まんがパウチ (レビュー・ネタバレ)

漫画の絵とストーリーを、真空パウチするように書きとめました。
【ファイアパンチ】【カラダ探し】など

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カラダ探し最終章  ネタバレ目次

2017年12月14日 | カラダ探し 最終章(完)

※カラダ探し「第一章」目次

※カラダ探し「第弐章」目次

※第一章、第弐章をまるっとふりかえる



=====カラダ探し「最終章」=========

)最終章 まとめ・資料


※学校見取り図


1話、一日目①・11月26日
2話、一日目②・最悪のメンバー
3話、一日目③・初日終了

4話、二日目①・疑念
5話、二日目②・足りなかったのは知識
6話、二日目③・そんな人じゃない
7話、二日目④・トイレに何かいる
8話、二日目⑤・頭部納棺
9話、二日目⑥・中島君の本性


10話、三日目①・村田幸恵撲殺
11話、三日目②・報復の予感
12話、三日目③・100倍マシな奴
13話、三日目④・助けて・・・お姉ちゃん・・・
14話、三日目⑤・変わりたい!僕だって
15話、三日目⑥・幸恵に追い出された美紀


16話、三日目⑦・右腕納棺、左胸紛失
17話、四日目①・高広の土下座
18話、四日目②・屋上の話し合い
19話、四日目③・小野山邸の地下室
20話、四日目④・呪いの儀式跡
21話、四日目⑤・香山日菜子の兄惨殺
22話、四日目⑥・遥の過去
23話、四日目⑦・武司復活
24話、四日目⑧・武司 vs 怒りの赤い人
25話、四日目⑨・黒くて怖い人の臭い
26話、四日目⑩・ミコハワタサナイ・・・


27話、五日目①・翔太の考察
28話、五日目②・遥の自宅
29話、五日目③・武司と小川君
30話、五日目④・もう一つの悪意
31話、五日目⑤・黒いて怖い人、再び現れる
32話、五日目⑥・ニセモノ


33話、六日目①・最後の一日が始まる
34話、六日目②・小野山邸に残された日記
35話、六日目③・高広へのキス
36話、六日目④・最低で終わりたくない
37話、六日目⑤・カラダ探しが終わる
38話、六日目⑥・村田幸恵の真意
39話、六日目⑦・終了後


40話、美子の墓と赤い服①
41話、美子の墓と赤い服②
42話、世界が壊れた日①
43話、世界が壊れた日②
44話、世界が壊れた日③
45話、世界が壊れた日④
46話、世界が壊れた日⑤
47話、世界が壊れた日⑥
48話、世界が壊れた日⑦
49話、世界が壊れた日⑧
50話、世界が壊れた日⑨
51話、世界が壊れた日⑩
52話、世界が壊れた日⑪
53話、世界が壊れた日⑫


54話、最終日(完)
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カラダ探し最終章 54話「最終日」ネタバレ 

2017年12月13日 | カラダ探し 最終章(完)
明日香は、けたたましい目覚まし時計のアラームの音で目を覚ました。自分の部屋のベッドで、ちゃんとパジャマを着て眠っていたようだ。



明日香は、枕元のスマホを手に取って、願うような気持ちでおそるおそる日付を見た。
日付けは11月29日を示していた。
・・・という事は美雪が目覚めた次の日、一晩経過している。

明日香は嫌な予感がして、大急ぎで学校へ行く準備をして家を飛び出した。
もし全てが修正されているなら、明日香自身に『カラダ探し』の記憶が残っている事が辻褄が合わない、『カラダ探し』はまだ終わっていないのでは・・・・!!"昨日"死んだ美雪と遥が心配だった。美子の墓へ向かった皆も・・!!

家を飛び出すと、高広が必死にここまで走ってきたらしく息をきらせて「明日香、無事かっ!!」と明日香に声をかけた。明日香は少しほっとして、「ど・・・どうなってんだろ、皆は・・・」と聞くが、高広にもわかるわけがない。



ただ、昨日まであった空間のヒビがキレイになくなっている所を見ると、何らかの異変があったと考えられる。
明日香は不安な気持ちを抱えたまま、焦るような気持ちで学校へとひた走った。
お願い・・・全て戻っていて・・・!!美雪、遥・・・どうか生き返っていて・・・。皆・・・!!
『赤い人』が小野山邸の地下に来たという事は、留美子が美子に心臓を返せたという事、けど『赤い人』が向うに現れたとも考えられる。
留美子は、健司の事を分かっているようだった。
それ以前に、留美子と武司は倒れた時に何を見て、何を知ったの?
棺桶に入ったまま『カラダ探し』が崩れた小川君は?
『カラダ探し』の変化で死んだ事になった美雪の家族や、武司の妹のあゆみちゃんは・・・!??
"呪い"は本当に解けたの・・・???

不安に押しつぶされそうになって走る明日香を、軽快な明るい声が呼び止めた。
「明日香っ!!おはよっ早いじゃん!」とそれはいつもの留美子だった。






明日香は、一気に安心して留美子に抱き着いた。
「良かった・・・やっぱり無事だったんだね。美子の心臓を返したでしょ?ちゃんとこっちに来たよ!!」とあの日の報告をしたが、留美子は驚いて「ちょ、ちょっと待って、それって何の話??」と戸惑った。留美子は、「からださがし」というもの自体の一切を覚えてないらしい。



明日香は、留美子と別れて大急ぎで教室に入ると美雪を探した。死んだはずの美雪は普通に席に座っていて、やはり留美子同様に一切の記憶を消されていた。まるで『カラダ探し』が終わった時に削除された時のように。

死んだはずの美雪も、美雪の家族も、全て"元に戻って"いた。美雪は両親に無視され、妹とは仲が悪いままらしい。
明日香は、もうそれだけでいい、たとえ皆で共に戦った日々を覚えていなくても、生きていて、家族が元に戻っているならそれでいいと思うと、一気に安心して泣き崩れた。



美雪も留美子も覚えていないけど、高広だけはわかってくれている。
高広が、「って事はちゃんと"呪い"は解けたって事だろ!」と明日香を慰めた。
明日香も気を取り直して、「うん、きっと遥も普通に学校に来るよね、記憶がなくても生きてさえくれれば・・・」と答えたが、横から美雪が口を挟んだ。「明日香・・・はるかって誰?」

この後、普通の登校してきた小川君も他の皆も同じ状態だった。
皆には、3つの共通点があった。
1つは、11月28日、つまり昨日の記憶が全く無いこと。
2つは、『カラダ探し』の事を1度も聞いたこともなく知らないこと。
3つは、遥の事を誰も覚えていない事。

『カラダ探し』の記憶を保持し続けてきた八代先生すらも、『カラダ探し』という時間を過ごさなかったように、卒業写真で見た溌剌としたリーダーシップのある明るいイケメンの状態で年を取っていた。



明日香は戸惑った。どうして遥だけ存在がないのか・・・。『赤い人』ではなく、『黒くて怖い人』に殺されたから・・?
昨日・・いやついさっきまであった恐怖と緊張感が突然全て消えてしまった事での混乱は、まるで明日香と高広だけが悪夢を見ているかのようだった。

明日香は、高広を誘って呪いの元凶となった小野山美子の殺害事件を調べると、確かに事件は存在していた。
それから二人は、二人の記憶を辿るように美子の墓、小野山邸に行ってみたが、何も残ってはいなかった。



そこでやっと、全てが終わった事を実感した。時間は、遥一人をかき消して、何事もなかったように日々を刻んで動き出していた。




過ぎゆく平和な日々の中、明日香は「約束」していた日菜子との買い物に出た。
ふと見ると、ショーウィンドゥの中に、自分が遥にお金を借りて美子の為に買った、あの「赤いワンピース」がまだ飾られていた。
初めて遥が自分から明日香に協力してくれた事だったから、明日香は嬉しかったのだけど、それもなかった事になっていて明日香は気持ちが沈んだ。

すると、そこに私服の遥が通りかかったのだ。
明日香は目を見開いて驚き、嬉しくて思わず「遥っ!」と声をかけたが、遥は明日香の事をまったく知らない様だった。



明日香の事は知らなくても、同級生の香山君の妹としての日菜子の事は知っていて談笑している。
遥は『カラダ探し』を1年以上続けていたから明日香と同級生になってしまっていたけど、『カラダ探し』がない事になれば、明日香より先輩で、すでに卒業していたのだ。もちろん、日菜子の兄から暴行を受けた事実もなく、親も健在で・・・遥が望んだ「元の世界」で遥は生きていたのだ。

全部、元に戻ったいた---------。
明日香は泣いた。嬉しくて泣いた。全てを壊してしまう可能性もあった"呪い"の解除は、本当に「何もなかった」ことになって元に戻ったのだ。





それから月日は過ぎ、明日香達の学年は卒業の日を迎えた。
昨日が終われば、今日がきて、明日は必ずやってくる当たり前の日々を積み重ねてきた。

それも人の歩んだ長い歴史かせすれば、小さなものだったのか、私にはわからない。
皆の記憶から『カラダ探し』に関わる記憶が消えてしまった今、留美子、武司に何が起きたのかを知る術はない。
今はそれよりも、記憶が無くなっても同じように、前より繋がっている皆がいる。










感無量で学校を、皆を見つめていた明日香は高広に言った。
「高広、私達だけ全部、覚えてるんだよね・・・。良いのか悪いのか。」
高広は「それはオレと明日香だけの思い出だ。それに、一生守るって気持ちを死ぬ気で持てた。オレァ悪くねぇと思ってるけどな」と言ってから、「卒業まで待ったんだぞ、いい加減返事聞かせろよ」と告白の答えを求めた。






『カラダ探し』・・・私達二人だけが覚えている、二人の少女と"呪い"の恐怖、そして皆でそれを乗り越えた絆の物語。
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カラダ探し最終章 53話「世界が壊れた日⑫」ネタバレ 

2017年12月13日 | カラダ探し 最終章(完)
明日香と高広は、『黒くて怖い人』を消し、『赤い人』が吸い込まれた壺を壊した。
その後の世界がどうなるのかは、もう誰にもわからない事だった。やれるだけの事はやった、あとは・・・。

地下室の床に描かれていた儀式に用いる呪術の図が突如黒いもやとなって消え、地下室の床が、天井が壁が轟音と共に崩れ落ちてきた。



3体の人魂は言う。
「"呪い"が解けたんだよ・・・これから"呪い"によって歪んだ全てが・・・修正される・・・。この館もじき崩れる・・・。私達も留美子の所へ行かなきゃ・・・、あなた達も早くここから・・」



明日香は「待って!!修正って、どうなるの!?"呪い"に巻き込まれて死んだ人は?」と聞いたが、人魂は「それは私達にもわからない・・・、とにかく外に・・・」と言うと、先に階段を伝って外に飛び出していった。

高広は、崩落する地下室から遥の遺体を運び出そうとしたが、遥は落下してきた天井の瓦礫の下敷きとなり、高広と明日香は泣く泣く遥を地下室に置いて外に出た。そうするしかなかった。

足の遅い明日香の手を高広が引いて、倒れ込むように屋敷の外に飛び出た瞬間、それを待っていたかのように小野山邸は轟音と共にガラガラと崩れ、何の前触れもなく発火し、全ての物や事を全て消し去るかのように劫火でそれを焼き尽くした。






明日香と高広はただ黙って小野山邸が、地下室が、遥が燃えてなくなるのを見ていた。
すると、炎の中からまばゆい光が放ったかと思った時、美紀と美子の二人が手を取り合って光となって天に昇っていくのが見えた。
それはまるで、『カラダ探し』の"呪い"により歪まされた出来事や時間を、天に返している・・・そんな感じがした。












光が全て天へと昇華していくのを見届けた明日香は、手を繋いだままの高広に「終わったんだよね、高広・・・」と声をかけた。だが、高広は意識を失って地面に倒れ込んだ。高広は、もう息をしていないようだった。

高広を心配した明日香も・・・突如体が重くなり、意識がなくなっていくのを覚えた。この感覚・・・何度も経験して知っている・・・。
死ぬんだ・・・私・・・。
薄れゆく意識の先、かすかに見えるのは高広の横顔だった。
死が訪れた時、二人の手は繋がっていた。









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カラダ探し最終章 52話「世界が壊れた日⑪」ネタバレ 

2017年12月13日 | カラダ探し 最終章(完)
『黒くて怖い人』の悪意の矛先は、明日香へと向かった。

だが、遥が明日香の前に飛び出して明日香を守った。
遥の身体は『黒くて怖い人』の触手のようなものが貫通し、遥は宙に浮いたままボタボタとその腹から血を流していた。



遥の心配をする暇もなく、人魂は「高広さん、"黒くて怖い人"が体を広げている今のうちに・・」と遥よりも『黒くて怖い人』の攻撃を優先させるように指示してきた。

高広もそれはわかっている。わかっているが、悔しくてたまらず、今までの渾身の力よりもさらに激しい怒りに満ちた拳を『黒くて怖い人』へと向けて振るった。
全身血まみれで息も絶え絶えの遥も、自分の体を貫通している『黒くて怖い人』をガッと掴んで離さなかった。
「逃がさない・・・わよ・・・」
自分の命を賭しても、悪夢のようなこの"呪い"を解いてみせるという遥の執念だった。



人魂と遥に拘束されて体を開ききった『黒くて怖い人』は、高広の拳をその腹にまともに受けて粉砕し、黒いもやは急激な勢いで壺の中に渦を巻いて取り込まれていった。全ての黒いもやが壺に入り切った時、人魂が「ありがとう・・・高広さん・・・」と礼を述べ、高広は『黒くて怖い人』との戦いが終わった事を知った。



だが、遥の腹に空いた穴からはドクドクと血が流れ出て止まらない。泣きそうな声で明日香が高広に助けを求めた。
「高広ぉっ!!遥の血がっ・・どうしたらいいの!?」

遥の傍らに駆け付けた高広に、遥は「高広・・・さすが・・・ね・・・」とかすれる声でねぎらった。
高広は「すまねぇ、オレがもっと早くアイツをぶっ倒してりゃ・・」と悔やんだが、遥はその言葉を遮った。
「・・いいのよ・・・、言ったでしょ・・こんな世界、なくなってしまえば・・・いい。そう思っていたんだから・・、これでいいの・・・」

明日香はボロボロと泣きながら、「嘘、嘘だよ!!じゃあ何で"呪い"を解くために私に協力してくれたの!?日菜子とも友達だったでしょ!?今話さないのも、全て戻ってからまた会いたいって、思ったからじゃないの!?遥だって本当は元の形に戻った世界で・・・生きたいって思ってたはずでしょ!!?」と聞いた。



遥は、「だから・・・アンタに賭けたんでしょ・・明日香・・、私はやれる事を・・・・やっただけ」と苦しそうに答えた。

高広は、頭上を飛び回る人魂に何とかしてくれるよう頼んだが、人魂達はそうした力はないようだった。
そして人魂が告げる。
「来たみたい・・・。"赤い人"が吸い込まれたら、壺を壊してください・・・」

次の瞬間、『赤い人』が人魂のような形で地下室に飛び込んできて、地下室内を暫く彷徨っていた。

遥はもうもたなかった。吐血しながら最後の言葉を明日香に伝えた。
「何でも・・・恥ずかしげねなく・・口にする・・・明日香・・・ホント・・大っ嫌い・・・」
その目には涙が溜まっていて、息を引き取ると同時に大粒の涙が遥かの頬を伝って流れ落ちた。



その間に、『赤い人』は壺にズズズズ・・・・と吸い込まれていた。
人魂は「高広さん・・・」と壺を壊す事を高広に促したが、高広を遮って明日香がスコップを持って壺の前に立った。






待ってて遥、美雪、みんな・・・。お願い、全ての"呪い"は消えて、元に戻って!!!
そう強く強く強く願いながら、明日香は手にしたスコップを思いっきり壺に振り下ろした。






壺はあっけなく粉々に割れて散らばった。中には、あの禍々しいものが吸い込まれたとは思えない程にまばゆい光に満ちていた。
そして、その瞬間「ありがとう・・・おねえちゃん」とあの声が聞こえた気がして、明日香は後ろを振り向いたが誰もいなかった。

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カラダ探し最終章 51話「世界が壊れた日⑩」ネタバレ

2017年12月12日 | カラダ探し 最終章(完)


美子の墓の前では、武司が『赤い人』と戦っていた。
小野山邸の壷の前では、高広が『黒くて怖い人』と戦っていた。
なんとしても、留美子が美子に心臓を返し、壷を壊すまでは死ねない。


武司が『赤い人』と戦っている間に、留美子はなんとか棺桶を開ける事が出来た。1人で持ち上げるには重すぎる蓋だが、今はそんな事に構っていられず留美子は力を振り絞って、棺桶の蓋を持ち上げた。



棺桶の中には50年前に亡くなった人とは思えない、今にも寝息が聞こえてきそうな程血色の良い可愛らしい少女が、赤いワンピースを着せられて横たわっていた。その赤い服を見た留美子は、これは明日香が美子に着せてやったものだと直感的に思った。



だが棺桶が開いた瞬間、武司と戦っていた『赤い人』はピクリと留美子の方を向いて、ターゲットを留美子に変えた。その次の瞬間には武司は瞬殺されていた。『赤い人』が本気を出したのだ。
武司は『赤い人』に腹を突き刺されながら、最期の力で「留美っごぉっ・・心臓をオオ」と叫んで息絶えた。
『カラダ探し』を始めた当初は、自分勝手で結子以外の誰にも協力などしなかった粗暴な男が、自分を犠牲にして、死んだ。




留美子を制止する事に本気になった『赤い人』は、今までの動きとは違い、瞬間的に留美子の前まで移動して来たので、留美子は指の一つも動かす余地もなく『赤い人』の射程圏内に入ってしまって腰を抜かした。あともう少しというところで失敗した事に、皆の犠牲を無駄にした事に、再び『赤い人』に殺される恐怖に留美子は涙した。



だが、『赤い人』は留美子の足元にある美子の遺体に気を取られて動きを止めた。
美子が、かわいらしいきれいな"赤い服"を着て眠っているのだ。
赤い服・・・それは生前の美子がどうしても欲しかったもの・・・。



『赤い人』の様子に気をとられていた留美子は、誰かに呼ばれた気がして我に返り、棺桶の中の美子の胸の上に、学校から掘り出して持ってきていた美子の心臓を置いた。「美子!!受け取ってぇえ!!!」

すると、胸に置いた心臓はスッと体内に取り込まれ、同時に美しく生気のあった棺桶の美子の遺体は瞬間的に50年の歳月を取り戻し、遺体はその肉から水分も脂肪分も失って腐敗し乾燥したボロボロのミイラのような遺体へと変化した。
「やった・・・。」
留美子の頬を涙が流れ落ちたと同時に、鬼神のような怒りの形相となった『赤い人』の雄叫びと共に一突きで殺された。



『赤い人』はアー・・・と悲し気な顔をした後、その体は何か強力なものに引っ張られるかのように空へと昇っていった。
薄れゆく意識の中で、留美子は「間に合った・・・、こっちは終わったよ・・・あとはよろしく・・・明日香・・・」と後の事を明日香達に託して目を閉じた。



健司、八代先生、武司、そして留美子は『赤い人』の消滅と引き換えに、命を落とした。



留美子が美子に心臓を返したその時、人魂に抑え込まれていた『黒くて怖い人』が突然凶暴化し、人魂を振り払って高広に攻撃をしかけてきた。『黒くて怖い人』の異変に驚いた高広達3人に、人魂の声が聞こえた。
"赤い人"が来る・・、邪魔されてしまう。高広さん早く・・お願い・・・何とか追い払って・・・・



3人は、その言葉に留美子達が任務を完了した事を確信したと同時にその身を案じた。とはいえ、人の心配をしている場合ではなく、今度は自分達が仕事を完了させる番だ。

高広は、「クソっだらヤロォがぁああ!!!」と叫ぶと、人魂達が抑え込んでいる『黒くて怖い人』と必死で戦った。殴り、蹴り、殴られてまた殴り返し・・・それがどの位続いたか、気付けば『黒くて怖い人』はその体を随分と小さくしていた。




息も荒く、手を止めた高広の腕に人魂の一つが巻きついて、休憩せずに急いで『黒くて怖い人』を消滅させてしまうようせかした。
高広と人魂が『黒くて怖い人』と戦っている間に、『赤い人』が来たときに対応できるようにと、明日香と遥は壺の近くまで移動した。

それに気づいた『黒くて怖い人』は、クワッと目を見開くと最大級の怒りを爆発させて、その黒いもやのような体を明日香に伸ばした。
「ワタサナイイイ、エイエンニ ダレニモォオ!!!」

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カラダ探し最終章 50話「世界が壊れた日⑨」ネタバレ

2017年12月12日 | カラダ探し 最終章(完)
留美子と八代先生は、美子の墓を必死で掘り続けたが、素手ではなかなか掘り進まない。
早くしないと『赤い人』が来る・・・、焦る気持ちとは裏腹に土の中から棺桶らしい物はまだ見えそうになかった。

突如、周囲の木がザワザワと音を立てて揺れだした。風など吹いていないのに・・・、見ると広場の先に『赤い人』の姿が見えた。
愕然とする留美子に、八代先生は立ち上がって言った。
「柊君急いで!僕が止める・・。これでも僕は高校時代ラクビー部でね、少しぐらい・・・足止めしてみせるさ!さぁ早く掘って!!」と言うその手がブルブルと恐怖で震えているのが留美子には見えた。



先生が、何年にも渡る『カラダ探し』の日々で恐怖のトラウマがその体に染み付いている事は留美子もわかっていたが、今は先生に頑張ってもらうしかない・・。留美子は「わ・・・分かった!!」と答えて土を掘り続けた。

八代先生は震える体を奮い立たせて、『赤い人』の前に躍り出た。
「おい、こっちだ!!僕が相手だ美子ぉっ!」
怖い・・・、何年かぶりに『赤い人』を目の前にして、鮮明に思い出される恐怖の日々と激しい痛み・・。
終わりが見えず、身も心も壊され続けたあの恐怖と絶望の記憶・・・・、だけど僕はもう逃げないよ!!!
今は終わりが見えている、終わらせようと必死に命を懸けて突き進む生徒達がいる・・・。
八代先生は「だあああああ!!!!」と叫びながら『赤い人』にタックルした。
「悪夢よ、終われ!」






タックルが決まった瞬間、留美子は「先生、やる!」と声をあげた。
次の瞬間には八代先生の胸に赤い穴が開き、血が噴き出し、一突きに殺されたが、八代先生は最期まで逃げ出さなかった。
それが、先生の最後の『カラダ探し』だった。



八代先生を瞬殺した『赤い人』は、あの歌を唄いながらゆっくりと留美子に近づいて来る。
留美子は逃げだすことも出来ずに土を掘ったが、涙が出てきてたまらなかった。土はまだ暫く掘らないと棺桶は出てきそうもなく、間に合わない・・。(来ないで、私は美子に心臓を・・・美子に心臓を・・・)

その美子の姿をした『赤い人』は、自分を殺そうとすぐ傍まで近づいている。ここで終わってしまう・・・・。
留美子が絶望の中で死を覚悟した時、目の前で『赤い人』が何者かに蹴り飛ばされて吹っ飛んだ。



「何諦めてんだコラァ!心臓戻すのがテメェの役目だろう留美子ぉ、そんなもん全部掘らなくても開けられるだろうが!」と留美子を怒鳴りつけたのは、結子を逃がして大急ぎで戻ってきた武司だった。
わざわざ戻ってこなくてもよかったのに・・・。
留美子は「武司・・本当に戻って来たんだ・・・!!」と言うが、武司はその言葉を無視して先を急がせた。 「もう棺桶見えてんじゃねーか、オラ来るぞ!!ここはオレに任せてさっさと終わらせろ!!」



そう言うと、武司は立ち上がろうとする『赤い人』に何度も蹴りを入れ続けた。
「最終ラウンドだぜ!クソガキがぁあ!!」

武司が『赤い人』と闘っている間、再び土を掘り続けていた留美子の手が止まった。
棺桶が全部土から出たのだ。あと少し、あと少し、心臓を美子に・・・!!!



小野山邸の方でも、間一髪、絞殺されそうになっていた3人を救う者がいた。
外に浮遊していた3体の人魂が、開いていた扉から地下室に入り込み、明日香達の横を通過した途端に、『黒くて怖い人』の力がスッと消えたのだ。




その3体の人魂は、『黒くて怖い人』の周りを執拗に飛び交っていた。一体何が起きているというのかわからなかったが、とにかく、人魂に周りを飛ばれて『黒くて怖い人』は苦しそうに動きを止め、こちらへの攻撃もしかける事が出来ない様で、人魂に抑え込まれているようにみえる。



明日香は、なんだか私達はこの人魂の事を以前から知っているような気がしてならなかった。
すると、人魂からのメッセージらしき意識が明日香達3人の脳になだれこんできた。
「私達が・・・出来る限り抑えているから・・どうにかして"黒くて怖い人"を追い返して・・・じゃないと・・"赤い人"が来ても壺に入らない・・・」と。

そのメッセージは高広にも同時に届いていたらしく、高広は「下がってろ明日香!!上等だぁ、こいつが何だろうがブッ飛ばしてやらぁああ!!!」と言うや、『黒くて怖い人』に素手で殴りかかった。







怨念や霊体に対して、"殴る"という物理攻撃が効くことに一同は驚きつつも、実際にその黒い塊は高広の拳が当たった部分が砕け散り、本体から切り離された黒いもやは、壺へと吸い込まれていく。
物理攻撃が効くとわかった高広は、「当たるなら喧嘩と変わんねぇ!!跡形が無くなるまでブッ飛ばしてやらぁ!!!」と啖呵を切ると、渾身の力で『黒くて怖い人』を殴り飛ばし出した。



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カラダ探し最終章 49話「世界が壊れた日⑧」ネタバレ

2017年12月12日 | カラダ探し 最終章(完)
小野山邸の地下室に足を踏み入れた高広、明日香、遥の3人は、禍々しい祭壇の上に鎮座する"壷"を前にして立ちすくんだ。
全ての"呪い"の元凶であり、"呪い"を終わらせる事が出来る壷・・・。

遥が確認するように言った。 「あの壷に『赤い人』が吸い込まれたら、壊せばいいのね!」

その言葉を合図のように壷の中から黒いモヤが立ちあがり、それは周りに立ちこめる殺気と混合しながら一つの塊を形成し、3人の目の前に巨大な『黒くて怖い人』が現れた。
今までは美紀、美子と明日香にしか見えなかった『黒くて怖い人』が、今は高広にも遥にも見えていた。強烈な殺意、憎悪、執念といった"呪い"の感情が人の形相をして立ちはだかる・・・漠然とした恐怖が形になって襲い来る最大級の恐怖がそこにあった。







『黒くて怖い人』を前にして一瞬でもひるんだら負ける・・・、高広は感情を支配されぬように必死で自分を奮い立たせると「オラァァア!!オレが相手になってやるぜコラァア」と大声を発して『黒くて怖い人』に殴りかかったその時、脳の意識の奥に直接話しかけられたような不気味な"声"が聞こえた。
(ワタサナイ・・・ココデ・・・シネ)
その瞬間、3人の体は強制的に金縛りにあって体が動かなくなり、次の瞬間、3人は後方へ吹っ飛ばされた。



3人は物凄い勢いで壁に激突したが、不思議と痛みは感じなかった。
だが、(ワタサナイ、シネ)という声は止むことなく聞こえている。
明日香は見えない手で、首をギリギリと凄い力で締め上げられていた。人間の力と比べものにならないその絶大な力に、明日香の身体は宙に浮き、絶望的に何も抵抗できず、なす術も無く殺されていくしかなかった。今まで『カラダ探し』で何度も死んだが、首を絞められて殺される恐怖と苦しみは体験したことがなかった。



明日香はかろうじて動く眼球で高広を見ると、床の上で見えない力で抑え付けられて苦し気にもがく高広と遥が見えた。
2人も自分同様に、この『黒くて怖い人』に絞め殺されかけている・・・、これでは誰が壷を壊すのか・・・留美子達が頑張ってくれても、これでは壷を壊せない・・・、"呪い"は解けない・・・・、ダメ・・・留美子・・・・
明日香は「シネ」という憎悪の殺意の言葉を聞きながら、意識が薄れていくのを感じた。





美子の墓のある山の方では、健司が死を確信していた。
『赤い人』に腹を突き破られ、意識が遠のいていく。泰蔵の力のせいなのか痛みは感じないが、皆に『赤い人』が追う事を知らせてやりたいが、肺をやられていて声が出ない。1秒でも長く『赤い人』を足止めしておきたいがもう闘う力と体がない・・・。



瀕死の健司の視界に、先程横転して放置された八代先生の車が入った。
そうだ、車・・・!!
健司は最後の力と残った左手で『赤い人』の頭部を掴むと、車へとダイプした。
「アアアアアアア!!!!ぶっ飛べ化け物ォォォォォ!!!」
健司は車の給油タンクの上をその足で踏みつけると、思った通り泰蔵の怪力によって給油タンクは破裂し、その勢いで車は爆破、炎上した。泰蔵と『赤い人』を道連れに、健司の肉体は炎に包まれ燃え上がった。







健司が死闘を繰り広げている頃、留美子達は山の鳥居まで到着していた。
鳥居を越えて暫く山を登った先の広場に、美子の墓はある。武司は足を負傷した結子を抱えて「おし行くぞオラァ!」と意気込んだが、留美子が武司を止めた。
「ここからは私と先生で何とかするから、武司は結子を連れて逃げて。結子の足はまともに歩けないのに、山なんか登れっこないでしょ。健司が止めている今ならまだ間に合う!!早く、武司!!」

その時だった。
健司が居た方から、健司の雄叫びと共に爆音と激しい炎と煙が立ち上がるのが見えた。

驚いてその方を見る皆に、留美子が言った。
「さっきの声からして・・・多分、健司が死んだ・・!!前もちゃんと・・知らせてくれたから・・。」
健司は『カラダ探し』の中でも、『カラダ探し』を終わらせる為、真っ先に自分が犠牲になると言い出して『赤い人』を足止めし、自分が死ぬ前に『赤い人』が追う事を最期の力で叫んで知らせてから死んだ・・・、きっと今も・・・。




爆発があったということは『赤い人』を倒せたのでは?と言う結子に、留美子は厳しい口調で言った。
「関係ないよ、健司が死んだってことは『赤い人』がこっちに来るって事!!」
留美子は、『赤い人』を消滅させるのは唯一壷を壊すしかない事を知っていた。それ以外の方法で、すでに死人で怨念の固まりである『赤い人』を消すことなど出来ないのだ。



迷っている時間はない、武司は結子を連れて逃げる事を決断した。
「おい留美子ぉ、結子逃がしたら絶対に追う!!あのバケモノをブッ殺すのはオレだからなぁ、テメェも簡単に死ぬんじゃねぇぞ!!」



留美子は「わかってる!任せなさいっての」と言って、二人と別れて先を急いだ。
留美子と八代先生は山の斜面を走って走って走って、美子の墓に辿り着いた。美雪と健司の犠牲を無駄にするわけにはいかない。
小野山邸で待つ明日香達の為に、失敗するわけにいかない。

留美子達が美子の墓に手をつけた時、『赤い人』は山の下の鳥居に到達していた。
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カラダ探し最終章 48話「世界が壊れた日⑦」ネタバレ

2017年12月08日 | カラダ探し 最終章(完)



自分を差し置いて『赤い人』を止めると宣言した健司に、武司は驚いた。
「あのバケモノを止める!?テメェみたいなオタク野郎がどうやって・・・」と言いかけて、健司が素手で千切り飛ばした車のドアを見て言葉を止めた。通常の人間が出来る力技じゃない・・・。

道の向こうからは、聞きなれた歌を唄いながら『赤い人』がこちらへ近付いてくる。
「まっかにまっカニそめあげテー、お顔もオテテもまっカッカァァ~」

身動きのとれない結子らの元に『赤い人』が来ることを警戒した武司が動こうとした時、健司がいきなりその場からブワッと飛び上がって、『赤い人』のいる路上に躍り出た。その跳躍力も尋常な人間技ではない。そして、どこからそんな声が出るのか、健司は体中から激しい雄叫びをあげた。



その声を聞いた留美子は、「泰蔵・・・!!!」とその名を口にして、健司の行動に戸惑う武司に指示を出した。 「武司!!今のうちに結子を!!」

泰蔵の名を聞いた八代先生は驚いて、留美子に聞き返した。「泰蔵って、まさか・・!!」
留美子は「そう、多分だけど、美紀が消えた事で何かが起きて、美子を守る為に山岡泰蔵が健司の中に入ってきたって感じ」と説明した。

留美子のカンは当たっていた。
健司の中に入った山岡泰蔵の思いは1つ。 (美子ちゃん・・助ける・・・)
健司は自分の中の泰蔵に答えた。 「ああ、わかってる。だから力を俺に」



泰蔵とタッグを組んだ健司は、自ら『赤い人』に突っ込んで行き、泰蔵から得た怪力で『赤い人』の顔面を鷲掴みにすると、後方へ力強く投げ飛ばした。






『赤い人』と互角に戦う健司の超人的な強さを見た武司は「この事かよ、高広のヤロォ!殺っちまえやぁ!!」と健司を応援したが、健司は「皆・・・早く行けぇ!!!オレが死ぬ前に・・・」と叫んだその腕の手首は千切れてなかった。
あの一瞬の接触で、『赤い人』は健司の手首をもぎ取っていたのだ。



山岡泰蔵の力を得ても、到底『赤い人』には敵わない・・・、時間稼ぎにしかならないことは『カラダ探し』の中でわかっていた。それでも健司は一歩も引く事なく、留美子達を先に進める為、美子の魂を救う為、健司の血の因縁を終わらせる為、『赤い人』と真正面から戦った。この戦いで死んだら、もう生き返らないことを承知で。



小野山邸の敷地に足を踏み入れた高広達は、3体の浮遊する人魂に取り囲まれて身動きがとれないでいた。
だが、不思議とその人魂からは怖い感じはしない。殺気は感じないが、自分達を狙っている事は確かだ。



高広は暫く人魂の様子を見ていたが、「何もしてこねーなら相手にする必要ねぇ!!中に入るぞ!!」と人魂を無視して屋敷へと足を進めた。無視しても人魂は自分達についてくるので、明日香は気になって仕方がなかった。

だが、屋敷の玄関を開けた瞬間に、そんな思いは吹き飛ばされた。
屋敷内に満ちる空気の殺気がただものではないのだ。以前に門の外で感じた殺気の比ではなく、蓄積されて禍々しさの幾倍にも増した気が館内に満ち満ちているのだ。明日香は恐怖で全身が硬直し、震えが止まらず、息があがり言葉を発することもできずに立ちすくんだ。
(この前の門の比じゃない・・・感情が強引に支配される・・・怖い、怖い、怖い)






遥も「しっかりしなさいって言いたい所だけ・・・ど・・何なのよこれ、震えが・・・止まらない」と体を硬直させて震えている。もちろん高広も恐怖で体がガタガタと震えて止まらないが、明日香を守ると決めた以上、『カラダ探し』を止めると決めた以上、ここで泣き言を言っているわけにもいかない。今は、動かなくても動かさねばならないのだ。

高広は、「オラアアアア」とわざと大声を上げながら、殺気の根源である倉庫に駆け出して突き進んだ。こうでもせねば、足を前に出すことが出来なかった。
「ゴラァア!!明日香ぁ!!遥ぁ!!!こんなもんに負けんじゃないぞぉ!!!順調に行ってりゃあいつらも今頃山を登ってるはずだ!!!」と叫んで聞かせた。

高広の言う通り、八代先生、留美子、武司と結子は山を駆け上っていた。下では健司がその命を懸けて『赤い人』の足止めをしてくれている間に。



高広は、倉庫を塞いでいたクローゼットを移動させて地下室への扉を開けたところで、改めて言った。
「明日香、遥・・・オレはこの先お前らを守る余裕は多分無ぇ。オレは一人でも行く・・・。お前らはどうする?」



ここから先は相当の覚悟・・・命を懸ける事が必要である事は、3人共にわかっていた。
遥は「何しにここまで着たと思ってんのよ・・・。そうでしょ明日香」と即答した。
明日香は(高広でさえこの空気に疲弊している・・怖いのは皆同じ、泣いても怖がってもどうにもならない)と思うと覚悟がついて、廊下に転がっていたスコップを手にして涙目でカタカタと震えながら「うん!大丈夫だよ、高広。私も闘うから・・・!!」と力強く言ってみせた。
霊体相手にスコップなんて持ってることも、涙目になっていることも、今は誰もそれを茶かす人はいない。それほどまでの強烈な恐怖の中を進むのだ。



どんどんと濃くなる殺気の中をかきわけるようにして、3人は地下への階段を降りていった。
数段がどれほど長く感じられた事か、地獄へ降りていくような感覚だった。
階段を降り切った先の部屋が、"呪い"の始まりの場所だ。
真っ暗な地下室の中、ぼうと浮かび上がる床に描かれた曼荼羅のような儀式図と、その前に置かれてある壷。

地下室を埋め尽くす重くて強い殺気が、その壷から発せられていることはすぐに感知できた。
"恐怖"の根源は静かに3人を待ち構えていた。










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カラダ探し最終章 47話「世界が壊れた日⑥」ネタバレ

2017年10月15日 | カラダ探し 最終章(完)
『カラダ探し』を終わらせる為の最後の戦いが始まった。
美雪が、その命を犠牲にして美紀の呪いを解いてくれたことで開くことが出来た道だ。

死産した美紀・美子の妹「美沙」から何かを聞いたという留美子と、亡くなった妹のあゆみちゃんから聞いたという武司が、結子を連れて、八代先生の案内で美子の遺体が埋まっている墓に行き、美子の心臓を身体に返しに行くと言う。
そうすれば、美子から『赤い人』が追い出されると留美子は断言した。




美紀の光をその体に通した明日香と、皆より『カラダ探し』とのつきあいの深い遥、そして高広の3人が小野山邸の地下室で『赤い人』が壺に吸い込まれるのを待って、壺を壊す役目を引き受けた。高広達の仕事は、留美子達が成功する事が絶対条件となる。




皆が、自分の出来る事をやる事を決意して学校を出た。ここから先は、殺されると本当に死んで生き返れない最後の戦い。
校門を出る時、明日香は校舎の屋上を見上げて誓った。
(美雪、やる事はわかったよ!!あとは私達が何とかしてみせる!!!)



決死の覚悟を決めた皆を乗せて車を走らせる八代先生も、今回はいつになくやる気にみなぎっていた。
「やる事は何でも協力する!!僕もそう約束したからね、森崎さんと、相島さんとも!!」

暫く走ると、車の前に誰が人が立って道を塞いでいた。健司だ。



健司の様子は明らかにおかしくて、山岡泰蔵にとり憑かれている時の状態に限りなく近いことに気づいた高広は警戒したが、健司は「オレも行く!!留美子なら分かってるよな!?」と言ってきた。
留美子、武司同様に、健司もナニカを見たのだろう。留美子は「わかってる!乗せて!」と健司を車に乗りこませた。武司は健司の『カラダ探し』を知らない為、高広がどうしてそこまでオタクの健司を警戒するのかわからなかった。

ただ、何かが起きている・・・。それだけはわかる。

八代先生の車の中に『カラダ探し』に関わった因縁のメンバーが揃った。
皆、思いは同じ。これで終わらせる・・・!!!




八代先生の車は小野山邸の前で明日香、遥、高広の3人を下した。
留美子は3人に「頼んだよ明日香!!死なないでよ!!」と言葉をかけ、明日香も「うん!そっちも!」と答えて互いに先を急いだ。

小野山邸に向かって走りながら、遥が指示する。
「美子から追い出された『赤い人』がどうやって壺に入るかわからないし、邪魔が入る可能性がある!!中に入って壺の前で待つ!!」
3人の目の前には前回あまりの殺気に退いた門が、相変わらずの重くて暗い嫌な気を吐いて立っていたが、高広はその門に飛び蹴りを食らわせて突破した。


「関係ねぇ!!!美雪は殺されて、今は留美子も武司も命懸けで動いてんだ!!!負けてらんねぇだろうがァ!!!行くぞぉ!!!」と2人に、そして自分に言い聞かせるように言うと、屋敷の敷地に足を踏み入れた。




だが、3人は異様な物を見てその足が止まった。
屋敷の周りにボォとした光が無数に飛び交っているのだ。





一方、美子の墓へと向かった車は、もうすぐ到着という所でまた前方に誰かが立って、道を塞いでいた。
留美子が叫ぶ。「赤い人ぉっ!!!!」
八代先生がとっさに急ハンドルをきり、車は道路の下に横転して止まった。



乗っていた者達はなんとか無事だが、先程の場所から『赤い人』がこちらに近付いてくるのが見える・・・!!!
逃げようにも結子が事故で足を負傷して走れそうになく、武司は結子を車に置いて、自ら『赤い人』に対峙して戦うことを決意した。『赤い人』と戦っても、結果は死である事は武司も嫌というほどわかっていた、だが、こうするしか結子を、留美子達を守れない。

その時、健司が動いた。
車の後部のハッチバックのドアを素手で破り千切ると、苦しそうに言った。
「後ろから・・・早く出ろ、袴田・・・。『赤い人』は・・・オレがぁ・・・止める・・・!!」



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カラダ探し最終章 46話「世界が壊れた日⑤」ネタバレ

2017年10月15日 | カラダ探し 最終章(完)
留美子は、倒れる前とは別人のように、『カラダ探し』について何かを知っているようで、
「美子の新蔵を探して、美子に返す・・。そうすれば美子の身体は浄化されるの!!美沙が教えてくれたって言ったってわかんないでしょ!?時間がないんだって、急いで呪いを解かないと『赤い人』は多分もう動き出してる・・・。
いつどこから襲ってくるか、分かんないから!!」
と叫ぶように言った。



やっと意識を取り戻して起き上がった武司も、留美子と同じようにナニカを知っているようだった。
「オレも行くぜ、あゆみが言ったんだ。『私達を信じて』ってなぁ・・、だからオレァ留美子を信じてやるぜ」



明日香は美雪の言葉を思い出していた。
「やれる事をやる」・・・。だとしたら、今の自分に出来る事は、この状況に賭けるしかない!!!
明日香は、高広に美雪と翔太と結子を託すと、自分は留美子と武司と一緒に美子の心臓を探しに行くと告げた。

全員、一斉にそれぞれが"すべき事"の為に走り出した。




高広、結子、八代先生の3人は、屋上に美雪と翔太の様子を確認しに走った。
留美子の言った通り、美雪は『赤い人』に殺され、傍らには翔太が遺体にすがって泣き崩れていた。
好きな女を一人で行かせて、守ってやれなかった無念は、高広にもわかるつもりだ。






そこに残ると言う翔太に「美雪は任せるぞ、翔太」と言って高広達はすぐにそこを立ち去った。
ここで泣いていても仕方がないのだ。
美雪の・・・今まで死んだ者達の無念を晴らすためにも、自分達が美子の呪いを解かないとならないのだ。すべき事はまだある。



明日香がついて行った留美子と武司は、二人で明日香のわからない話をしながら、確信があるようにまっすぐに生産棟の中庭へ走っていく。
美紀の声、、、白い光、、、留美子と武司が倒れてから見た記憶・・・。
美子と美紀以外の、別の力が動いている事を、明日香は感じていたが、それは何であるかは、今はわからない。
留美子は中庭の石の下に美子の心臓があると言い、3人で石を倒して、心臓を取り出した。
それは美子の遺体がそうであったように、まるで生きているかのように美しく新鮮さを維持していた。





屋上に行った3人と、心臓を探しに行った3人が再び合流した。
美雪は確かに死んでいた。そして、美子の心臓は確かにあった。
あとは、全員でこの心臓を美子を返し、『赤い人』を美子から追い出す!!



留美子は、心臓の場所は聞いたようだが、美子の体はどこにあるか知らないようだった。
それに応えたのは、彼等の様子を見ていた遥だった。
「亡骸はお墓ある、掘り起こしたから間違いないわ、その心臓をそこに収めれば全部終わるの?」



だが留美子はそれだけでは終わらないと言う。
「それで美子の呪いは解ける!!けど全部は終わらない!!追い出された『赤い人』は、小野山邸の地下にある壺に吸い込まれるの、そのタイミングで壺を壊せば、全ての呪いは終わるはず!!!」

頭のいい遥は瞬時に次の行動を判断し、「心臓を返すチーム」「小野山邸で壺を壊すチーム」の二手に分かれて行動すべきだと指示した。

高広は、「この間は引き下がったけど、今なら行くぜ明日香!!絶対許さねぇ、何が来てもオレがぶっ倒してやるからよ!!」と決意を固めていた。この間とは、遥と3人で小野山邸に行き、あまりの殺意に何もせずに帰ってきた日の事だ・・・・。

あの時の恐怖が蘇って何も言えないでいる明日香に、遥が声をかけた。
「私も目的がはっきりしているなに別よ。命を懸ける。今その時なんじゃないの?明日香。相島美雪がそうしたように。」




明日香は美雪から後を任された事を思いだして決意して、留美子にお墓の方をお願いした。
留美子は力強く「そのつもり、私も・・・約束したから!!」と答える。
先生に「留美子達を美子のお墓まで連れてってもらえますか?」と明日香が聞くと、先生は「任せてくれ!!」と引き受けてくれた。
高広は、墓の方へ行く武司に「武司!!そっち頼むぞ、死ぬんじゃねぇぞ・・・!?」と言うと、武司は「テメェもな。オレが殺すんだからよ」と答えた。男子達は、自分が真っ先に、襲い来る『赤い人』と戦う事になる事の覚悟は出来ているようだった。

遥が明日香に確認する。
「決まりね。覚悟は出来たわね、明日香」



間違いなく、あの"黒くい怖い人"が待ち受けているはず・・・だけど・・・、これで終わらせる。
「行こう!!小野山邸に・・・!!!」




その頃、自宅にいた健司の体にも異変が起こっていた事は、誰もしらない。
開放された呪いが、動き出す。


全てかが終わってどうなるのか知る由もない・・。
その前に私達を襲うであろう"呪い"の力。
どうなるのかもわからない、『カラダ探し』より恐ろしい、殺されれば終わりの最後の戦いが始まった。



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