まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【カラダ探し】など

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進撃の巨人 12巻 第50話「叫び」

2013年12月15日 | 進撃の巨人
母を喰った巨人を見たエレンは、母が喰われた時を思い出して硬直した。



巨人の手が二人に伸びたとき、その前に立ちはだかったのは、ハンネスさんだった。
ハンネスの中でも、あの日の事は忘れたことがなかったに違いない。
恐怖に負け、子供達の前で、母親を見殺しにして逃げたあの日の事を。
「見てろよ!お前らの母ちゃんの仇を!俺が!!ぶっ殺すところを!!
俺がやんなくちゃなんねぇんだ!!オレがケリをつけねぇと!!」









一方、地面に投げ出されたエルヴィン団長は兵達に 「私の代わりはいる。それよりエレンを連れて一刻も早く離脱しろ!」と指示を出すも、兵達はライナーが投げつける巨人達によって、エレン救出どころではなかった。
アルミンは、ライナーがエレンが巨人に喰われてもいいような行動をとる事に疑問を抱く。

援護が足止めされている間に、ハンネスさんが、あの巨人に捕まった。
エレンは、再び家族のように大事な人が、あの巨人に喰われていく様をその目で見なければならなかった。
ハンネスさんの死を見たエレンは発狂したように笑い出した。
「何にも変わってねぇな!!
母さん・・オレは何も、なんっにもできないままだったよ!!」



 

その時、ミカサが静かに声をかけた。
 「エレン。」
その声に、エレンはハッ!として顔をあげた。
周りはいつの間にか、仲間達が巨人に食い尽くされていく光景だった。
ミカサは、何かを覚悟したように、二人の残虐で静寂な最後の時の中で、言葉を続けた。
「エレン、聞いて、伝えたいことがあるの。
私と・・・一緒にいてくれてありがとう。
私に・・・生き方を教えてくれてありがとう。
・・・私に、マフラーを巻いてくれてありがとう。














ミカサの、戦士ではない、死を覚悟した女の子としての笑顔と涙を見たエレンは、立ちあがった。
「そんなもん、何度でも巻いてやる。これからもずっと、オレが何度でも」
そして、巨人に対して、素手で渾身の力で殴りかかった。
ペチン・・・







巨人にパンチなど効かない。
だが、その瞬間、ライナーとベルトルト、ユミルにビリビリとした戦慄の衝撃が走った。




次の瞬間、周りにいた巨人どもが、一匹残らず一斉に「あの巨人」に喰らいつきだした。
調査兵団達は、何が起きているのかわからずにいた。
だが、ライナーは愕然とする。
「最悪だ・・よりによって『座標』が最悪の奴の手に渡っちまった・・・
絶対に取り戻さないねぇと・・・この世で一番それを持っちゃいけねぇのは、
エレン・・・お前だ。」




ライナーが再びエレンを捕まえに行こうとした時、エレンが叫んだ。
「来るんじゃねぇ!!てめぇら!!クソ!!ぶっ殺してやる!!」
その瞬間、再びライナーとベルトルトに、ビリビリとした戦慄が走る。
「まずい・・」ライナーがそう思った時、さっきまで「あの巨人」を食っていた巨人の群れが
一斉に、ライナーめがけて走り寄ってきていた。
このままでは、自分はともかく、ベルトルトを守りきれない・・・。

この機をエルヴィン団長が見逃すはずもなく、すかさず「撤退」の指令がとんだ。
皆が、この状況の意味もわからず、全力で撤退する。その中にヒストリアもいた。
ヒストリアの傍についていたユミルは、考えていた。
もうじき、壁の中が地獄と仮す事は避けようがなく、ヒストリアを壁の中から、「あっち側」へ送らねば、ヒストリアを生かす事はできない、と今まではそう思っていた。
だが、エレンの「あれ」を見て考えが変わった。
「だからライナーは必死こいてエレンを・・・。だとすれば壁の中にも未来がある」
ヒストリアが生き続ける事が出来る未来が、ある。

ユミルは、ヒストリアに「ゴエンア」と伝え、そしてヒストリアから離れて、巨人に襲われているライナーとベルトルトを助けに戻った。



戦いの中で、ヒストリアに言われた事・・・
「私達はもう人の為に生きるのは辞めよう、私達はこれから、私達のために生きようよ!」
その約束は守れそうになかった。



ユミルが消えた後、「鎧の巨人」が追ってくることはなかった。



[ウォール・マリア、シガンシナ区の壁の上]
どれ程の時間が経ったか、ライナー、ベルトルトそしてユミルは、命からがら巨人から逃げ、壁の上で倒れこむように休息をとっていた。
ライナーが、「俺達と来ると殺されるとわかって、なぜ助けに来たのか」と問うた時、ユミルは言った。
「お前らが、この壁を壊しに来なければ、私はずっと醒めない悪夢を見てたんだ。
私も同じだよ・・・自分じゃどうにもならなかった。」

「女神様も、そんなに悪い気分じゃないね」

そう言って伸ばした手で、ユミルは、何を掴もうとしたのだろうか。


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進撃の巨人 12巻 第49話「突撃」

2013年12月15日 | 進撃の巨人
鎧の巨人は、真正面から、エルヴィン団に導かれて来た巨人の群れと衝突する。
間一髪、ハンネスの判断で、104期兵達は鎧の巨人から離脱した。
まさに衝突のその時、エルヴィン団長の指示が飛んだ。
「総員散解!!巨人から距離を取れ!!」


鋼鉄の体を持つ「鎧の巨人」ですら、圧倒的な数の差になすすべもなく、次々と巨人に喰い付かれていく。
拳の中にベルトルトとエレンをかくまっている為、戦うこともままならない。
その肩にはヒストリアと、彼女を所守る為、必死で戦うユミルの巨人がいた。
大量の巨人による大乱闘は、息をのむような地獄絵図で、調査兵団はその様子を
呆然と見ているだけだった。


だが、その時、エルヴィン団長の次の指示が飛んだ。
「総員!!突撃!!」


この巨人同士の地獄の乱闘の最中に、人間が飛び込むなど不可能だ。
だがエルヴィン団長の言葉が続く。
「人類存亡の命運は今!!この瞬間に決まる!エレンなくして人類が、
この地上に生息できる将来など、永遠に訪れない!!心臓を捧げよ!!」



「進め!」皆を指揮する為、高く挙げたエルヴィン団長のその腕に、巨人が噛み付いた。

エルヴィンは巨人に腕を喰われながらも、言葉を続けた。
「進め!!エレンはすぐそこだ!進め!!」
調査兵団達は、唇を噛んでエルヴィンを見殺しにし、エレン奪還に突き進んだ。


「鎧の巨人」はこらえきれずに、ベルトルトとエレンから手を離していた。
エレンはすぐそこに。
だが、兵達の決死の突撃も、巨人にとっては、餌が飛び込んでくる楽しい光景でしかない。
突撃した途端に、兵達は次々と巨人の餌食となっていった。

エレンは、ベルトルトの背に縛りつけられたまま、手も足も出せず、
またも自分を助けるために死んでゆく仲間を、ただ、見続けねばならなかった。
ミカサが、エレンの目の前で、巨人に捕らえられ負傷する。


ベルトルトまで辿り着いたアルミンは、この壮絶な死闘の中で、考えをめぐらせた。
「何を捨てればいい?僕の命と・・・他に何を捨て去れば変えられる!?」
そして、ベルトルトに「アニが拷問を受けている」と嘘をついた。
「悪魔の末裔がっ!!」普段は冷静で大人しいベルトルトが、
怒りで我を忘れた一瞬の隙を、エルヴィン団長は見逃さなかった。


エレンを奪還した瞬間「総員撤退!!」の号令が戦場に響いた。
撤退の最中、コニーはヒストリア(クリスタ)を確保する。
ユミルの巨人は、ヒストリアにぴったりついて来ていた。

だが、ライナー達にもう容赦はなかった。
同期がいる事を承知で、巨人達を投げつけてきたのだ。
飛んできた巨人にぶつかり、地面に叩きつけられたミカサとエレン。

無防備な二人の前に現れたのは、5年前、二人の母親を食い殺した、あの巨人だった。




いろんな事情を知るも口数の少ない、ベルトルトが言い放った「悪魔の末裔」
という言葉が気にかかります。生き残った人類の先祖は、悪魔だったのか。
過去の歴史の中かが、現在の地獄のような環境を生んでいるのなら、
巨人は、ナウシカの世界の王蟲のような存在なのか??
ライナー、ベルトルトそしてユミルの言葉の意味が、まだよくわかりません。

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進撃の巨人 12巻 第48話「誰か」

2013年12月12日 | 進撃の巨人
平野に逃げた鎧の巨人を、104期を含むハンネス隊が追う。
追ったものの、相手は全身鎧を身にまとっていて、刃がたたない。
だが、ミカサにとっては、そんな事はどうでもよかった。
「今度は躊躇うことなく、奴らを必ず殺す。どんな手を使っても、必ず・・!」




別団で森へ向かっていたエルヴィン団長の一団も、きびすを返して鎧の巨人を追った。
迫り来る巨人達を引き連れたまま、エレン奪還一点に的を絞り、鎧を追った。



一方、鎧の巨人の肩の上では、ユミルが口からクリスタを吐き出し、ユミル自身も巨人のうなじを割ってその体を外に出した。
詳しい事は説明できないが、クリスタを一緒に連れて行くことを納得してもらわねばならない。
「私はライナーとベルトルトに付いて行く、お前も私と一緒にこい。この壁の中に未来はねぇんだよ!」



詳しい事を伏せた説得にクリスタが納得するはずもなく、クリスタはまっすぐな目で、ユミルに壁に戻るよう訴えた。
ベルトルトからは「何のために!ここまでしたんだよ!今度は自分の為にクリスタをこの壁の中に留めるつもりなのか?」と問われ、ユミルは苦悩する。



ユミルは気が変わったわけではないし、誰の敵でも味方でもない。
巨人の謎を、人類の将来を知るユミルは、命を懸けてでもクリスタを生かしてやりたい、どうする事がクリスタにとって最善なのか、ただそれだけをいつも考えていた。

苦悩の末、ユミルはクリスタに嘘をついた。
巨人達から、巨人の力を盗んだ自分が助かる為に、ウォール教一族であるクリスタを差し出せば、自分は助かることが出来る。自分が助かりたい為にクリスタに近づいたと。
それでもクリスタは変わらなかった。
「言ったでしょ、ユミル。何があっても、私はあなたの味方だって。」






どの位の時間がたったのか・・・エレンが目を覚ますと、自分はベルトルトの背に括り付けられて、鋼の巨人の肩の上に居た。
そして、ハンネスさんやミカサ達同期を含む調査兵団が、鎧の巨人とユミルの巨人と戦っていた。自分を助けに来たことをエレンは悟った。







戦うといっても、ライナーやユミルは、同期達を殺そうとはしない。
だがその命を懸けてでもエレン奪還を心に誓ったミカサは、鋼の巨人のうなじを狙っていた。
クリスタが必死でミカサを止めるも、ミカサは聞く耳を持たなかった。




ジャンとコニーは、人間の姿のままでエレンを背負うベルトルトに語りかける。その声は巨人の中のライナーとユミルにも聞こえていた。
「3年間、一つ屋根の下で苦楽を共にした仲じゃねぇか・・・、ベルトルト。全部嘘だったのか?俺は本当に仲間だと思ってたよ!!」






黙っていたベルトルトは、こらえきれず叫んだ。
「誰が好きでこんなことしたいと思うんだよ!誰かがやらなくちゃいけないんだよ!!誰かが、自分の手を血で染めないと・・・。頼む・・・誰か、お願いだ・・・、誰か僕らを見つけてくれ・・・」






ライナーやベルトルト達の本音を聞けたと思った、その時、ハンネスさんが叫んだ。
 「お前ら!!そこから離れろ!!!」

前方から、エルヴィン団長の一団が、大量の巨人をひきつれて来たのだ。









このままでは、エレン奪還は、巨人の群れの渦中に没する。
104期を含むハンネス隊だけでなく、エレンやライナー達までもが危ない。











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進撃の巨人 12巻 第47話「子供達」

2013年12月12日 | 進撃の巨人
あと1時間もすれば日没となり、ライナー達は故郷に向けて動き出す。

ライナーとベルトルトは、今後の事を話し合っていた。
問題はユミル。
自由に巨人化できるユミルを、信用していいのか。
人を食いながら、60年も壁の外を彷徨っていたユミルが、せっかく人間に戻れたのなら、自分だけは生きたいと思うのが普通だが、
クリスタを、自分の命より大事に思っているユミルは違うはずだ。
クリスタを壁の外に連れ出して『救う』ことで、3人の意見が一致している。
そのクリスタは、壁の秘密を知る一族の重要人物だ。

ライナーは言う。
「俺達の探している『座標』がエレン自身でなければ、任務は終らない。そんな時、クリスタがいれば、今よりずっと探しやすくなる」
ベルトルトは「もう終わりにしよう。今度ここに来る時は・・・、アニとクリスタとそれを持って故郷に帰ろう」と応えた。





沈み込むベルトルトに、ライナーは「お前は故郷に帰ったら、アニに自分の思いを伝えろ。先の短い殺人鬼同士だろ?」と肩を叩いた。

その時、平野の向うで調査兵団の信煙弾があがるのが見えた。
この行動の早さには、エルヴィン団長の判断があると悟ったライナーとベルトルトは、日が暮れるのを待たずに行動を起こした。



暴れるエレンを気絶させてライナーが背負い、ベルトルトがユミルをおぶって、まだ活発に動く巨人達を避けつつ、ライナー達の故郷にむかって走り出した。



だかユミルは、その調査兵団の中にクリスタがいる事を確信して、心がざわついた。
ここで調査兵団と対峙して、クリスタを連れていけ、とベルトルトを脅す。
「クリスタの未来を奪うことになっても、私は生きて・・あいつに会いたいんだ」



クリスタを危険な目に遭わせたくないし、一緒に居たい思いが募るユミルは必死に訴えた。




調査兵団一行は、森の中で巨人化の時に出る閃光を目撃した。
巨人の声のする方に向かうと、そこに居たのは”ユミルの巨人”だった。
調査兵団達は、ユミルはエレン同様、ライナーに強制的に「連れ去られた」調査兵団の味方だと思っていた為、警戒することなくユミルの周りに集まった。
特にコニーは、巨人化したユミルがいかに自分の命を犠牲にして助けてくれたかを知っているので、率先してユミルの元へと近づいた。だが、何か様子が変だ・・・。




コニーから少し遅れて来たクリスタが「ユミル!無事だったんだね!」と喜んで駆けつけた時、ユミルの巨人は、躊躇なくクリスタを食べ、そのまま逃げた。



調査兵団はそこでやっと、ユミルがライナー達側に寝返っていたことに気付く。


ユミルの巨人がライナー達と合流した時、ライナーは「鎧の巨人」と化して、平地に降り立った。
その肩に、エレンを背負ったベルトルトと、クリスタを咥えたユミルを乗せて平地を駆け去っていく。




連れ去られるエレンを、呆然と見送るミカサとアルミンに「止まるな!馬を使って追うぞ!!」と指示を出したのは、ハンネスさんだった。
「絶対に取り返すぞ!!エレンは・・・俺の命に代えても・・・」ハンネスさんの決意は固かった。この3人の子供達を、何が何でも守る決意・・・。





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進撃の巨人 11巻 第46話「開口」

2013年12月11日 | 進撃の巨人
第46話「開口」


巨大樹の森の木の上で、エレンは目を覚ました。
むかいの樹上には、立体機動装置を装着したライナーとベルトルトが、立っていた。


  

二人を目にしたエレンは、咄嗟に立ち上がろうとしたが、体が思うように動かない。
見ると腕が途中でちぎれ、そこから蒸気があがっていた。
隣にいたユミル体も、所々がちぎれ、傷口から蒸気があがっていた。




「そうか、オレは負けたのか・・・」
それがわかっても、エレンは、ちぎれてなくなった腕を噛んで巨人化しようとしたのを、ユミルが慌てて止めた。
今この巨人の巣窟で、巨人化して殺し合うのは得策ではない、と。














少し冷静になったエレンは、感情を噛み殺して、このわけのわからぬ事態の情報収集を優先した。
ライナー達は、巨人が動けなくなる夜を待って、エレンとユミルの二人をライナーの故郷に連れていくと言う。
なぜ鎧の巨人のまま村まで走らず、ここで休憩をとっているのか?
また、ユミルもなぜ巨人になれるのか、ユミルの目的もよくわからなかった。

話しているうちに、ライナーの様子がおかしいことに、気づく。
「壁を破壊する巨人の戦士」と、「巨人と戦う兵士」の両方を演じているうちに、心の分断をおこし、二重人格化する事があるようだった。









正義感でつっぱしるライナーと違って、ベルトルトは冷静だった。
そんなベルトルトにエレンは、自分の母親が巨人に喰われた事の感想を問う。
「気の毒だと思った」
そんな他人事のような答えに、エレンは怒りを抑える事ができずにいた。









「お前らは、兵士でも戦士でもねぇ、ただの人殺しだ、大量殺人鬼だ!!
この世界を地獄に変えたのは、お前らなんだぞ!!
オレはがんばって、お前らができるだけ苦しんで死ぬように、努力するよ」














ユミルが口を挟んだ。
「そんなちっぽけなもんを相手にしてるようじゃ到底敵いっこない。なぁライナー、あの猿は何だ?その猿って「獣」の巨人が今回の元凶だよ。こいつらが目指してんのも、そいつの所さ」
物知り顔のユミルに、エレンがしびれを切らして聞く。
「・・・敵は何だ!?」「敵?そりゃ言っちまえば、せー」と言いかけた
ところで、ライナーが遮った。
せー???せーの続きが肝心なのに!なんなんだ!?















ライナーは、ユミルに聞いた。
「おまえはこの世界に先があると思うか?お前の目的はクリスタを守る事だろ?
自分の僅かな命か・・クリスタの未来か・・・選ぶのはお前だ。」

これを聞いたユミルは、口を閉ざしてしまう。
ユミルは、世界の終焉に命がけでクリスタを守ることを選んだのだった。













鍵はクリスタが握る。





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進撃の巨人 11巻 第45話「追う者」

2013年12月11日 | 進撃の巨人
第45話「追う者」


エレンがあと少しで鎧の巨人に勝てる!そう思った時、鎧の巨人が超大型巨人を呼び、エレンと鎧の巨人の真上に落下、物凄い衝撃があたりを包んだ。




5時間後・・・・・ミカサが意識を取り戻した時、当たりは静かだった。
必死でエレンを探すミカサに、アルミンは伝えた。
「エレンは連れ去られたよ。ユミルもだ!ベルトルトとライナーに・・・・」








鎧の巨人は、超大型巨人の圧力をものともせず、気絶するエレンの巨人のうなじに噛みつき、エレン本体を奪った。
超大型巨人は、落下の衝撃と同時にその体を一気に蒸発させ、兵士から奪った立体機動装置をつけて、ユミルを抱えて鎧の巨人の肩に乗って立ち去って行った。

エレンがいない。ミカサは、あの頭痛を覚えた。いつもの頭痛。
「ねぇ、アルミン。何で・・エレンはいつも、私達から遠くに行くんだろう。
私はただ、そばにいるだけでいいのに」
そう言って、あの時にエレンが巻いてくれた黒いスカーフを顔に巻きつけ、ミカサは泣いた。
もう戦士としての顔はなく、一人の寂しい女の子が居るだけだった。



  

落ち込む二人の元に、ハンネスさんが駆け付けて言った。



「あのワルガキの起こす面倒の世話をするのが、昔っからお前たちの役目だろ?
勝った所はついぞ見た事ねぇが、、負けて降参した所も見たことがなかった。
何度倒れても起き上がる。俺やお前らが来るまでな。エレンは、いつもそうだろ?
俺も行くぞ。お前ら3人揃ってないと、俺の日常は戻らねぇからな」











それを聞いた、ミカサとアルミンの表情が変わった。
きってエレンは諦めていない。もう落ち込んでなんていられない。力を蓄え、前を向かないと。






(トロスト区)
トロスト区の壁の上で、ピクサス司令が、全体の情報収集と状況判断をしていたところへ、エルヴィンが合流した。
アニを掴まえた事で、中央の連中の意識を変えれる。
そして悲願だった、憲兵団を巨人の領域まで引きずりだす事が出来た事を、報告した。




















ピクサス司令、エルヴィン、リヴァイ、ジャン、そして憲兵隊達のいる仮本部に、ウトガルド城付近の壁で起こった一部始終が伝えられ、事態の最悪の急転に戦慄が走った。
ウトガルド城にいた104期のうちの3人が”巨人”だったとの報告は、衝撃そのものだった。
アニとエレンを含めると、5人の巨人化する人間が104期にいたのだ。


仮本部にリヴァイを残し、すぐにウトガルド城の壁の兵士達と合流した。
重傷を負ったハンジが伝える。
「夜までに、巨大樹の森に着けば、まだ間に合うかもしれない!!」
今、この瞬間を逃すともう人類に手の打ちようがない。
それぞれの思いを抱え、何があっても、辿りつかねばならない。






その頃、巨大樹の森では、エレンが目をさましていた。



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進撃の巨人 11巻 第44話「打・投・極」

2013年12月11日 | 進撃の巨人
第44話「打・投・極」


鎧の巨人に殴り飛ばされながら、エレンは訓練兵だった頃の事を思い出していた。
アニに、半ば強制的に対人格闘技を教えてもらっていた頃のことを・・・。

「私の使った技術は、力で投げたわけじゃないんだ。相手より力で劣る者が、自分を守るための技術だったりするからね。あんたも、知ってて損はないよ」
そう言ってアニに組み伏せられたエレンは、「学習してよ、力の使い方と、女の子との話し方を」



エレンが、アニに寝技を決められながら、女の子の扱い方について囁かれた時、ライナーが飛んできた。
怒りのミカサは、アニに闘いを挑んだ。
アニ対ミカサ。最強女子対決に、104期の同期達は湧きかえった。
ライナーと、どっちが勝つとか予想したんだっけ、どっちが勝ったんだっけ・・・。













現実に戻ったエレンは、ボロボロの体で、正攻法では絶対勝てない鎧の巨人に対し、アニに教わった戦闘法で戦いを挑んだ。
エレン本体が習得した格闘法が、そのまま巨人の体でも再現できていた。
理性も保っている。しかし、それでも鎧の巨人に勝ち目は乏しく、エレンの巨人は鋼の巨人に投げ飛ばされた。










エレン援護に来ていたハンジが、エレンの巨人の肩に乗って、エレンの巨人に直接アドバイスをした。
コクンと素直に頷く巨人の横顔に、ハンジさんは「ドキッ!」として、頬を赤らめた。
あんなに願ってやまなかった、巨人との意志の疎通。
ハンジの至福、ここにあり。







猛反撃の鎧の巨人の攻撃を受けて立つエレンと、ハンジから教わった鎧の巨人の弱点を的確に切り裂くミカサの連携で、あと少しで鎧の巨人の首をもぐことが出来る!!いける!!勝てる!!!と思った。








そう思った時、鎧の巨人が壁際で、あのアニ同様の断末魔で叫んだ。
この位置は!!!いち早く気付いたアルミンが「上だぁ!!避けろおおお!!!!」と叫んだ時には、超大型巨人の巨体が、鎧の巨人と、エレンの巨人の真上に落下していた。避けきれない。





アニはもっとクールで無表情なタイプかと思っていたけど、エレンの前では、積極的で女らしい表情を見せていたんだ、と思いました。
エレンが、アニは格闘中は楽しそうだったと言ってたけど、エレンとの格闘訓練が、
楽しかったんじゃないのかな、と思います。そういえば地下通路に呼びこもうとした
時も、「か弱い乙女に」とか言ってたっけ。このアニの表情を見ると、女型になる前に、
キャハハハーとギャルのように高笑いしたアニメ編のアニが、わかる気がします。
そして、リヴァイさんが見た、女型の巨人の涙の意味も・・・。


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進撃の巨人 11巻 第43話「鎧の巨人」

2013年12月11日 | 進撃の巨人
第43話「鎧の巨人」


ミカサに斬りつけられライナーとベルトルトは、巨人に変身した。
ライナーの鎧の巨人は、エレンを掴んだまま壁を降りて逃げようとしていた。
だが怒ったエレンは、壁を降り切る前に巨人に変身し、鎧の巨人を力任せにぶっとばしながら、壁の外側に落下していった。



鎧の巨人と、超大型巨人を見て、ミカサは焦りと後悔を感じずにはいられなかった。
圧倒的な体格差に、勝敗の機会がどこだったのか、判断がついていた。
あの時・・二人の首をちゃんと・・刎ね落としていれば・・、最大のチャンスを・・私ならできたはず。なぜ・・。次は無い。次はもう・・無い。




壁の上の超大型巨人は、壁の上の調査兵団達に手を伸ばしてきた。
当たると、全団員ひとたまりもない。立体機動装置をつけていないクリスタは、調査兵団に抱きかかえられて助かった。
だが、次の瞬間、意識のないユミルと、別の兵が一人掴まり、超大型巨人の口の中に放り込まれた。食ったのか、口に含んだのかわからない。









「全員戦闘用意!人類の仇そのものだ!一斉にかかれ!!」というハンジ分隊長の号令で、調査兵団達は一気に攻撃を仕掛けた。
しかし、超大型巨人は、高熱を噴き上げ、近づくことすらできない。
この戦乱の中、クリスタはユミルを心配し、コニーはライナーとベルトルトの安否を心配した。


一方壁の下では、巨人化したエレンは、鎧の巨人の攻撃に倒れていた。
倒れていたが、エレンの意識はしっかりと、ライナーに怒りを向けつつ巨人の体が再生されていく。
おまえら本当にクソ野郎だよ。多分、人類史上こんなに悪いことをした奴はいねぇよ、消さなきゃ、吐き気がしてくんだよ!このでけぇ害虫が。オレが今から駆除してやる













しかし、どんなに怒っても、どんなに憎んでも、鎧の巨人の攻撃にエレンの巨人の体は粉砕するばかりだった。






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進撃の巨人 10巻 第42話「戦士」

2013年12月10日 | 進撃の巨人
第42話「戦士」


調査兵団と、生き残った4人の104期兵、そして満身創痍のユミルは、ウォール・ローゼの壁の上にあがり、新たな巨人から避難しつつ、開いた穴の箇所特定を急いでいた。
そこへ、駐屯兵団先遣隊として出ていたハンネスさんが合流してきた。
穴がどこにも開いてない事、道中一度も巨人と出くわしてない事の報告を受け、一同は驚き、一旦トロスト区まで退却する事とした。








ハンジさんは、クリスタと話をしていた。
クリスタは、ユミルが人類の味方で信用できること、そして自分の本名が「ヒストリア・レイス」といって、貴族家の出身であることを、ハンジに打ち明けていた。








一方ライナーは、エレンに、自分達の秘密を打ち明けていた。
ベルトルトから「故郷に帰ろう。もう帰れるじゃないか。今まで苦労してきたことに比べれば、後少しのことだよ」と言われ、「そうか・・・、後もう一息の所まで来ているんだったな」そう言ってから、エレンに向き直った。











「俺達は5年前・・・壁を破壊して人類への攻撃を始めた。
俺が鎧の巨人で、こいつが超大型巨人ってやつだ。
俺達の目的は、人類すべてに消えてもらうことだったんだが、そうする必要がなくなった・・。
エレン、お前が俺達と一緒に来てくれるなら、俺達はもう壁を壊したりしなくていいんだ。わかるだろ?」


だがエレンの反応は鈍かった。 「は!?イヤ待て!全然わかんねぇぞ!」
ライナーは突然思いたっての事なのか、そう遠くない所に調査兵団達がいるにも関わらず、大きな秘密をあっさりと打ち明けていた。この話しを、ミカサは聞き逃さなかった。











実は昨日、ウトガルド城に出発する前、アニの身辺調査がハンジに届けられていた。
そこで、ライナーとベルトルトが、アニの同郷であることがわかった。
さらに、壁外調査での『女型の巨人』とライナーの行動から、彼等が仲間である可能性が高いことが推測され、結果、ライナーとベルトルトを見つけても、こちらの疑いを悟られぬようにしつつ、彼等を地下に幽閉する計画が指示されていたのだった。







アニの事があったとしても、尚仲間を信じたいエレンは、この話を飲み込むことも、今どう切り替えしていいのかも、よくわからなかった。
結果、エレンの発した言葉は「お前さぁ・・・疲れてんだよ。そんな事言われて、おれがハイ、行きますって頷くわけがねぇだろ」だった。




そこで一旦は引くかと思われたライナーだったが、ライナーはいつでも、後先考えずにつっぱしって来た男だ。
「俺達はガキで・・・何一つ知らなかったんだよ。
こんな奴らがいるなんて知らずにいれば・・・こんな半端なクソ野郎にならずにすんだのに・・・。
もう俺は何が正しいことなのか、わからん・・・。」





「ただ、俺がすべきことは、自分のした行いや、選択した結果に対し、戦士として、最後まで責任を果たすことだ」
そう言って、巨人に噛まれた傷を、巨人独自の煙をあげてみるみる修復させて見せた。
その目には、決意がみなぎっていた。




「勝負は今!!ここで決める!!戦士として、責任を果たす!」
そう言って、エレンに近寄るライナーとベルトルトの二人を斬ったのは、ミカサだった。
まだ生身の人間の姿をした同期の腕や首を、ミカサは斬った。
ミカサは、エレンを守るためならどんな犠牲も厭わなかった。








ミカサに斬られた次の瞬間、二人は本当に鎧の巨人と、超大型巨人と化した。
そして、エレンと、ユミルを掴んで壁外に逃走を図った。
超大型巨人の手の中で、エレンは、兄貴のように慕い、同じ志を持つ者として訓練を受け、仲間だと信じていた頃の二人を思い出していた。



だが、自分が慕ったその二人こそが、あの悲劇を生み出した張本人であったのだ。
「このッ・・裏切りもんがあぁあああ」
そう叫ぶと、エレンも巨人化したのだった。




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進撃の巨人 10巻 第41話「ヒストリア」

2013年12月10日 | 進撃の巨人
第41話「ヒストリア」


【ウトガルド城】
夜が明けて活発に動き出す巨人の群れを相手に、巨人になったユミルは一人、戦っていた。
それを見守るクリスタだったが「あれがユミルだっていうの?嘘だ、嫌だ・・・」とまだ事態を飲み込めないでいた。
ライナーやベルトルト、コニーは「あいつは、どっちなんだ・・?一体ユミルの目的は何なんだ・・・?」とユミルが人類の敵なのか味方なのかを、判断しかねていた。
エレンは自分が巨人になれる事を知らないでいたが、ユミルは自分の意思で巨人化したように見えた。
巨人化の能力を持つのであれば、それを兵団に申告して、エレン同様に兵団の為にその力を使うこともできたはずだが、ユミルは巨人である事をひた隠しにしていた。
「一体・・・ユミルの目的は何なんだ?」とベルトルトはつぶやいた。












クリスタは、初めはあのユミルが巨人だっただなんて、と受け入れ難かったが、今までのユミルの言葉を思い出していた。
「さぁ?似ていたからかもな・・・。クリスタ、安心してくれよ、私がここにいるのは、全て自分の為なんだ。私が秘密を明かした時、お前は・・・元の名前を名乗って生きろ」
その秘密とはこの事なのではないか、あの約束の時が今なのではないか、と思った。









クリスタが悩んでいる間も、塔の下のユミルは、その身を巨人の群れに食いつかれながら、なお塔の損傷を気にし、塔の上のクリスタ達を守って、必死に戦っていた。
ユミルが、命懸けで私達を守ろうとしている・・!!
それは紛れもない事実!!!







それが伝わった時、いろいろ考えていた事が吹き飛んでいた。
「死ぬなユミル!!このアホが!!自分の為に生きろよ!!
こんな塔を守って死ぬくらいなら、もう こんなもんぶっ壊せ!!!」





その声が届いたのか、ユミルは塔をぶっ壊しだした。
そして塔の上に駆け上がると「イキタカ ツカアレ」と言った。
ライナー、ベルトルト、コニー、そしてクリスタは躊躇なくユミルの巨人に掴まり、その背に乗った。
ユミルの巨人はその体でクリスタ達を守りながら、巨人達を塔の下敷きにした。





だが、塔の下敷きになった程度で巨人は死なない。
塔の下からずりずりと這い出てきた巨人どもに、ユミルは無謀にも挑んでは、その体を喰いちぎられていった。
その自己犠牲の、まるで死ぬことを覚悟したような戦いぶりにクリスタはいたたまれなくなって駆け寄った。
「待ってよ、ユミル・・私の本当の名前!!教えてないでしょ!!」
ユミルの元に駆け寄ろうとしたクリスタに、一体の巨人が手を伸ばした。




ここでクリスタが巨人に喰われては、ユミルは何の為に戦ったのか・・・。
だがユミルの距離からは間に合いそうにない。

その時、頭上からミカサが現れ「後は私達に任せて」と言うと巨人をなぎ倒した。
ハンジ達調査兵団は残った巨人を次々と倒していった。








エレンはあれほど大人しくしていろと言われたにも関わらず、立体起動装置で飛び出して、巨人討伐1を記録した。








巨人を全部討伐した調査兵団は、ユミルの巨人を助け出し、その体の中からボロボロの状態でユミル本体を引き出された。
クリスタは、ユミルを抱きかかえると「私の名前・・・ヒストリアっていうの・・・」と本当の名前を言った。
約束を、無事に果たせた。

ユミルは、かすかに、でも満足そうに微笑んで目を閉じた。







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