまりにも無謀、自殺行為よ。下手すりゃ死ぬだけでなく・・・村田幸恵みたいに、他の人の記憶からも存在を消されるかもしれないわよ・・・!!」と反対した。



それでも、自分が怖いからといって辞める事はできないと主張する明日香を、高広は力ずくで引き返させた。
「行かなきゃいけねー時が来たら行く、けど、今じゃねぇ!!!戻るぞ!!!」

高広に連れ戻されながら振り返って見た小野山家の門は、いまだ殺気に満ち満ちていた。





小野山家から離れた路上に着くと、明日香は膝から崩れるように座り込んだ。
高広も遥も殺気にやられて、精神も体力もかなり消耗されていた。

遥は「明日香・・・あなたよくやったわよ」と慰めてくれた。
だけど、明日香は自分が情けなくて、二人に申し訳がなくて・・・恐怖と無力が入れ混じった感情が止まらなくて泣き崩れた




二人がいなければ死んでいたかもしれない。
私だけが"黒くて怖い人"と接触した事があったせいなのか、自分の感情以上に「行かなきゃ」と引き込まれていた・・・・。
美雪がせっかく私に教えてくれたのに、ごめん美雪。
結局、美子の呪いの解き方はわからず、残りの2日間が過ぎていった。


そして、私達は11月28日、終わりの一日を迎えた。
コメント

カラダ探し 最終章 40話「美子の墓と赤い服①」

2017年08月30日 | カラダ探し 最終章(完)
明日香は、命懸けを覚悟して遥に「行くよ」と答えた時、高広が「オレも行くぜ」と口を挟んだ。
どこに行くのかは知らないが、明日香を守ると決めたからには、どこにでも行くつもりだった。




行き先は「美子の墓」。
そこに行けば、呪いを解くヒントがあるかもしれない。
とはいえお墓の場所がわからないので、八代先生に聞きに行くとあっさりとわかった。
「カラダ探し」に5年の年月をかけただけの事はあり、いろんな事を調べていて感心した。

明日香は、お墓に行く前に寄りたい所があるとして、先日見つけた女児用の赤いワンピースを売っているお店へと、2人に付いてきてもらった。美子が欲しかっていた「赤い服」を供えてあげたい。




明日香は、「赤い服を・・・直接美子に渡したいの。もしかしたら何かヒントが埋まってるかもつて・・・」と2人に言った。
遥は墓を掘り起こす事に驚いたが、高広は何も言わずにスコップを用意してくれた。

美子の墓はちゃんとした墓地ではなく、小さな鳥居が僅かに目印になる険しい山中を登っていった先にある、何もない小さな空き地にポツンと置かれた石だった。
言われなければそれが小さな少女の墓だとわかるわけもなく、もう何年も誰にも参られてなさそうに放置されてあった。







高広は、持ってきたスコップで黙々と墓を掘り出した。
横で見ているしかない明日香は、高広に「ごめんね、何してんだって思うよね」と謝ったが、高広は「まぁな、分かってんよ。それが明日香だろ。あんな化け物共にまでそんな気持ちになれるのは分かんねーけどな」と言ってくれて、明日香は今更ながら高広が頼もしく、また自分の事を理解してくれている事に驚いた。
先の「カラダ探し」では高広を頼れなかったから、明日香にこの感覚は新鮮だった。

その時、高広のスコップの先に固い物が当たり、3人で必死に掘り返すと、そこには「カラダ探し」と同じような棺桶が埋まっていた。
不気味なのは、それが50年前に埋葬された物だとは、到底思えないほどに、キレイな状態である事だった。



スコップで釘を外し、3人で棺桶の蓋を開けた途端・・・そこにはまるで生きて眠っているだけの
ような美しい状態の美子がいて、醜悪な「赤い人」ではなく、美しくすら感じられた。
美子の遺体は腐敗する事なく、まるで昨日今日そこに置いたかのような状態である。
ただ、首に切断されて頭部と胴体が別れたであろう縫い傷が痛々しかった。
きっと両親が、亡くなった後に生き返って欲しいと願って、バラバラに切断された遺体を全て縫合させたのだろうと思われた。









ただ、その前に蓋を開けた途端、そこに詰められた空気と一緒に心の中に得も言えぬ凝縮されたような悲しみ、寂しさが流れ込んできて、明日香達は不可抗力的に涙が流れて仕方がなかった。

明日香は、その感情が、被害者であり、"呪い"にかかってしまった美子の本当の感情なのかな・・・と思った。その感情が行き場を失くして棺桶の中に閉じ込められていた気がして、
やっばり何とかして開放してあげたい気がした。

哀愁に浸ってしまった明日香に、遥が「これ渡すんでしょ?」と買ってきた「赤い服」を手渡した。遥は少しよそよそしかったが。

明日香は、赤い服を美子の遺体の上にかけた。
「美子、私達から「赤い服」受け取って。」


コメント

カラダ探し 最終章 39話「六日目⑦・終了後」

2017年08月30日 | カラダ探し 最終章(完)
美紀が怒ったのだ。
美紀は「カラダ探し」は終わったのに、取っ組み合いの殺し合いを繰り広げる幸恵と遥の方に美紀が近づいて行った。
気が立った武司が美紀に手を伸ばした時、美紀の全身からどす黒いオーラのような物が出て、武司と遥は吹き飛ばされた。




村田幸恵は素早く立ち上がると、「ハハッざまぁ!!せっかく見つけた私の「カラダ探し(場所)」あんた達なんかに取られてたまるかぁ!」と勝ち誇ったように棺桶の中に入ろうとする。
美紀の援護があっては、幸恵を制止する事は出来ない・・と思った時、美紀が幸恵に話しかけた。
「お姉ちゃん、もういらない」

そう言って、美紀が幸恵を指指すと、幸恵の頭部は風船が割れるかのように、パン!という乾いた破裂音とともに砕け散った。
美紀は「隠れるの飽きちゃったし、ここはお姉ちゃんのものじゃないから」と言った。







そうだ、「カラダ探し」の空間は、あくまでも美紀の呪いが作り上げたものであり、ここでは美紀に逆らう事は出来ないのだ。それは前回の抵抗が無駄だった事でわかっていた。
今更ながらに美紀に対する恐怖を感じていると、美紀が「で・・・、次は誰が遊んでくれるの?」
と聞いてきた。


明日香はハッとした。
そうだった、"呪い"や"黒くて怖い人"に手一杯で、こんな大事な事を皆と考えていなった・・・。
どうする?どうすればいい?前回は自分が入ったけど、今棺桶に入れば美雪との約束が果たせなくなる・・・、今は入るわけにはいかない・・・、でも誰が・・・。その答えは出ない。

武司は中島君を棺桶に入れようと思っていたらしいが、その中島君は犠牲になって死んでいる。
遥もさすがに言葉が出ないようで黙っていると、小川君が声をあげた。
「僕が棺桶に入るよ。そうすれ『カラダ探し』は終わるんだね。」


武司は、「小川・・・オレに頼め。高広のバカと中島も巻き込んじまえよ。明日香!三神!お前らも手伝えよ!」と言った。
明日香も遥も、それはもちろん承知だった。そのメンバーでするのが、恐らく一番早く小川君を助けだせるから。

小川君は「ありがとう、僕太っててカラダ重いけど・・・・」と遠慮がちにうなずいた。
武司は「『カラダ探し』までには少しは痩せろよ、待ってるからよ。また会おうぜ」と最後に言葉をかけた。
それは友人に対する言葉で、武司が小川君を大事に思っているのが伝わってきた。

明日香は思う。
優しさと勇気を最後まで見せてくれた小川君。
武司がきっかけだったかもしれないけど、きっとずっと小川君の中にあったんだ、と。
そうやって、今回の『カラダ探し』は、小川君が棺桶に入る事で終了した。

小川君が眠りについた後、私達も急な睡魔に襲われた。
その睡魔は、棺桶に入った時と同じ感覚で、これで"明日"が来るんだ・・・と妄想としながら思っていた。
その時、明日香の目に"黒くて怖い人"がこちらを見ているのが見えた。
どうして・・・・・と思ったけど、そこで意識が途絶えた。




翌朝目覚めると、日付は「11月26日」だったので少しがっくりしたけど、頼まれた日に戻るから、"明日"は必ず来るはず。今回かかったのが6日だから、小川君が目覚めるのは12月2日。
美雪が目覚めるのが11月28日・・・。

もしも・・・11月28日に"呪い"が解ければ『カラダ探し』は消える。つまりそれは小川君のカラダがなくなる・・・?その時小川君がどうなるのはやってみないと分からない事・・・。
今考えても、どうしようもない事・・・。

その日もいつも通り高広と留美子と3人で登校し、いつも通り『カラダ探し』の事を説明して、
いつも通り村田幸恵の名前を出した時、いつもと違って高広と留美子は「村田幸恵」というクラスメートはいないと言う。

明日香はその時、虚しさと恐ろしさがこみあげた。一方的な思い込みで悪意を膨らませ、『カラダ探し』を我が物顔で利用して美紀の怒りを買い、存在を消された・・・・。
『カラダ探し』が終われば、元通りになるわけでない事に気付かされた。
記憶を操作され、元からいない存在として消されてしまう事もあるのだ・・・。

教室に入ると、いつも通り何事もなかったかのような教室で、日菜子が何もなかったように、6日前の26日にしていた放課後の買い物の約束の確認をしてきた。
そうか、日菜子は死んで終わっているので、『カラダ探し』の記憶が一切ないのだ。

明日香が、遥は・・・と思った時、遥の方から声をかけてきた。
「明日香、何してんの、来なさいよ」

遥は以前のまま「三神さん苦手~」と言っていて、そこに二人の友情はなかった。
遥は日菜子の事を思って、声をかけるつもりはないのだと言う。
でもやっぱり、せっかく仲良くなったんだから声をかけた方がいいと思った明日香に、遥が厳しい口調で言った。
「あんたわかってんの?美雪が目覚めるのは2日後、美子の呪いを解くのに2日しかないのよ。もう一つ、ここまで来たら廃墟でも墓でもつきあってやるわ。
ただ、今私達は『カラダ探し』をしていない、つまり死んでも生き返る事ができない。
何かあれば、二度と明日は来ないって事を」




明日香は、遥に言われるまで死んだなら生き返らない、次はない事を忘れかけていた。
そんな当然の事を忘れかける自分に驚いた。
「カラダ探し」で毎日殺され、友達が死ぬのを繰り返し見て行く中で、”死”というものがマヒしていたのかもしれない・・・。

だけど、それでも“死”が怖くても行かなければならないと思った。
美雪や小川君がこうしている今も、命がけで頑張ってくれているのだから・・!!








コメント

カラダ探し 最終章 38話「六日目⑥・村田幸恵の真意」

2017年08月10日 | カラダ探し 最終章(完)

明日香が周りの状況を見渡すと、日菜子の足元に血のついた包丁が落ちていて、遥の手が血に染まっている。
「遥が殺したの・・?どうして・・・?」と質問したところで、遥の答えを待たずにホールに武司が入ってきた。

武司は、小川君を連れていた。小川君は死んでいなかったのだ。
『赤い人』に小川君が捕らわれている最中に武司に出くわしてしまった為、『赤い人』は小川君を放棄して武司に飛びかかり、武司と『赤い人』が闘っている最中に「カラダ探し」が終わった為にそこで『赤い人』が消えたのだと言う。

闘った時間が短かったのか武司は無傷だったが、小川君は片腕を引きちぎられて痛々しかったが、「カラダ探し」が終わった今は、痛みを感じないのだそうだ。
仲良さそうな男子二人の会話に、遥が口を挟んだ。




「私だって・・・日菜子を殺したくなかった・・。けどそれが約束だったから。」

二人は約束をしていた。というより、日菜子の願いだった。
日菜子から遥かに「『カラダ探し』が終わったら、私を殺して」と頼んでいたのだ。
「私はやっぱり三神さんを憎めない。仲よくされた時、嬉しかったし、その気持ちは今も一緒。
だけど多分、この先ずっと忘れられない。お兄ちゃんと三神さんの事・・・どんなに仲良くなってもずっと。
私弱いから、忘れられるなら忘れたい・・。普通の友達になりたい・・・。
だからお願い。私を殺して、それで明日が来たら全部忘れてる私に…声をかけてほしいの。
凄いワガママだって分かってるけど・・・・・。」





てっきり、日菜子を殺した自分を許せないのかと思っていた遥は、普通の友達になりたいとの日菜子の言葉にハッとした。「分かったわ、わがままなんかじゃない。だって香山さんは何も悪くないんだから。」

その言葉に日菜子は「ありがと遥。私の事も日菜子って呼んでよ、だって今の私達は今しかないでしょ、だから目いっぱい仲良くしよ!!」と言った。
それが、ある日二人の呼び方変わった時の、二人だけの約束だった。

遥は涙を抑えきれずに、自分が殺した日菜子の遺体にすがって泣いた。
友達だから、相手を思うから約束を果たして友達を殺す・・・。
辛い事の多かった遥にとって、これも辛い事だったのだと思う。




遥を慰めようと言葉を探す明日香に武司が「放っておけ、あいつらの問題だろうが、テメーが口出すもんじゃねーだろが」と止められた。


ふと気づくと、ホールに美紀と、動きを止めた美子が来ていた。
美紀は結局放送室には入れず、校舎内で隠れていたまま、終わりを知ってここに来たのだと言う。
明日香は、どうして幸恵が美紀よりも強い力を持っているのかがわからないでいた。




それは村田幸恵本人に聞くしかない。
放送室の村田幸恵がホールに入ってくると同時に、棺桶の中の村田幸恵と重なって、2つの体は1つとなる。
自身もその立場になった事のある明日香が、幸恵の表情に違和感を覚えてならなかった。




幸恵はツカツカと武司の前まで行くと、武司の話を無視して一方的に喋り出した。
「袴田武司、乱暴者で自分勝手で何でも思い通りになると思っているバカ。嫌い。
小川卓也、デブでキモくて誰からも好かれていない、いじめられっ子。私も嫌い、近寄んないで。
中島悠斗、頭が良くて運動も出来る、ムカつく奴、強い奴にへこへこ、弱い奴に強く当たる社会のゴミ、嫌い。
香山日菜子、好き嫌いがハッキリして、嫌いな相手とは話もしない。私も話された事がない、嫌い。」


その後の二人に対しては、明らかに感情が違っていた。
「三神遥ぁーーーーっ!!!私の伊勢君にベッタリつきまとって、まっーたく相手にされてないバカな女!!大ーーーーっ嫌い!!」




そして明日香の前にずかずかと近寄ると、顔を突き出して悪態をついた。
「森崎明日香ぁ!!本当可哀想ねぇ!!伊勢君に身体目的で遊ばれてるとも知らず、恋人気取り!!伊勢君が愛してるのは私なのぉ!!それに気づかないアンタは世界で一番嫌い!!!!」




言葉が出なかった。
そんな妄想でここまで悪意を膨らませ、私達に理不尽に『カラダ探し』を仕向けてきた・・・。
こんな事で・・・・!!

幸恵の暴挙は留まらなかった。
「まだまだ足りないわぁ!!あんた達が殺されるのをもっと見たい!!もう一度味わうがいいわ!!何度も死ぬ苦しみをねぇ!!!また頼んであげるーーーっ!!ヒヒャハハハハハ!!」
人を馬鹿にしたように笑いしながら、自ら進んで棺桶に入ろうとするのだ。

棺桶は誰が入ってもいいルール。
まさかそれを、美紀と美子の呪いを、憎しみを晴らす為に「カラダ探し」の首謀者になりたいが為に使うだなんて・・・!!!


咄嗟に行動できなかった明日香達に対して、行動を起こしたのは遥だった。
遥は日菜子を殺した包丁を手に幸恵に体当たりすると、「入らせない!あんたは私がここで殺す!!アンタが頼まなければ、日菜子はっ・・!!」
遥は、哀しみの反動で怒りが止まらなかった。

武司はそんな遥に「まて三神!オレが殺す!!」と声をかけていた。
『カラダ探し』が終わっても、止まらない憎しみと悪意と殺意。




その時、明日香はゾクッとする悪寒を覚えて振り向くと、美紀に異変が起こっていた。


コメント

カラダ探し 最終章 37話「六日目⑤・カラダ探しが終わる」

2017年08月10日 | カラダ探し 最終章(完)

明日香のいる準備室のドアの前で立ち止まった『赤い人』は、ドアを開けて入ってきた。
美紀が言っていた”黒い人”の臭いが、『赤い人』をおびき寄せたのかもしれない。




逃げ場もなく、明日香は『赤い人』に抱きつかれたが、記憶の為に、ここで諦めるわけにはいかなかった。
近くにあったペンチを手に取った明日香は、美子の血まみれの小さな手を力いっぱいに突いたが、何も感じないのかビクともせずに歌を歌い続けている。




万事休す・・・。明日香は目を閉じて美雪に謝った。
(美雪・・・頼まれていたのに・・・ごめん・・・)
歌の最後に差し掛かった時、不意に背中が軽くなり、『赤い人』がフッと消えた。




中島君が、ギリギリまで遠くに移動してから、明日香を助ける為に自分の意思で振り返ってくれたのだ。
「オレはゴミじゃない」というのが、中島君の最後の言葉だった。





明日香は、準備室から飛び出した。
中島君ありがとう、必ず終わらせるから!!それが中島君の協力に応える事だと確信した。
その時、遥の「見つけたぁっ!!!!」という叫び号にも似た声が校舎内に響き渡った。
遥か「左胸」を棺桶へ、誰かが先に見つけておいた「右胸」を棺桶に収めるだけ!!!


明日香は、工業棟1階を探している日菜子と小川君を呼び戻して、3人で「右胸」を納めに向かった。
駆け寄った日菜子が「明日香・・・これで『カラダ探し』は終わるんだよね・・・?」と不安気に聞かれた時、明日香は「うん!終わるよ!!皆で納めよう!」と励ました。
その時の日菜子の表情に、それ以外の感情がある事など、この時の明日香に気づくわけもなかった。




だけど・・・!!3人の行く手に『赤い人』が立ち塞がった。3人共もう振り返る事も出来ない。
小川君が「大丈夫!!僕が時間を稼ぐから、二人はホールへ!!!」と二人の前に出て、廊下の真ん中で『赤い人』をにらみながら仁王立ちになった。
「来い!!」と言って小川君は、わざと自分の体に『赤い人』を抱き着かせた。

誰かが犠牲にならないと終われない・・・。
明日香と日菜子は「わかった!」と答えると、その気持ちを無駄にしないよう必死で走った。
そして、前回の『カラダ探し』でしたように、明日香が2階からカラダをホールへ落とし、日菜子がホールでそれを受け取る方法を提案して、日菜子と別れた。

明日香が、右胸を持ってホールを覗き込むが、先に行ったはずの日菜子がいなかった。
かわりに先にホールへ到着していた遥が、「私が納めるから投げて!」と受け取ってくれた。
背後で、『赤い人』が発狂した声と、小川君の断末魔が聞こえたが、これで『カラダ探し』は終わった。終わったのだ。




放心状態の明日香に、校内放送が聞こえる。
「カラダが集まり・・ました。皆さんありがとうございました・・・」

明日香はホッとして遥や日菜子の待つホールへと向かったが、遥は沈み込んだ様子で突っ立っていて、その手は血で真っ赤に染まっている。




校内放送が告げる。
「今から終了処理を行います。香山日菜子死亡、消去」
そのセリフに驚いて振り返ると、日菜子がホールの椅子に座った状態で死んでいた。
 




何が起きたのかわからなかった。けど、この後すぐ知る事になる。
遥と日菜子の二人だけの約束、そして『カラダ探し』に私達を選んだ村田幸恵の悪意の真意を。
コメント