まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【カラダ探し】など

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カラダ探し最終章 48話「世界が壊れた日⑦」ネタバレ

2017年12月08日 | カラダ探し 最終章(完)



自分を差し置いて『赤い人』を止めると宣言した健司に、武司は驚いた。
「あのバケモノを止める!?テメェみたいなオタク野郎がどうやって・・・」と言いかけて、健司が素手で千切り飛ばした車のドアを見て言葉を止めた。通常の人間が出来る力技じゃない・・・。

道の向こうからは、聞きなれた歌を唄いながら『赤い人』がこちらへ近付いてくる。
「まっかにまっカニそめあげテー、お顔もオテテもまっカッカァァ~」

身動きのとれない結子らの元に『赤い人』が来ることを警戒した武司が動こうとした時、健司がいきなりその場からブワッと飛び上がって、『赤い人』のいる路上に躍り出た。その跳躍力も尋常な人間技ではない。そして、どこからそんな声が出るのか、健司は体中から激しい雄叫びをあげた。



その声を聞いた留美子は、「泰蔵・・・!!!」とその名を口にして、健司の行動に戸惑う武司に指示を出した。 「武司!!今のうちに結子を!!」

泰蔵の名を聞いた八代先生は驚いて、留美子に聞き返した。「泰蔵って、まさか・・!!」
留美子は「そう、多分だけど、美紀が消えた事で何かが起きて、美子を守る為に山岡泰蔵が健司の中に入ってきたって感じ」と説明した。

留美子のカンは当たっていた。
健司の中に入った山岡泰蔵の思いは1つ。 (美子ちゃん・・助ける・・・)
健司は自分の中の泰蔵に答えた。 「ああ、わかってる。だから力を俺に」



泰蔵とタッグを組んだ健司は、自ら『赤い人』に突っ込んで行き、泰蔵から得た怪力で『赤い人』の顔面を鷲掴みにすると、後方へ力強く投げ飛ばした。






『赤い人』と互角に戦う健司の超人的な強さを見た武司は「この事かよ、高広のヤロォ!殺っちまえやぁ!!」と健司を応援したが、健司は「皆・・・早く行けぇ!!!オレが死ぬ前に・・・」と叫んだその腕の手首は千切れてなかった。
あの一瞬の接触で、『赤い人』は健司の手首をもぎ取っていたのだ。



山岡泰蔵の力を得ても、到底『赤い人』には敵わない・・・、時間稼ぎにしかならないことは『カラダ探し』の中でわかっていた。それでも健司は一歩も引く事なく、留美子達を先に進める為、美子の魂を救う為、健司の血の因縁を終わらせる為、『赤い人』と真正面から戦った。この戦いで死んだら、もう生き返らないことを承知で。



小野山邸の敷地に足を踏み入れた高広達は、3体の浮遊する人魂に取り囲まれて身動きがとれないでいた。
だが、不思議とその人魂からは怖い感じはしない。殺気は感じないが、自分達を狙っている事は確かだ。



高広は暫く人魂の様子を見ていたが、「何もしてこねーなら相手にする必要ねぇ!!中に入るぞ!!」と人魂を無視して屋敷へと足を進めた。無視しても人魂は自分達についてくるので、明日香は気になって仕方がなかった。

だが、屋敷の玄関を開けた瞬間に、そんな思いは吹き飛ばされた。
屋敷内に満ちる空気の殺気がただものではないのだ。以前に門の外で感じた殺気の比ではなく、蓄積されて禍々しさの幾倍にも増した気が館内に満ち満ちているのだ。明日香は恐怖で全身が硬直し、震えが止まらず、息があがり言葉を発することもできずに立ちすくんだ。
(この前の門の比じゃない・・・感情が強引に支配される・・・怖い、怖い、怖い)






遥も「しっかりしなさいって言いたい所だけ・・・ど・・何なのよこれ、震えが・・・止まらない」と体を硬直させて震えている。もちろん高広も恐怖で体がガタガタと震えて止まらないが、明日香を守ると決めた以上、『カラダ探し』を止めると決めた以上、ここで泣き言を言っているわけにもいかない。今は、動かなくても動かさねばならないのだ。

高広は、「オラアアアア」とわざと大声を上げながら、殺気の根源である倉庫に駆け出して突き進んだ。こうでもせねば、足を前に出すことが出来なかった。
「ゴラァア!!明日香ぁ!!遥ぁ!!!こんなもんに負けんじゃないぞぉ!!!順調に行ってりゃあいつらも今頃山を登ってるはずだ!!!」と叫んで聞かせた。

高広の言う通り、八代先生、留美子、武司と結子は山を駆け上っていた。下では健司がその命を懸けて『赤い人』の足止めをしてくれている間に。



高広は、倉庫を塞いでいたクローゼットを移動させて地下室への扉を開けたところで、改めて言った。
「明日香、遥・・・オレはこの先お前らを守る余裕は多分無ぇ。オレは一人でも行く・・・。お前らはどうする?」



ここから先は相当の覚悟・・・命を懸ける事が必要である事は、3人共にわかっていた。
遥は「何しにここまで着たと思ってんのよ・・・。そうでしょ明日香」と即答した。
明日香は(高広でさえこの空気に疲弊している・・怖いのは皆同じ、泣いても怖がってもどうにもならない)と思うと覚悟がついて、廊下に転がっていたスコップを手にして涙目でカタカタと震えながら「うん!大丈夫だよ、高広。私も闘うから・・・!!」と力強く言ってみせた。
霊体相手にスコップなんて持ってることも、涙目になっていることも、今は誰もそれを茶かす人はいない。それほどまでの強烈な恐怖の中を進むのだ。



どんどんと濃くなる殺気の中をかきわけるようにして、3人は地下への階段を降りていった。
数段がどれほど長く感じられた事か、地獄へ降りていくような感覚だった。
階段を降り切った先の部屋が、"呪い"の始まりの場所だ。
真っ暗な地下室の中、ぼうと浮かび上がる床に描かれた曼荼羅のような儀式図と、その前に置かれてある壷。

地下室を埋め尽くす重くて強い殺気が、その壷から発せられていることはすぐに感知できた。
"恐怖"の根源は静かに3人を待ち構えていた。










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