まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【カラダ探し】など

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銀魂 20巻-169話「好かれないものほど愛おしい」

2016年07月20日 | 銀魂
ジャンプをこよなく愛する銀時は、憂いていた。
連載中の「ギンタマン」のレベルの低さに、いい加減やめさせて「ワンパーク」や「ベルト」を超える逸材を育てるべく、イキのいい新人に変えるべきだ・・・と。



その独り言を聞いていた隣の小柄な男「小西」が、我慢ならずに銀時に声をかけた。
その男こそ、ジャンプ編集部で「ギンタマン」の担当をしている男だったのだ。



自分でも、こんな事をする為に集英社に入社したわけではなかった。メンズノンノの編集部に入りたかった、なのにこんなカッコ悪い漫画の担当に配属されてしまい・・・。

愚痴る小西にその銀髪の男は「なかならつくればいい、ジャンプ歴20年の俺が友情、努力、勝利のなんたるかを教えてやらァ」と言うので、その男を漫画家「空知」に引き合わせた。



男は、レクチャーを始めた。
主役のギンタさんの見た目が地味なのがいけない、主役はシルエットで見わけがつかないといけないと。


そこで男が提案した理想のギンタさんがこれだ。


ギンタさんのライバルだってそうだ、特徴的なシルエットが必要だ。

あとはつっこみ。現在のギンタマンのつっこみは長く、口説く、説明いすぎである点を改善すべく、男は江戸一番のつっこみ使いを紹介してきた。
そのツッコミ使いは銀髪の男のボケに「どんだけェー!」の一言でつっこんでいた。

その後、その男の言う通り「どんだけー」を取り入れた結果、その年の流行語大賞となり、小西はヒットメーカーとして有名になっていた。







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銀魂 20巻-168話「何事もノリとタイミング」 (伊東との戦い-11)

2016年07月20日 | 銀魂
真選組の皆が見守る中、土方副長と伊東参謀の因縁の対決は、土方が伊東を斬ることであっけなく幕をひいた。






だが、土方が伊東を斬った瞬間、伊東はそこに強く光る糸・・・絆があることを感じた。
見回すと、その場にいる全ての真選組の隊士から伊東へと繋がる無数の絆があった。



伊東がずっとずっと探し、求めていた「絆」を今は強く感じる事ができる。
裏切者ではなく、仲間として見送ってくれる同士がいる。
伊東は、ポロポロと涙を流すと「あり・・・がとう」と感謝の言葉と笑顔を見せて、倒れた。


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後日、高杉の屋形船には怪我を負った河上万斎が、計画の報告に来ていた。
元々この計画は、真選組の目を幕府中央から逸らし、その隙に宇宙海賊「春雨」が密航して、中央との”密約”を成立させることが主目的であったのだ。

だが、その計画の裏目的である伊東もろと真選組を壊滅される事が失敗に終わった事で、河上を責めたが、河上万斎は「何事も重要なのはノリとリズムでござる。これを欠けば何事もうまくいかぬ。ノレぬとあらば、即座に引くのが拙者のやり方」と否定した。


高杉は目を閉じて「万斉・・・俺の歌にはノれねーのか」と問うと、万斉は聞き返した。
「・・・白夜叉が、俺の護るものは今も昔も何一つ変わらん・・と。晋助、何かわかるか?」
高杉は、閉じていた目を開いたが、何も答えなかった。
万斉は「最後まで聞きたくなってしまったでござるよ。奴らの歌に聞き惚れた、拙者の負けでござる」と言って屋形船を出て行った。


独りになった高杉は、「フン」と三味線をかき鳴らした。



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多くの犠牲を出した真選組では、殉死した山崎の葬式が執り行われていた。
実は山崎は、河上万斉にトドメを刺されてはいなかったのだ。
「気が変わった、ぬしの歌、も少し聞きたくなった。生き延びてその続き聞かせてくれる日を楽しみにしているでござる」と。



葬式で隊士達の間では、山崎ではなく、土方副長の事が話題になっていた。
あれ以来、謹慎処分を申し出て姿を見せなくなっていて、もう元の真選組には戻れないのかもしれない・・・という空気が漂っていたが、近藤も沖田もその事については何も触れなかったのが、さらに不安を増しさせていた。


その頃、土方はあらぬる神社仏閣を訪ね歩いたが、とうとう妖刀はその身から離れることはなかった。銀時は「ケッコーな事じゃないの、まさしく剣身一体ってわけだ、てめーにおあつらえの剣じゃねーか」と言葉をかけた。



土方は立ち上がると「世話になったな、俺の身体はとうの昔に霊やら祟りは定員オーバーさ、今まで踏み越えてきた敵や仲間達の怨念でにな。今更誰が死のうが振り返るつもりもねェ、全部背負って前に進むだけだ。地獄で奴らに笑われねぇようにな」と言って、立ち去った。

「どこに行くんですか?」という新八の問いに「決まってんだろ」とだけ言い残して。
ギャラの貰い忘れを心配する神楽に銀時は、「大丈夫さ、もう心配はいらねーよ」とつぶやくように言った。

土方は、鬼の副長として真選組に戻った。その腰には妖刀を指して。


戻ってきた土方を見て近藤は思った。
(トシ、おめーは俺真選組の魂なんて言ったがよ、こいつらにとっちゃ、おめーもかけがえのない魂なんだよ。よく帰ってきてくれたな)




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銀魂 20巻-167話「人の話をちゃんと聞け」 (伊東との戦い-10)

2016年07月20日 | 銀魂

銀時は、河上万斎ごとヘリコプターに飛び込んだ。
万斎は、銀時の肩を刀で突きさして斬りながら、問うた。
「白夜叉ァァ!!貴様は何が為に戦う!何が為に命を懸ける!最早、侍の世界の崩壊は免れぬ!!
晋助が手をくださずとも、この国はいずれ腐り堕ちる!ぬしが一人あがいた所で止まりはせんっ!この国に護る価値など最早ない!!!この国は腹を切らねばならぬ!!
・・・坂田銀時、貴様は亡霊でござる。かつて侍の国を護ろうと晋助らは共に闘った思い・・・・それを捨てられず、捉われた生きた亡霊だ」




言い終ると、万斎は銀時の肩に突き刺した刀を大きく振りぬき、銀時をヘリから突き落とした。落ち行く銀時に、鎮魂歌(レクイエム)を奏でてやろうとした万斎は、ギクリとした。

いつの間にか、万斎の弦が万斎ごとヘリに巻き付けられていたのだ。
その弦の先は、銀時の木刀に繋がっていた。
「オイ・・兄ちゃん、耳の穴かっぽじってよぉく聞け、俺ァ安い国なんぞの為に戦った事は一度たりともねェ、国が滅ぼうが、侍が滅ぼうが、どうでもいいんだよ!俺ァ昔っから!
今も昔も、俺の護るもんは何一つ変わっちゃいねえェェェ!!!!」











ヘリが銀時の怪力で叩き落とされたのを、列車の中から真選組の連中は唖然と見ていた。すると、瀕死の伊東が声をかけた。 「何をしている、ボヤボヤするな。副長、指揮を・・・」


その声にハッと我に返った土方は総員に指示を出した。
「敵の大将は討ち取った!!一気にたたみかけろォ!!」
その号令と共に、真選組vs鬼兵隊の大乱闘となったが、互いに兵力を削いで決着はつかずに戦いは終わった。



戦場に残ったのは、血まみれの伊東だった。
「人と繋がりたいと願いながら、拒絶されたくなくて、傷つきたくなくて、ちっぽけな自尊心を守る為に本当に欲しかったものさえ、見失ってしまうとは、ようやく見つけた大切な絆さえ自ら壊してしまうとは・・・。
何故、いつだって気付いた時は遅いんだ、
何故、共に闘いたいのに立ち上がれない
何故、剣を握りたいのに腕がない
何故、ようやく気付いたのに、僕は死んでいく・・・」



だが組織の裏切り者であり、犯罪者であり、人殺しである以上、警察組織である真選組としては、処罰しなくてはならない。連行されていく伊東を擁護しようとする新八を近藤が止めた。
だが、その近藤の目からは、涙があふれて流れていた。




言葉にならない近藤に変わって銀さんが、新八と神楽に言った。
「・・そうさ、ほっといたって奴は死ぬ。だからこそ、斬らなきゃならねェ。あいつらは伊東を裏切者のまま死なせたくねーんだよ、最後は・・・武士として・・・仲間として・・・やつを死なせてやりてーんだよ」









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銀魂 19巻-166話「大切なものは見えにくい」 (伊東との戦い-9)

2016年07月19日 | 銀魂

伊東は思う。
僕が本当に欲しかったのは、地位や名誉、武功でも才能でもなければ、才能を認めてくれる理解者でもなかった。僕はただ・・・誰かに隣にいて欲しかった。ただ・・・誰かに見てほしかった。
ただ・・・一人が嫌だった。ただ・・・絆が欲しかった。


正面から僕を受け止めてくれる仲間、正面から僕にぶつかってくる仲間・・・



ずっと求めていてものは、実はそこにあったのだ。
今、堕ちそうになる自分の手を、己の命を懸けて手を握っていてくれるヤツ(近藤)がいる。

自分に向けられたヘリの銃弾を、そのヘリに飛び移ってヘリごと斬ったヤツ(土方)がいる。


動力を失ったヘリと共に落下しそうになる土方に、手を伸ばしたてその手を握ったのは伊東だった。その伊東の体を近藤がしっかり掴んでいた。


伊東は手の先の土方に対して言おうとすると、土方も伊東に言った。
「僕は、君が嫌いだ、いずれ殺してやる、だからこんな所で死ぬな」
「俺はお前が嫌いだ、いずれ殺してやる、だからこんな所で死ぬな



その頃、銀時は河上万斎を振り払って、一刻も早く神楽達や真選組を助けに行きたかったが、河上がそれを許さなかった。
河上は、銀時に三味線の弦を巻き付け、少しでも動こうものなら、鉄の強度の弦でその体を切り刻
むつもりだった。



河上は「今更助けに行った所でもう遅い。たとえ生き残っていようとも、ヘリ部隊に浪士部隊、策は幾重にも張り巡らせてあり、真選組は消える」と忠告した。

だが銀時に、そんなことは関係なかった。
「誰があんな連中助けに行きてーかよ。止まらねぇんだよ、身体が勝手に引き寄せられる。手足の1本や2本どうぞくれてやらぁ、んだが肉は斬れても、この糸・・・腐れ縁!!切れるもんなら切ってみやがれェェ!!!」



そう言って、手足が切断される前に、その糸を振り払って銀時は前に進んだが、間に合わなかった。



近藤や土方、沖田、新八に向けて、ヘリからの銃弾が無数に撃ち込まれたのだ。だがその弾は伊東の身体に食い込んで止まり、伊東の後ろにいる真選組は無事だった。






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銀魂 165話「策士 策に溺れる」 (伊東との戦い-8)

2016年07月19日 | 銀魂
神楽と新八、そして真選組の近藤、土方、沖田と伊東を乗せた列車は爆破され、鉄橋から今にも落ちんとぶら下がっていた。

その中で宙づりになって生きていた伊東は、思い出していた。
こうなったいきさつを、高杉晋助といういう男と接触した時の事を・・・。

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伊東と高杉は、その密会を誰にも見られぬよう屋形船の中で会っていた。伊東は主張した。
「天才は孤独なもので、僕には理解者がいない。僕はこんな所でくすぶっている男ではないので、自ら己の器を天下に示すしかあるまい。
手始めに真選組をわが物とし、それを地盤に天下へ躍進し、この伊東鴨太郎が生きた証を天下に・・・人々の心に刻みこんでみせる。」




その陳腐な主張を聞き終えた高杉は、「その為なら恩を受けた近藤を消してもかまわねーと?」と聞くと「恩?あんな無能な男の下に僕が仕えてやったのを感謝されど、恩を受けたとは思わない」と平然と答えた。


高杉は「クク・・お前は自分以外の人間は皆バカだと思ってるだろう、だがバカに理解されぬのを不満に思い、理解されたい、自分を見てもらいたいと思ってる。
己の器を知らしめたい?お前はただ、一人だっただけだろう。お前が求ているのは理解者なんかじゃねぇ、お前が欲しいものは・・・・」



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そこで伊東は気が付いた。だが腕はもがれて血がしたたり、今にも死にそうになっている事にも同時に気がついて、叫んだ。




その叫び声を聞いた河上万斎は「自尊心の強い自己顕示欲の塊、それを刺激し利用する事は容易でござる。思わく通り、真選組同士争って、戦力を削ってくれたわ。あの男らしい死に方でござろう、裏切者は裏切りによって消える」

死に損なっていた伊東に、高杉の部下のヘリから銃弾が撃ち込まれたことで、伊東はやっと、自分が高杉に利用され、消されようとしている事に気がついた。
だが、伊東は死ぬわけにいかなかった。銃弾を避ける為、宙づりの列車から飛び降りた。
(やめてくれ、僕はこんな所で死ぬ男じゃない、もっと出来る男なんだ・・・もっと・・)


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伊東が命の危険に際して思い出される走馬燈は、幼き日々だった。
両親は、病弱の兄鷹久につきっきりで、次男の鴨太郎の事を見てはくれなかった。
幼き鴨太郎は、親に見てもらうため、振り向いてもらう為、勉強も剣術も何もかも必死になって良い成績を収めたが、努力努力しても、なお、親は自分の存在を見る事さえしてくれなかった。

ある日、鴨太郎は聞いてしまう。親の会話を。
「私のおなかにいる時に、鴨太郎が鷹久の全てを奪いとったのね、あんな子、産まれてこなければ良かったのに・・・、鷹久が可哀想」



こんな頑張っているのに、僕は何も悪くないのに、僕を見て、僕を褒めて、僕を一人にしないで、隣にいて、僕の隣でこの手を握ってくれさえすれば・・・



落下していく伊東の手をしっかと握ったのは、近藤だった。
その近藤の足を、沖田と土方と万事屋達が握って、皆が命がけで伊東1人を助けようとしているのだった。
近藤は伊東の手を掴んだまま謝った。
「謀反を起されるのは大将の罪だ。すまねぇ、俺はアンタの上に立つには足らねェ大将だった。先生、俺ァ・・・兵隊なんかじゃねェ、ただ肩突き合わせて、酒酌み交わす友達としてアンタに居て欲しかったんだ。まだまだアンタに色んなこと、教えてほしかったんだ、先生・・・・。」



その謝罪は、伊東の奥底にいる子供の頃に抑圧され、ねじ曲がってしまった少年鴨太郎に届いた。
孤独を受け入れられず、孤独を人のせいにし、心に壁を立て、満たされない自己顕示欲だけが膨らんでいったあの頃・・・

いつしか忘れていた、本当にほしいものは、もうとっくの昔にそこにあった。


だが、そんな伊東や近藤ら真選組に容赦なく、鬼兵隊のヘリからの銃撃が降り注がれた。
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銀魂 19巻-164話「線路で遊んじゃいけません」 (伊藤との戦い-7)

2016年07月19日 | 銀魂

鬼の副長が復活した。
「大将の首を殺りたくば、この俺を倒してからにしろ、何人たりともここは通さねぇ。何人たりとも俺達の魂は汚させねェ、俺は近藤勲を衛る最後の砦、真選組を衛る最後の剣・・・真選組副長土方十四郎だァァァ!!」
土方は、自力で妖刀の呪いをねじ伏せたのだった。

銀さんは「ワリーなゴリラ、あっちの依頼が先だ。てめーの依頼は受けらけねぇ」と言いつつ、走り続ける列車から近藤を救出しようとした。




しかし、切り離された先頭車両と後続車両が、銀時や近藤を乗せたパトカーを間に挟んで、今にも衝突しそうだ。
このままでは、パトカーもろとも近藤や万事屋達が潰される!
土方は、暴走する列車の間に自分の体を割り込ませ、なんとか踏ん張って食い止めたが、重量のある車両を食い止めるには脆い。




それでも踏ん張る土方に声をかけたのは、沖田だった。
沖田は、列車に乗っていた伊東派の連中を全て斬り捨て、列車内を安全な場所に変えていた。
「近藤さん、さっさとこっちに移ってくだせェ」
そして土方には「伊東の始末も頼みまさァ、土方さん。少しでも後れをとったら俺がアンタを殺しますぜ。
今度弱み見せたらァ、次こそ副長の座ァ、俺が頂きますよ」
と宣告した。



土方の頑張りでのおかげで、パトカーに乗っていた万事屋の3人と近藤が列車に乗り込んでいると、「鬼兵隊」の河上万斉が突っ込んできて、銀時を地面に叩き落とした。

伊東は、近藤達の乗り込んだ後続車両に接近した先頭車両に乗って、列車に挟まれてぐしゃぐしゃに潰れていくパトカーを見ていた。
「土方君、君は僕の唯一の理解者だった。惜しむらくは僕の器を知り畏れ、敵に回ってしまったことか。」とつぶやいて、伊東は刀に手をかけた。

潰れたパトカーを斬り払って現れたのは、土方十四郎だった。
伊東が叫ぶ。 「最後の決着の時だァァァァ!!」




一方、バイクに乗った河上万斉は、地面に叩きつけられた銀時にトドメを刺しに襲い掛かったが、銀時は返り討ちにした。


河上万斉は「面白い音を出すな、おぬし」と銀時に興味を持った。 「でたらめで無作法、気ままでとらえどころのない音は、ジャズに通ずるか、いやそれにしては品がない。たとえるなら、酔っ払いの鼻歌でござる」



銀時はそれを無視して、「伊東は高杉の息のかかった者のようだが、スパイにでするつもりか?」と問うと、河上万斉は逆に「坂田銀時・・・いや白夜叉、なぜお主が真選組にいるでござるか?」と聞き返した。
そして「背信行為を平然とやる男を仲間とするほど、我らは寛容ではないし、信義に背く者に人は集まらんことも知っている。哀れ、己の器量知る頃にはもう遅い、全て砕け散った後だ」

その言葉が終わらないうちに、銀時の背後で大爆音が響いた。振り返ると、神楽、新八と真選組の奴らを乗せた列車が炎上していた。





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銀魂 19巻-163話「制服は二割増し」 (伊東との戦い-6)

2016年07月19日 | 銀魂



列車内では、沖田が一人で伊東鴨太郎と、伊東派についた真選組隊員を前に刀を抜いていた。
「真選組局中法度21条、敵と内通せし者これを罰する。・・・てめーら全員、俺が粛清する」

だが伊東派に寝返った隊員に、もはや土方の作った『局中法度』は通用しなかった。沖田は「真選組一番隊隊長として、最後の教えを授けてやらァ。圧倒的に差のある敵を相手にした時は同時に一斉に斬りかかれ、・・・・そして、死んじまいなァ」と言うやあれだけの数の隊員を一気に斬った。





戦地には、「鬼兵隊」と「万事屋とオタク土方」と「土方派真選組」らが続々と集まり、混乱の一途であった。

銀時はまっすぐに近藤の乗る車両に向かって、近藤を救出した。
近藤は「俺にあんな仕打ちをうけたお前が、俺の為に来てくれるなんてー」と号泣して喜んだが、トシの様子がいまだおかしい事に気づき、トシは自分でここまで来たのではなく、万事屋に連れてこられたことを悟った。

銀時は「コイツの遺言で、真選組護ってくれってよ。面倒だから自分てやれと連れて来た。」と近藤に告げたが、近藤はそのまま銀時に言葉を返した。
「俺もお前達に依頼がある。これも遺言と思ってくれていい。トシ連れてこのまま逃げてくれ。戦いを拒むトシを巻き込みたくねェ、、、仲間同士で殺りあうのはたくさんだ」



近藤の言葉を黙って大人しく聞いてた土方は、無線マイクを持って「我らが局長近藤勲は救出した。勝機は我らにあり。今こそ月に変わってお仕置きするのだ。俺は・・・真選組土方十四郎ナリ!!!」

マイクを切った土方は近藤を向いた。
「近藤氏、僕らは君に命を預ける、その代わりに君に課せられた義務がある。それは死なねー事だ。何が何でも生き残る。どんなに恥辱にまみれようが、どれだけ隊士が死んでいこうが、君は生きなきゃならねェ。君がいる限り、真選組は終わらないからだ。俺達はアンタに惚れて真選組に入ったからだ。

近藤さん、あんたは真選組の魂だ。俺達はそれを護る剣なんだよ」
その時の土方は、人格を取り戻していた。



戻ってきた土方は、銀時に「ありがとよォォォォ!!」と礼を言うと、今まで決して抜く事の出来なかった妖刀を抜いた。
「俺は真選組副長、土方十四郎だァァァァ!!!」



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銀魂 19巻-162話「長所と短所は紙一重」 (伊東との戦い-5)

2016年07月19日 | 銀魂
伊東派としてついて来た沖田は、「その人から手を離せって言ってんだァァァ」とキレた。


伊東に盾突く沖田に、「君はやはり土方派なのか」と聞くと、沖田は堂々と言い切った。
「俺の眼中にあるのは副長の座だけだ。邪魔な奴は誰だろうと叩き潰す。土方は消えた、次はテメーの番だよ、伊東先生。俺ァテメーの下にも、土方の下にもつくのは御免だ。
俺の大将はただ一人・・・。そこをどけ、そこの隣はオレの席だァ」
と刀を抜いた。




刀を抜いた沖田だったが、列車にしかけておいた爆弾を爆発させ、その隙に近藤を避難させようとした。だが、伊東は炎を上げる列車を止めはしなかった。電車が走り続ける限り、近藤と沖田は袋の鼠なのだ。

近藤は、この時点でやっと伊東の計画に気づき、土方の必死の訴えに耳を貸さなかった事を後悔して落ち込んだ。
落ち込む近藤を、沖田は前の車両に押し込み、外から連結を外して近藤を隔離避難させた。
「近藤さん、大将の首取られたら戦は負けだ。ここは引き下がっておくんなせェ。
近藤さん、いつも言ってるでしょ、アンタの悪い所は人が良すぎる事だって。誰でも信じて疑おうとしねェ。だがそんなアンタだからこそ、俺達ァ集まったんだ。そんなアンタだからこそ、一緒に戦ってきたんだ。そんなアンタだからこそ、命張って衛る甲斐があるのさァ」


近藤が総悟を呼ぶ声は、電車の走る音にかき消されて、遠ざかって行った。
沖田はたった一人で、大勢の伊東派と対峙した。しかも列車を追いかけて来るは「鬼兵隊」の連中である。





一方、伊東派と名乗る者が近藤と土方暗殺と真選組乗っ取りを企てている事を知った新八は、土方に「しっかりしてください!」と詰め寄ったが、土方の人格が帰ってくることはなかった。



銀時は、わずかに戻った人格で「真選組を護ってくれ」と頼まれた事を考え・・・・パトカーの無線を全真選組に聞こえるよう繋いで、マイクに向かって叫んだ。
「全ての税金泥棒に告ぐ。今すぐ近藤の乗った列車を追え。もたもたしてたら大将の首とられちゃうよー。こいつは命令だ。俺は真選組副長、土方十四郎だ、コノヤロー!!」



そう言い終ると、銀時はオタク土方の胸ぐらを掴んで怒鳴った。
「てめーが人にもの頼むタマか、てめーが真選組他人に押し付けてくたばるタマか。くたばるなら、大事なもんの傍らで剣振り回してくたばりやがれ!!それが土方十四郎だろーが!!」


それが効いたのか、土方は銀時を殴り返した。これでこそ、土方である。




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銀魂 19巻-161話「オタクは三つ欲しい」 (伊東との戦い-4)

2016年07月19日 | 銀魂

万事屋の3人は、真選組に異変が起こっている事を感じとっていた。そして、あのプライドの高い土方が銀時に頼み事をする事は、よほどの事態であるとも考えられたが、万事屋が立ち入る問題でないのかもしれない。



そんな事を考えながら歩く一行に、新選組の部下達が大慌てで報告に駆けこんでくると、「大変ですっ!副長!!山崎さんが何者かに殺害されました!さっ早く副長も山崎の所へ!!!」と言って土方を斬りにかかった。



銀時ら万事屋の3人は、すっかりヘタレなオタクと化して使えない土方を連れて逃げた。



逃げる最中に暗殺者が乗ってきたパトカーを奪うと、無線で敵の幹部らしき者が部下に指示を出していた。
「土方はどんな手を使ってでも殺せ。近藤を消したとしても、土方がいたのでは意味がない。近藤暗殺の前に不安要素は全て除く。近藤、土方が消えれば、真選組は残らず全て伊東派に恭順するはず。伊東派以外に気づかれるな。あくまで攘夷浪士の犯行に見せかけろ。
近藤は仕込み通り、遠征の列車の中。付き従う隊士は全て伊東派の仲間、奴はたった一人だ」


近藤は、その無線道り、遠征列車に四面楚歌状態で刀を突きつけられていた。


伊東は、近藤に言った。
「君は清廉で立派な侍だ。無垢というか白い布のようなもので、何者も受け入れ、何色にも染まる。真選組はきっとその白い布に、それぞれの色で思いを描いた御旗なのだろう」と。


だが近藤は「いや、奴らは色なんて呼べる代物じゃねぇ、垢だよ、洗っても洗ってもとれねぇしみついちまった汚れだ。だが汚れも年季が入って、いつの間にか立派な御旗になっていやがった。奴らは何色にも塗りつぶせないし、何ものにも染まらん」と愛する真選組を表した。


その時、伊東派に染まっていたはずの沖田が動き出した。



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銀魂 19巻-160話「オタクは話し好き」 (伊東との戦い-3)

2016年07月19日 | 銀魂
土方のオタク化は留まることを知らず、とうとうテレビの討論番組「2次元(アニメ)オタク vs 三次元(アイドル)オタクの討論会に出て、ヒートアップの余り、乱闘騒ぎを起こしてしまう程であった。





度重なる失態に、伊東は切腹を迫ったが、近藤の努力で無期限謹慎という更迭処分となった。

土方副長の復活が絶望的となり、近藤局長の信頼厚く、沖田隊長が伊東派についた今、真選組で伊東に逆らえる者などいなくなっていた。


伊東は「沖田君、意外だったよ、君が僕の側についてくれるとは。望みは何かね?」と尋ねると、沖田は「勿論、副長の座でさァ」と答えた。伊東は、沖田の望みを叶える事を約束した。



謹慎処分となった土方は、万事屋に居た。
すっかりオタク人格でいる時間が長くなり、元の土方の人格が顔を出すことがなくなっていて、平然と「真選組はクビになったでござる。働いたら負けだと思ってるんだ」なんて事を喋っていた。

銀ちゃん達は、土方が持つ妖刀を、鍛冶屋の鉄子に見せて判断を仰ぐと、鉄子はこれは「村麻紗」という妖刀に間違いないと言った。「村麻紗」は、室町時代に母親に「村麻紗」で切り殺された引きこもりの息子の怨念が宿っており、その刀を持った者は引きこもりの息子の怨念に取り憑かれて、ヘタレなオタクの人格になる、という世にも恐ろしい呪いがかかっていたのである。





土方が最後の1本のタバコを吸ったとき、ようやく「本来の土方」が顔を覗かせ、苦しそうに言った。
「いいか・・・時間がねェ、一度しか言わねェ・・・てめーらは最初で最後の頼みがある。頼む・・・真選組を・・・俺の・・・俺達の真選組を・・・護って・・くれ」

その頃、伊東が近藤を暗殺して真選組を乗っ取る計画を立てている事を知った山崎が、「鬼兵隊」の「人斬り河上万斉」に斬られた。



伊東は、攘夷浪士、しかも「鬼兵隊」と内通していたのだ。伊東にとって「真選組」とは自分の器を誇示する為の道具でしかないのだ。


瀕死の山崎は「士道も節操も持ち合わせない空っぽの器になど、誰もついていかんよ。俺は土方達についていかせてうらうわ、最後まで」と抵抗したが、河上万斉は山崎にトドメの刀を振り下ろした。

真選組の崩壊が始まる。
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