もうひとつの部屋

昔の記憶に、もう一度会える場所にしようと思っています。

23 夕闇迫る川面、縦横無尽に飛び回っていたのは… (セキレイさんたち)

2023-02-24 17:11:19 | 家から半径1㎞で出合った野鳥たち

何年か前、秋まだそんなに

寒くなかった頃のこと。


日も沈み、暗くなりかけた大橋の上

川面を掠めて飛びまわる鳥たちを見た。



川と言っても、河口付近

もうすぐそこは海ってところ。


「もしかして、チドリとかシギとか

そんな鳥さんだったらいいなあ」

(イソシギさんしか見たことない)


「もっと近くに来ないかなあ」


じっと待つうち、一羽が橋の欄干

私のすぐ近くにとまった。


「えっ? アナタってもしかして…」


そう、どう見てもセキレイさん。

シッポの長さも身ごなしも。


そう思って見ると

急ターンを繰り返してても

いつもの、あのセキレイさんの飛び方。


あんまりたくさんいるし

なんだか信じられなくて

もう一羽やってくるまで待ってみた。


来たのはやっぱり

セキレイさんにしか見えない(うーん)



セキレイさんって

群れでいるの見たことなかった。


川の上を飛び交って

ときどき近くの屋根にとまったりして

なんだかパーティでもしてるみたい。


饗宴?狂宴? 若い人が

ハメ外してるみたいな雰囲気。


でも、声は聞こえない。

すごーく静か。(どーして?)



辺りが暗くなりきる前に

セキレイさんたちはいなくなった。


わたしがちょっとぼんやりしてて

どっちへ消えたのかわからなかった。


なんだか夢の中の出来事みたい。

「わたし、ほんとに見たのかな…」

 

暗くて、色もよくわからなくて

ほんとにセキレイさんだとしても

なんていう種類かもわからない。


でも、あの妖しいようなムード

空気を潔く切って、自由自在に

飛びの上手さを見せびらかしてる

あんな景色をもう一度見たい。


でも、やっぱり夢だったのかもしれないね。

この頃は、そんな気もする。

 



コメント
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