まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【カラダ探し】など

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東京喰種トーキョーグール 1巻 010 「骨董」

2016年06月18日 | 東京喰種トーキョーグール



金木研は、自分が"人間"でもあり、【喰種グール】でもあるという現実を受け入れて、喫茶「あんていく」でバイトをしながら、少しずつ【喰種】としての生き方を学んでいこうと決めた。

まずは、珈琲の淹れ方から。


だが、自分が淹れたコーヒーはなぜか店長のように美味しくはなく、なかなか上手くならない自分にジレンマを抱いていると、店長に「コーヒーは手間をかけることで味がかわるんだ。人も同じ、焦ることはないさ」と慰められた。


店長からは、他に「あんていく」で働く前に知っておくべき大事なことも教えてもらった。
「あんていく」はただの喫茶店ではなく、20区の【喰種】が集う場所だ。
もちろんいつかの僕のように、人間のお客さんも来るが、”普通”の接客を心がけること。

僕は、【喰種】は世間から身を隠すべき存在なのに、【喰種】の集いの場に人間を入れてもいいのか?
という疑問を店長にぶつけてみると、店長は丁寧に答えてくれた。
「人の世で生き忍ぶからこそ、彼らの事を学ぶ必要がある。
性格や行動傾向、何気ない仕草、その意味。食べ方に至るまで人間というのは我々にとって生きた教本なんだ。
それに・・・私は好きなんだよ・・・ヒトがね」



僕は店長が「ヒトガスキ」と言った意味がよくわからず、でも聞き返すこともできなかった。
どういう意味で、好きなのだろう・・・?

店長からの注意事項はもう1つあった。
「トランクやアタッシュケースなどの大きな荷物を持った人間が店に来たら、こっそり私に知らせなさい」これは聞き返そうとしたけど、店長からおいおい説明すると云われたので、深い事情がありそうな気がした。


そこまで聞いて、僕は喫茶店の接客をしているトーカちゃんを手伝いに店に出た。
店に出るとヒデが来ていて、トーカちゃんになにやら話しかけていた。
ヒデは、今日は車の事故に巻き込まれたところを助けてくれたトーカちゃんに礼を言いに来たのだと言う。
僕は少しとまどったが、先日のニシキの件の事は、車の事故に巻き込まれたことになっているようだった。



僕は、錦と戦ったあたりの記憶が飛んでいる為、"あの時"、ヒデが錦を止めようと錦の服を引っ張ったことを覚えていない。
ヒデが、僕の秘密について知っているかも知れないという疑念を、その時は抱くことは出来なかった。


トーカちゃんは僕に「あのツンツン頭にバレないようにしなよ」と忠告した。
もし、何かのきっかけでヒデが僕たちの正体に気付いたら、その時は「アイツ殺すから」と凄まれた。


本来なら、少しでも気付かれる危険性のあることは排除しておくのだが、今回は特別に店長からのお達しがあったために、殺さずに妥協しているのだと言う。
「誰かに正体を知られてしまったら、今まで積み上げてきた全てが・・・・。
とにかく、友達の事はアンタが責任を持つこと、いい?死ぬ気で隠しな。バレたら私・・・本気で殺るから」



トーカちゃんのその言葉が冗談でも脅しでもなく、本気だということはわかった。

ヒデには危険がつきまとっている。
先日、ぼくが致命傷を与えて逃走したニシキの逆恨みが、ヒデにいかないとは限らない。
「あんていく」に出入りして、以前の僕のように【喰種】に目をつけられないとも限らない。
それから、僕が"うまく人間を演じ"きれずにバレたら、そこでヒデは終わる。

うまく人間を演じる・・・・ということを自分で考えて、自分でひっかかった。
僕は人間なのに・・・?


バイトが終了すると、また「あんていく」の2階で【喰種】として生きる為のレッスンを受けた。
課題は「食べること」。ヒトの世界で生きる【喰種】がまず初めに習うこと。
だけど、コレがとても難しいことは、僕自身がその身をもってわかっていた。
どうしても、どんな苦しい飢餓に襲われても、体が人間の食べ物を受け付けないのだ。

でも店長は、サンドウィッチを躊躇なく口にパクリと入れて、租借、飲み込み、最後に美味しそうな表情まで浮かべたので、僕は驚いた。
サンドイッチに何かしかけがしてあって、僕にも食べられるのか・・・も?と思って口にいれたが、一口で、転げまわるほどの不味さに悶絶した。


僕がその不味さを表現していると、店長もトーカちゃんも「マズイじゃダメなの?変なの」と笑った。
変って・・・。そう思っただけなんだけど、僕がおかしいのか?と少し恥ずかしくなった。



コツは一口目ですぐにのみこみ、あとは噛んでいるフリをしないと不味さが口に広がって嘔吐してしまうらしい。
そして消化が始まる前に吐き出さないと、体調を崩してしまうのだという。
どんなに頑張っても、食事の真似事が出来るようになるだけで、食事が出来るようになるわけではないことはわかった。

【喰種グール】って・・・・ここまでして人間を装っていたのかと、その苦労にまた驚いた。
僕に、ここまでの事ができるのだろうか・・と落ち込んでいるのを店長に見透かされて「練習すればいずれ友人と食事も出来るようになるよ」と慰められた。

少し前までは、ごく普通すぎる日常の1コマを、僕はそれを取り戻すことに「がんばります」と答えた。
頑張っても、うまく演じるに過ぎないのだけど・・・。



それから店長から僕にプレゼントがあった。
ヒトの肉を口にすることに抵抗があり、飢餓に苦しむ僕の為に作ってくれた特性角砂糖。
コーヒーに溶かして飲めば、空腹を紛らわせることができる、と聞いて僕は喜んで「凄い!材料は何ですか!?」と聞いてから後悔した。
【喰種】が食糧と出来るのは、1つだけだ。
"茶色い角砂糖"を見つめる僕に店長は言う。
「【喰種】が満足ゆく生活を送るためには、やはり一定量の"食事"が必要なんだ、
いざとなったら肉を口にすることも、頭に入れておいて」
と。

いざとなったら・・・・・か。



営業が終了してから、「あんていく」に笛口さんという、きれいな母娘のお客さんが来て、店長に会いに2階へと行った。
二人は、自分で狩れないので、店長からストックの肉を分けてもらっているのだと言う。
僕はいろいろ不思議だった。
【喰種】なのに狩れないって、どういうことなんだろう・・・??僕も狩れないけど。





カネキは、その夜ヒデが【喰種】にその命を狙われていたことを知らない。
ヒデは日中「喫茶あんていく」に行ったことで、客として来ていた【男の喰種】に目をつけられ、捕食対象として尾行されていた。
だが、尾行は失敗していた。
20区は【力の強い喰種】であるリゼが暴れていたせいで、【弱小喰種】は狩りがうまくいっていなかったのだ。
エサを逃し、空腹で殺気いたこの【男の喰種】は、手当たり次第に付近を歩いていたヒトを標的として狩りを行った。
一応、ガリガリでトボトボと歩く、痩せこけていかにも弱そうなおやじであることは確認していた。
だが、そのおやじの手にアタッシュケースがあることを見落としていた。

【喰種】の狩りに逢ったそのおやじは、アタッシュケースを素早く開くと、躊躇無く【喰種】の体を一瞬で4箇所切断した。


その後で、ギコギコと【喰種】の首を切り落としている所に、もう一人、ガタイのいい若い男が合流した。
「真戸さん、『CCG対策局』から【喰種】の情報が入りました・・・ってどうしたんです?これ」
「イヤ、ちょっと馬鹿な【喰種】に襲われてね、虫ケラが蜘蛛の巣に引っかかりおったな」


その男達こそ、【喰種】捜査の本局から派遣されたエリート、
上等捜査官の真戸 呉緒(まとくれお)と、一等捜査官亜門鋼太朗(あもんこうたろう)だった。


二人が20区の操作をするのは「梟の件」以来であり、この町で【喰種】の親子を探す為に来ていた。


「喰種対策法」12条1項
赫眼及び赫子の発生が確認された対象者を、第Ⅰ種特別警戒対象、別称「喰種グール」と判別する。

同条2項
"喰種"と判別された対象者に関して、あらゆる法はその個人を保護しない。




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10話のポイントは
・店長の「私は好きなんだよ、ヒトがね」というセリフ、
・トーカちゃんの、【喰種】であることがバレたら積み上げてきたものが壊れ、殺さねばならないという話
・ヒデが「あんていく」に現れ、【喰種】の追跡を振り払っていること、かなと思いました。

【喰種】達の言葉には、それぞれの過去の経験や思いが反映されているように思います。
特にトーカちゃんが、人間として暮すことを選んで生きる葛藤は、深いものであることが節々に垣間見えるように思います。
自分の犯してきた失敗や辛い思いを、キツイ言葉ではあるが、カネキには味わわせまいとする彼女の優しい気持ちがあるのかな、と思います。
「死ぬ気で隠しな」のアドバイスは、そのままトーカがそうやって死ぬ気で隠して生きている、という事なのでしょう。

そこまでして「人間」に拘る店長とトーカ。
その意味や謎は今後明らかになっていくのでしょうけど、10話までで二人の根底に「ヒト」が好きである、という感情があることは伝わってきたと思います。
けれども、その習性上、ヒトを殺し、食すという行動は取らざるを得ない。
店長の「いざとなったら」に隠れる感情が気になります。


店長が好きだと言った「ヒト」側には、【喰種】が「ヒトが好き」であることを決して許さないヒト達がいる。
その代表が、「喰種捜査官」の真戸さんと、亜門さんでしょうか。
一瞬の登場で【喰種】を心の底から蔑み、駆除すべき害虫としか思ってない事がわかります。

けれど、ヒトの中にはカネキやヒデのように、相手を理解しようとする者もいる。
ヒデは【喰種】の存在に気付いて、なお友の元に現れる。
カネキがヒデの為に「死ぬ気が隠す」のなら、ヒデはカネキの為に「命掛けで騙される」のでしょうか。

カネキはヒデを守りきれるのでしょうか?と言うか絶対守ってあげてよ、と思います。


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