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アメリカの通知表2018年

2019-06-16 00:08:55 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
アメリカの通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。世界知的所有権機関WIPO。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
アメリカのPISA2015は、31位→ランクD

2)開発力: 国際特許出願件数。

日本の2017年の国際特許出願件数は、3位→ランクAA。
アメリカの2017年の国際特許出願件数は、1位→ランクAA

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
アメリカのノーベル賞の受賞者261人は、1位→ランクA
突出している1位~3位→ランクAとした。
アメリカの1位は、揺らぎがない。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
アメリカのパルム・ドール受賞19は、1位→ランクA
突出している1位~4位→ランクAとした。

カリフォルニア州のハリウッドは、映画制作の中心地。
ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド

チャプリン。お客さんと一休み!

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
アメリカの文化遺産11は、20位→ランクB

アメリカの魅力の一つ、自然遺産。
グランド・キャニオン

コロラド川による浸食。

ヨセミテ国立公園

ヨセミテ滝。湖では、ボート遊び。

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
アメリカのFIFAのランキングは、24位→ランクC

2018年のワールド・カップ、ロシア大会で、
アメリカは、北中米の出場枠 3.5を競った。
北中米の4位は、アジア5位と大陸間プレーオフに回る。
なんと、アメリカは、出場枠に入らなかった。7回連続出場していたが。
北中米からは、メキシコ、コスタリカ、パナマが出場した。

アメリカには、プロのスポーツ・リーグがある。
野球MLB、バスケットボールNBA
アメリカンフットボールNFL、ホッケーNHL
これらを、カナダと結成していて、両国は熱狂する。
それに、ゴルフテニスがあって、名選手が出ている。

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
アメリカの国民総生産GDPは、1位→ランクAA

8)援助力: 政府開発援助ODA

日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
アメリカの政府開発援助ODAは、1位→ランクAA

「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「アメリカの通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       アメリカのPISA2015は、31位→ランクD ⇒ 2点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       アメリカの国際特許出願件数は、1位→ランクAA ⇒ 5点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       アメリカのノーベル賞の受賞者261人は、1位→ランクAA ⇒ 5点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       アメリカのパルム・ドール受賞19は、1位→ランクA ⇒ 5点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       アメリカの文化遺産11は、20位→ランクB ⇒ 4点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       アメリカのFIFAのランキングは、24位→ランクC ⇒ 3点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       アメリカの国内総生産GDPは、1位→ランクAA ⇒ 5点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       アメリカの政府開発援助ODAは、1位→ランクAA ⇒ 5点。
合計(40点): 日本は32点。
         アメリカは34点

レーダーチャートで見る、
アメリカの通知表 2018年」。


アメリカは、広大な国土で、日本の25倍。人口は3億2千700万人。
レーダーチャートは、学力/PISA以外は高く、大きな面積である。
開発力/国際特許、創造力/ノーベル賞、芸術力/カンヌ映画祭、
経済力/GDP、援助力/ODAは、特に優れている。

1990年代、アメリカの繁栄の象徴、国際貿易センター

ハドソン川クルーズから。1987年。

2001年9月11日の「同時多発テロ」で、
国際貿易センターは崩れ落ちた。
グラウンド・ゼロ、爆心地。ニューヨーク。

国際貿易センターはなく、ガレキの跡かたづけをしている。2002年2月。
向かいの建物は、窓ガラスが爆風で割れて、シートやボードで覆われている。

「ソ連の崩壊によって『東西の冷戦』が終わり、
 ロシアの脅威はなくなった。そして、軍事予算は大幅にカットした。
 この10年、アメリカは『好景気』に浮かれて、『油断』しすぎたようだ」
と、アメリカ人は言う。
2,749人が犠牲になった。

第2次世界大戦の戦勝国、そのアメリカが、本土を攻撃された。
アメリカに恨みを持つ者がいる、ことに驚き、
目に見えない敵に恐怖を抱き笑顔が消えた。
「テロとのとなり合わせ」

悲惨なメッセージがあった。

グラウンド・ゼロを見下ろす仮設スタンドのボードに書かれていた。

「最愛なるピート、天国で父なる神と休んでください」
「ママと“野球場にはいない愛しい人”をいつも憶えていてね」
「わたしたちは、あなたを愛しているわ、いなくなってさみしい」
「☆★☆★家、 ★☆★☆家」

2つの遺族がピートを悼(いた)みに、グラウンド・ゼロまで来た。
ハートの右半分に書き留めた。筆跡から女性。
左半分は、言葉につまった。もう、書けない。

・ピートは世界貿易センタービルで働いていた人であろうか?
・「野球場にはいない愛しい人」とは、だれだろうか?
・遺品の手がかりは、あったのだろうか?
こんなに、つらいメッセージは、見たことがない。
容易に癒えない傷を負った。
そして、経済にも打撃を与えた。

しかし、アメリカには、起業家精神、マインドがあった。
産業を家電品の製造から、情報通信にシフトした。
金融、石油と食料で世界経済をコントロールして、
2006年、ニューヨーク市場の株価が元にもどり、
「景気は回復」して、再び世界経済の中枢にいる。

マイクロソフト、インテルのほかに、GAFAガーファ、
(グーグル、アップル、フェースブック、アマゾン)の、
AI企業の創出、誕生に驚く。

かっての国際貿易センター(ワールド・トレードセンター)には、
2006年から2014年にかけて、新しいワールド・トレードセンター、
1~7番が再建された。1・ワールド・トレードセンターの高さは、541メートル。

「企業にとって、事業活動をしやすい環境を持つ国はどこか?」
この疑問に答えるものとして、
スイスの調査会社IMD Switzerland(IMDスイス)が、毎年公表している、
「世界競争力年鑑」World Competitiveness Yearbookがある。

1)経済の実績、
2)行政の効率、
3)ビジネスの効率、
4)インフラストラクチャー、
を調査して、国の競争力のランクづけをしている。

IMDスイスとは、
International Institute for Management Development Switzerlandで、
ネッスル社が幹部候補生の教育資材用とした研究を、発展させた調査会社である。
1989年、32か国から調査が始まり、2018年は63の国と地域に広がっている。

世界競争力年鑑によるランキングの推移。


2018年、アメリカは、1位の座にある。
香港2位、シンガポール3位が続く。

日本は、25位。
日本は、調査を開始した1989年には、なんと1位。
それも、5年間も1位を維持していた。日本の絶頂期だった。

世界競争力年鑑2018年の総合競争力クライテリア


アメリカのクライテリアは、
 経済実績1位、インフラストラクチャー1位である。
 ビジネス効率も12位。行政効率は26位。
日本のクライテリアは、2桁。中でも、行政効率は41位と低く、
 ビジネス効率も36位と低い。

国際特許出願件数では、
2005年から2017年、アメリカが1位だった。
次の5つの、ハイテク分野、
電気通信技術、デジタル通信技術、
AV機器・AV技術、コンピューター技術、半導体技術で、
国別の、国際特許の出願件数を見る。2017年。
ハイテク分野の、国際特許出願件数の順位。

香港の国際特許の出願件数は、中国に含まれている。

アメリカは、1位が1分野、2位が3分野、3位が1分野。
中国は、1位が3分野を占める。2位が1分野、3位が1分野。
日本は、1位が1分野、2位が1分野、3位が2分野、4位が1分野。
韓国、ドイツ、スウェーデンが続く。

国際特許出願件数では、中国が、2017年に2位に躍り出ている。
そして、ハイテク分野の出願件数は、中国は1位が3分野。
ハイテク覇権を握る意気込みが表われている。

アメリカと中国による、ハイテク覇権の時代を表している。
さらに、日本、韓国、ドイツ、スウェーデンが、
知的財産権の獲得競争に、加わっている。

「開かれた大学は、世界から多くの留学生を受け入れている」
と、アメリカは、留学生を受け入れる。
外国からの留学生数を見る。

グローバルノート-国際統計から。

1位はアメリカで、断トツ。
2位イギリス、
3位オーストラリア。
日本は、9位。

留学生は、やがて、理解者になり、アメリカの国力になる。
単なるワーカーは要らない、困っていないから。

これは、ロス・アンゼルスで借りた

木造で古いから、家賃は低くおさまった。

周囲を見ると、左奥に▽電柱がある。
それと、丘の上にも点々とならぶ。
しかし、ごみごみと醜いほどではなかった。
手前の歩道や、車道沿いに電柱や電線はなく、
景色をさえぎったり、空をおおってはいなかった。

地上にある電柱、電線を地下に埋設する、
電線の埋設率の国際比較を見る。



 
ロンドン、パリ、ボン、香港の埋設率は、100%。ケーブル延長ベースで。
ドイツのベルリン、ハンブルグ、ミュンヘンも埋設率が高い。
ニューヨーク(アメリカ)は、72.1%(1977年)。

日本の電線の埋設率は、大きく立ち遅れている。
東京都7.3%(2008年)、京都4%、日本1.5%、大阪1.4%、世田谷区0.2%。
道路延長ベースだから、ケーブル延長ベースよりも、甘くなっている。
日本では、街中に電柱、電線がごちゃごちゃあって、
世界でも醜い国の一つになっている。

住人が、街の景観に注意を払っていることがあった。
あるとき、見知らぬ人が、家の玄関のベルをならした。
「改築したいので説明して、近隣の人の了承を得たいのです」
と言う。

我が家からは離れていて、見えない家だった。
それに、お付き合いもなかった。しかし、近隣の人は、
設計図を広げて、一生懸命、説明した。
「家のデザインや高さ、色が、
 自然や周囲の景観との調和を保つものです」

設計図や説明には、問題がなかった。
了承して、設計図にサインをした。そして、
「いい家を建ててください」
と言うと、顔がほころんだ。
得体のしれない借家の日本人から、
了承が得られて、ホッとしていた。
「近隣10数軒の了承を得る」と言う。

家を建てるには、周囲との調和に、近隣の了承が必要だ。
住人は、自分の街に愛着を持っている。
コミュニティCommunity(地域社会)の一員として、
景観や住環境を大事にして、当たり前のように守る。

けばけばしい家や、高層建築が建ったり、
広告看板が建つことはない。それが、
自分の土地であっても。

ナイアガラの滝

手前がアメリカ滝、奥がカナダ滝。

アメリカは、
挑戦するマインドがあって、
「同時多発テロ」の惨劇から、
経済は立ち直り、ハイテク覇権を目指す。
世界の人は、自分を磨きたい、可能性を探りたい、
成功したい、名を上げたい、大金持ちになりたい、
と、サクセス・ストーリーを描いて、やってくる。
技術、芸術、企業化、スポーツ、研究開発への努力が、
アメリカの、国力に役立つならば、夢の実現に門戸を開く。
それに、壮大な自然がある。地域社会を大事にする住人がいる。
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